6月 172006
 

レビュー発表会

私が所属する化学工学専攻では,毎年6月に修士課程1回生がレビュー発表を行うことになっている.レビュー発表というのは,学生自身がテーマを決め,当該研究分野の論文を収集し,その内容をまとめると共に,批判的に自分自身の意見を述べるというものだ.

このレビュー発表に関しては,いくつかのルールが設けられている.まず,学生は10報以上の論文を読まなければならず,しかも半数以上が外国語で書かれたものである必要がある.さらに,レビュー内容を2〜3頁にまとめたレジュメを提出しなければならない.発表の持ち時間は各人30分であり,そのうち15分が発表,15分が質疑応答と定められている.

論文10報というのは実際大した数ではないが,4回生のときとは異なる研究テーマに取り組む学生にとっては,予備知識がほとんどない状態で,約2ヶ月で最先端の研究成果を理解しなければならないため,負担は極めて大きいと言えるだろう.

レビュー発表会の感想

全般的には,短期間でよく頑張ったと言える.レビュー発表を聞かせてもらって,色々と勉強にもなった.ただ,敢えて辛口のコメントもしておくべきだろう.

まず,よく理解していないで,受け売りで話しているだけの発表があった.自分が理解できていないことを理解しているなら,まあ,仕方ないと言えるだろう.時間が限られているため,すべてを理解するのは難しいだろうから.これから勉強すればいい.しかし,本人が理解しているつもりなら,これは大問題だ.研究室で再三注意を促しているのは, まさに,この問題だ.自分が理解しているか理解していないかぐらいは,自分で認識できるようにならなければならない.そのための訓練の場の1つが,2006年04月24日の独り言でも紹介した『研究室の数学ゼミ(線形代数)』というわけだ.そういう場がない学生は,自分で強く意識する必要がある.

あと,直接的に言い放ってしまうが,発表が下手な学生が予想以上に多い.小声でボソボソ話している学生が少なからずいた.これは最悪だ.「おー,こいつ,凄いな!」と思わせる魅力的な発表をするのは難しいかもしれないが,せめて,大きな声でハッキリと話すぐらいはできるだろう.少なくとも,私のグループでは,そんな発表は許されない.もっと練習すべきだ.

より良い発表をするためのアドバイス

批判するだけなら評論家でもできるので,アドバイスも書いておこう.発表に自信がない人には参考になるかもしれない.

まず,小手先のテクニックだけで何とかしようという不見識な態度は捨てて,話し方そのものを学ぶ必要があるだろう.本気で人前で上手に話せるようになりたいなら,

話し方入門,デール・カーネギー,創元社,2000

を読むことをお薦めする.きっと得るものがあるはずだ.パワーポイントのアニメーションに凝る暇があるなら,この本を読むべきだ.ちなみに,デール・カーネギーの話し方入門は研究室の課題図書でもある.

その上で,学会発表や論文執筆を上手に行いたいという人のために,私が自分の経験から学んだことを書き連ねた資料も参考になるかもしれない.学会発表と論文執筆に関するアドバイスにまとめてあるので,参考にして欲しい.

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