2月 252006
 

工場見学概要

2月23−24日の1泊2日で,新日本石油精製JFEスチール三菱化学クラレの4社を見学させていただいた.この工場見学は,京都大学工学部工業化学科3回生を対象としたもので,その目的は,2003年3月8日の独り言「工場見学」に書いた通りだ.

この工場見学の目的は,就職に向けて学生が企業を知る機会を設けるということになるが,多くの学生が大学院へ進学する現状では,むしろ,化学プロセスの設計や運転のための学問体系として化学産業と共に発展してきた化学工学を学ぶ学生に現場を知る機会を与えることに重点が置かれていると言えよう.実学を志す上で,現場を知ることは極めて重要である.

2003年の工場見学は,約半数の3回生しか参加しないという情けない状況だったが,今回はほぼ全員が参加した.残念ながら,日を間違えていたとか,寝ぼけていたとかいう情けない理由で欠席となった学生はいた.

京都から水島に向かう途中,山陽自動車道が事故で通行止めとなり,中国自動車道へ迂回した結果,約50分遅刻してしまうというハプニングはあったものの,無事に工場見学を終えることができた.

すべての会社において,京都大学OBをはじめ関係者に大変ご尽力いただき,学生からの質問も活発で,良い工場見学だったと思う.なお,学生が工場見学から多くを学ぶことができるように,今回は予習を義務づけた.まず,ウェブサイト等で訪問する企業の情報を収集し,どのような会社か,何をしている会社かを把握しておくように指示した.また,石油精製プロセス石油化学プロセスを読み,石油精製と石油化学の産業としての概要,各々の主要設備,物質の流れ(どのような原料からどのような製品ができるか)を把握しておくように指示した.さらに,京都から水島へ向かうバスの車内で,次に示すようなクイズを課した.

車内で常識クイズ

実際には3択問題としたが,ここでは問題のみを示す.

Q1.世界で初めて,アメリカで蒸留装置を用いて原油から灯油を採取することに成功したのは何年?

Q2.原油をガス,ナフサ,灯油,軽油,重質油に分離する装置は何?

Q3.炭化水素のうち,飽和鎖状化合物は何?

Q4.液化石油ガス(LPG)の主成分は何?

Q5.自動車ガソリンのプレミアム(またはハイオク)って何?

Q6.石油精製のトッピングって何?

Q7.トッパーにおいて蒸気負荷の軽減,塔径の縮小,熱回収に有効なのは何?

Q8.原油埋蔵量が世界一の国は?

Q9.日本の石油化学産業において,エチレンの主原料は何?

Q10.オレフィン製造のために縦型の分解炉SRTを開発し,その大型化に貢献したのは何社?

Q11.分解炉内のコイル表面温度は約何度?

Q12.分解炉において,エチレンとプロピレンの生産量の割合を調整するために使われるのは何?

Q13.分解ガスから水素を分離するために利用される工程は何?

Q14.地球の総重量に占める割合が35%で最大の元素は何?

Q15.鉄鉱石(酸化鉄)を還元して銑鉄を生産する装置は何?

Q16.鉄鉱石を還元するために投入される原料は何?

Q17.銑鉄を鋼に精錬する装置は何?

Q18.精錬された溶鋼を固めて鋼片にする装置は何?

Q19.対象プロセスの熱バランスを解析し,省エネルギー性を最大化するための技術は何?

Q20.見学先4社のうち,東京証券取引所に上場しているのは何社?(社名を答える)

スケジュール

最後に,工場見学のスケジュールを示す.

2月23日(木)

7:40 京都大学吉田キャンパス正門前集合
7:55 出発
12:20 新日本石油精製(株) 水島精油所 着
14:50 出発
15:00 JFEスチール(株) 西日本製鉄所倉敷地区 着
18:00 広江クラブへ移動
18:40 懇親会

2月24日(金)

8:20 出発
8:30 三菱化学(株) 水島事業所 着
12:40 出発
13:50 (株)クラレ 岡山事業所 着
16:40 出発
20:00 京都大学 着

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