12月 152006
 

タブレットPCを用いたセミナー

統計的プロセス管理セミナー@オムロン」の続き.

このセミナーで,JoeがタブレットPCを使っていた.キーボードのないピュアタブレットと言われるやつだ.これまで,タブレットPCを使おうとかあまり考えていなかったのだが,Joeのプレゼンを見ていて,自分の講義で使おうと思った.講義でもパワーポイントを使うことが少なくないが,詳しい補足説明をしようとすると,どうしてもホワイトボードか黒板を併用することになる.ところが,スクリーンがホワイトボードを隠してしまっているとか,部屋の照明を明るくしたり暗くしたりしないといけないとか,色々と面倒なことがおこる.タブレットPCを使えば,そんな問題は一気に解決だ.

Joeによると,そのタブレットPCは2〜3年前に大学(テキサス大学オースティン校)から支給されたものだそうだ.講義でタブレットPCを使いたいと手を挙げた教授全員に配布されたらしい.当時の価格で3000ドルぐらいだったそうだ.

今回のセミナーは,パワーポイントを使用しての講演だったわけだが,パワーポイントの画面上にペンで書き込んだ内容はスライドを移動しても消えずに残っている.これは,例えば学生の発表用スライドをチェックをするようなときにも便利だ.

というわけで,購入を決意.

タブレットPCの現状

とりあえず,どんな機種があるのかを調べてみた.普通のノート型PCに比べると,タブレットPCの種類は非常に少ない.FujitsuやHPが主なところだろうか.価格は20万円前後.常に携帯しようとは考えていないし,画面が小さいと使いにくそうなので,12インチ程度の液晶を搭載しているもので,キーボードもあった方が何かと便利だろうから,ピュアタブレットではなく,コンバーチブル型タブレットで探す.遅くてイライラさせられるのは嫌なので,それなりのスペックを求めると,富士通のFMV-T8220ぐらいが候補かなというところ.ただ,標準メモリは256MBだ.こんなのでアプリが動くのだろうか.当然,増設しないといけない.価格を安く見せ掛けるためだけの小細工はやめて,最初から最低でも512MBは積んでおいて欲しい.そうすれば,増設も楽になるのだから.

タブレットPCを使用した講義というのは,実際にどれぐらい普及しているのだろうか,また,どんな感じで行われているだろうのか.気になったので,ちょっと調べてみた.

新しいところでは,例えば,アメリカのバージニア工科大学が新入生全員にタブレットPCを配布するそうだ.授業での使用も必須にするということだから凄い.日本の主要大学なら,新しい技術について行くのが嫌な人達が「そんなのを使うのは嫌だ〜!」と自己主張を始めて,それで計画が潰れるような気がする.

富士通製タブレットPCを授業で導入へ、米バージニア工科大学

バージニア工科大学は2006年秋、工学部の新入生にタブレットPCを配布し、授業での使用も必須にすると発表した。 バージニア工科大学によると、Fujitsu Computer SystemsおよびMicrosoftとのパートナーシップの一環として、工学部(とくに低学年次)の授業を改革する目的で「Fujitsu LifeBook T4000」を導入するという。これにより、同校は、タブレットPC必須の授業を初めて設置する工業大学の1校となる。 LifeBookの機能は、一般に「コンバーチブル」タブレットと呼ばれるものだ。画面を回転させると、従来のキーボードつきラップトップから、スタイラスによる書き込みが可能なフラットタブレットに変化する。LifeBookには、学生同士の共同作業や、学生と教師の間での電子データの受け渡しを容易にする工夫がなされており、ノート取りや設計作業に利用できる。(以下略)

国内でも大規模に導入しているところがあるのかもしれないが,それとは別に,専用の教室を用意したという青山学院大学の記事を見掛けた.2004年の記事なので,今頃は,タブレットPCが通常の教室にプロジェクターとともに導入されて黒板代わりになっているのかな.

