9月 252005
 

長女出産後,5日間ほど,家族全員が足立病院で寝泊まりする.病室にいても退屈だからと,週末に長男を連れて遊びに出掛けた.

土曜日は午後3時過ぎから,長男のリクエストで動物園に行くことにした.定番のキリンや象をいつものように見ながら動物園を散歩していたが,4時頃になると,動物たちが室内に入るようで,外にいない動物も多かった.見学ルートの都合で,いつも最後に見ることになるライオンも,既に室内に戻っていた.いつもは,檻の中でダラーッと寝そべっているライオンだが,このときは,落ち着かない様子で歩き回りながら,時折「ガオーッ!」と吠えていた.

絵本などを見ながら,「ライオンはガオーッて吠えるね」と長男と話しているのだが,実際にライオンが吠えているのを見たことがない.そんな長男にとっては,ガオーッと低い声で吠えるライオンの姿は衝撃的だったようで,その後,かなり興奮していた.病院に戻ってからも,彼女や私に,「ライオン,ガオーッて言ってたねぇ.」と何度も報告してくれた.行った甲斐があった.

日曜日は,朝から電車を見に行くことにした.足立病院の近くにある京都市営地下鉄の烏丸御池駅で地下鉄に乗り,京都駅に向かう.三連休だからだろう.京都駅周辺は物凄い人混みだ.長男を抱っこして在来線のホームを見下ろせる場所まで行き,電車を見せようとしたところ,「新幹線見たい.新幹線どこ?」と尋ねる.そこから新幹線のホームへ目を向けると,ちょうど新幹線が止まっていた.でも,離れているので小さくしか見えない.折角ここまで来たのだからと,120円の入場券を購入して,新幹線のホームへ向かう.

ホームでは新幹線が頻繁に出入りしている.少しでも新幹線のスピード感を味わわせてやろうと,東京行きの1号車付近,つまり最後尾に向かった.ここからなら,ホームに突入してくる新幹線をずっと見ていることも,止まっている新幹線の顔を間近に見ることもできる.700系や300系が到着し,出発してゆくのを30分ぐらい眺めていた.

運転が好きな長男に,運転席周辺を見せてやろうと,車掌さんが降りてきたドアから新幹線の中を見せてやった.「ここで運転運転するの?」と,自動車のハンドルを切る仕草をしながら尋ねる長男に,「うん.ここで,新幹線を運転するの.」と答える.その様子をそばで見ていた車掌さんが,ポケットから何かを取り出して,長男に差し出した.受け取った長男が手に持っていたのは,新幹線の絵が描かれた定規だ.長男と共にお礼を述べようとしたが,長男の目は新幹線の定規に釘付けで「ありがとう」と言うことなんて完全に忘れている.それでも,新幹線が出発する際に,なんとか車掌さんにバイバイすることはできた.その後も30分ほど新幹線の発着を眺めていたが,その間,新幹線の定規は決して手放さなかった.

長男が車掌さんにもらった新幹線の定規(表)

長男が車掌さんにもらった新幹線の定規(裏)

昼過ぎになり,伊勢丹の11階のレストラン街でパニーニを食べ,病院に戻ることにする.京都駅名物(?)の長いエスカレータを下っていくと,吹奏楽の演奏会をやっていた.アナウンスがよく聞こえなかったのだが,なんとか大学の人達が演奏しているらしい.演奏者が女性ばかりだったので,市内の女子大学の吹奏楽部なのだろう.かなり眠いはずなのだが,「音楽,聴きたい!」と長男が言うので,階段の空いている場所を探して座り,しばらく演奏を楽しんだ.

日曜日の音楽鑑賞は,実は,これだけではなかった.夕食を食べるところを探しに新風館へ行ったところ,中庭Re-Cueホールで,立命館大学交響楽団のメンバーによるコンサートが開催されていた.恐らく,公演の最後の方だけを聴いたのだと思うが,最初の演奏が,ホルンの4重奏で「かたつむり」だった.最近,「でんでんむしむし,かたつむり〜♪」と歌うようになった長男は大喜びで,「かたつむりや〜!」と叫んでいた.これまで聴いたことのない,色々なバージョンの「かたつむり」を聴かせてもらい,なかなか興味深かった.その後,チェロ,バイオリンとビオラとチェロ,トロンボーンとチューバなどの演奏があったが,長男にとって「かたつむり」ほどのインパクトはなかったようだ.

さて,病院に戻ってから,長男は「新幹線,運転士さんにもらったねぇ.」と嬉しそうに報告していた.車掌さんと言ってもピンと来ないだろうから,運転士さんから定規をもらったことにしてある.飛行機でおもちゃをもらうのには慣れているが,まさか新幹線でもらえるとは思っていなかったので,新鮮な体験だった.新幹線の車掌さん,ありがとう!!


2つめの新幹線定規(2005年12月4日)

先日,長男に新幹線を見せてやろうと,私の父母が長男を京都駅に連れて行った際,新幹線の定規をもらってきた.これで2つめだ.2回出掛けて2回とも定規をもらってきたのだから,JRはかなりの数の定規を配布しているのだろう.ただ,この2つの定規は同じものではなかった.初めにもらった定規の新幹線には"AMBITIOUS JAPAN!"と書かれているが,次にもらった定規の新幹線には書かれていなかった.裏側に書かれている文章も異なるものだった.一体,いくつのバージョンがあるのだろうか.

9月 242005
 

9月22日(木)午前10時37分,予定日より2日遅れで,無事に長女が生まれた.足立病院に駆け込んでから2時間強というスピード出産だった.

いつもと何ら変わりなく,朝7時前に目を覚ますと,彼女が結構痛いと言う.数日前から何度か痛みが出ては消えていたので,今回もどうなるか分からなかったが,とりあえず病院に行く準備をする.準備と言っても,ほとんどの荷物は既にまとめてあるので,2歳2ヶ月になる長男と自分の着替えを紙袋に詰めて,忘れ物がないかチェックするぐらいだ.

慌ただしく長男と朝ご飯を食べて,着替えを済ませて,出掛ける準備ができたのは8時前.どうやら痛みは本物のようだ.彼女が足立病院に電話し,状況を伝えると,とりあえず病院に来て下さいとのことだった.病院で追い返されるかもしれないねと話しながら,荷物を車に積んで,病院に向かう.

病院に到着すると,彼女だけが助産婦さんに連れられて,何やら検査を受けに行った.しばらく受付近辺で長男と待機していると,その助産婦さんが呼びに来てくれた.分娩室にいた彼女から,破水したので退院はできないんだってと聞かされる.それでも,すぐに生まれるわけではなさそうで,病室で待機しましょうということになった.

荷物をまとめて病室に案内されるのを待っていると,彼女が酷く痛がりだした.助産婦さんも予想外といった様子で,病室に行って戻ってくるのも大変だからと,とりあえず和室に行くことになる.足立病院には分娩室2室の他に和室が2室あり,好きな方で出産できるらしい.長男を出産したときは分娩室だったが,今回は,その長男も立ち会うため,彼女が和室を希望していたようだ.

和室には,妊婦さんが抱きかかえられるようなゴムボールが置いてあった.助産婦さんに「楽な姿勢にしてね」と言われるものの,どんな姿勢が楽かを冷静に判断できる状態にない彼女は,とりあえずゴムボールを抱きかかえることにした.その様子を見た長男が,「マミー,かたつむり抱っこしてるねぇ.」と解説してくれる.確かに,そんな風に見えなくもない.

長男が「かたつむり」と呼ぶゴムボール

この出産を,妹ができるとうことを,幼い長男がどのように理解しているのかは知る由もないが,何ヶ月も前から,母親から赤ちゃんが生まれてお兄ちゃんになるのだと言い聞かせてきたので,母親から赤ちゃんが生まれてくるということだけは認識している.そんな長男が出産の際に口にしたのは,「赤ちゃん,ポーンと出てきたねぇ.」だった.そのままだ.

普段と特に変わった素振りを見せなかった長男だが,出産後すぐには母親に近づこうとしなかった.生まれたばかりの赤ちゃんが母親のそばにいるからなのか,母親を気にしながらも,少し距離を置いていた.これまで両親を独り占めにしてきた長男にとっては,自分から母親を横取りしてしまう新参者は許せない存在なのかもしれない.しっかりケアしてやらないといけないなと,病室で4人一緒に泊まりながら感じている.

長女誕生直後の身体検査

9月 042005
 

1週間後の9月11日(日)が,衆議院選挙の投票日だ.連日テレビや新聞でも取り上げられているので,知らない人はいないだろう.主義主張は人それぞれで構わない.みんなが同じ思想の国なんて,まっぴらだ.ただ,1つだけ言っておきたいことがある.

参政権を持っているなら,選挙では必ず投票をするべきだ.もし投票に行かないなら,我が国の政治について一切文句を言う資格はない.景気がどれほど悪くなろうが,年金をもらえなくなろうが,官僚が天下りしようが,国際政治で無視されようが,金まみれの政治だろうが,一切文句を言うな.日本が変わらないとしたら,変えようとしない奴,投票に行かない奴が悪いのだ.悪政の責任を取るべきは,参政権を行使しない愚か者だ.

2001年07月30日の独り言「参院選を終えて」に,以下のように書いた.国民が賢明にならなければ,日本は良くならない.

一番気に入らないのが投票率の異常な低さだ.総務省の発表によると,投票率は56.4%で過去3番目に低い水準となったそうだ.怪我や病気等の理由で,やむを得ず選挙に行けなかった人もいるだろう.しかし,そのような人は少数に違いないわけで,国民の半数近くが参政権を放棄して,無茶苦茶な政治で構わないと意思表示したわけだ.アホとしか言いようがない.こんな国民が主権を持つ国が国際社会で一目置かれる存在になれたら,それこそ奇跡だろう.やはり,もらいものの民主主義ではダメか.教育改革を叫ぶ人達が多いが,改革するなら是非,参政権をきちんと行使するというまともな感覚を持った国民を育てて欲しいものだ.