黒板に書くだけ、パワポを読み上げるだけの講義はもう不要 タブレットPC導入を始めた青山学院大学

青山学院大学において、04年秋の講義からタブレットPCを60台配置した教室の利用が開始される。机を円形に配置し、教員が中央に立って行われる世界で初めての新しい試み。その導入に至る経緯と理由を取材した。(以下略)

大学に限らず,IT化の目覚ましい小学校,中学校,高等学校でも当然利用されている.調べている中で,「タブレットPC教育利用研究会」なんというのも見付けた.大学も講義の質をどう高めていくかが問題になっているわけだから,内容をどうするかという議論と並行して,どういうツールをどのように使うべきかも考えないといけないね.

12月 142006
 

Prof. S. Joe Qin (UT-Austin: テキサス大学オースチン校)を招いてのセミナーをオムロンで開催するということで,学生数名を連れて参加させていただいた.今回は,10日間ほど中国に滞在する用務があったため,中国からアメリカへ戻る途中に京都に立ち寄ってもらったということだ.Joeから,折角京都に滞在するのだから,金曜日に京都大学で研究について議論しようと申し出てもらったのだが,学外で外せない会議が入っているため,今回は研究室に来てもらうのを見送ることにした.「京都観光でもするか?」と尋ねると,丸一日あるので,三菱化学水島事業所に研究打合せに行くよという返事だった.このあたりが一流の研究者だ.国際会議とかに出掛けて,遊んでばかりなのとは違う.

今回のセミナーのテーマは”Advanced Fault Detection and Classification”で,多変量解析を利用したプロセス異常の検出と診断が主な内容だった.多変量統計的プロセス管理とか呼ばれる分野の話だ.基礎的な数学の説明もあり,学生には良い復習の機会になったと思う.まあ,英語の説明についていけていればという条件がつくのだが.それでも,Joeの英語はわかりやすい方だし,内容もある程度は知っているわけだから,これでついていけなかったとなると,大学を去るまでに相当修行を積む必要があるということになる.今のままでは,国際的に全く通用しないということだから.

今回のセミナーでは,私も話を聞いているだけではダメだと言うことで,話の区切りごとにブリーフィングをして欲しいと事前に依頼されていた.ブリーフィングと言っても,Joeが話した内容をそのまま要約して説明しなおしても仕方ないだろうからと(日本語で説明することに意義があるのかもしれないが),自分の能力の範囲内で,Joeが時間の都合などで割愛したと思われる内容を補足説明した.特に,実際にこれらの手法を適用しようとする際に遭遇するであろう問題に焦点を絞って.このブリーフィングが少しでも役に立ったのなら,学生共々セミナーに招待していただいた恩を少しは返せたのかなと思う.

Joeは,AMD,Intel,TI等錚錚たる半導体関連企業と共同研究を実施しており,今回のセミナーでも,半導体プロセスへの適用事例を含めながら,各手法の具体的な説明がなされた.私は半導体プロセスについては素人だが,この分野に限っては,日本は数年ほど技術的に遅れているらしい.何とかしなければならないのは確かだろう.来年は,AEC/APC Asiaを日本で開催するということなので,それをきっかけに,先進的なプロセス管理技術の導入に対する気運が高まればよいと思う.

オムロンの皆様,ありがとうございました.

12月 132006
 

馬鹿がいると本当に迷惑なんだ.研究費を不正に使用した輩のせいで,その他の研究者がどれだけ迷惑を被ることか.詳しくは下記ニュース参照.

記事によると,不正防止のための専門部署と統括責任者を置き,不正防止対応計画を作成し,業者と研究者の癒着を防ぎ,カラ出張ができないように研究者の出張計画の実施状況をつかむなど,色々と研究機関は要求されるらしい.不正を防ぐことは当然必要だが,こんなことに費やす人と金と時間は全くの無駄ではないか.

現状でも,当該年度(4月から翌年3月まで)の研究費が実際には夏以降しか使えないとか,インターネット販売とかを利用すれば安く購入できるのに高い業者からしか購入できない(商品や航空券)とか,年度末に1円単位で予算消化するために買い物に奔走するとか,色々とくだらないルールで雁字搦めになっているのに,さらに不便になってしまう.しまいには,空出張を防ぐために,出張時にJRの駅とか空港で証明書をもらってこいとか言われそうだ.馬鹿げた冗談のように聞こえるかもしれないが,本当に言われそうだから,大学は怖い.その大学でしか通用しないであろうローカルルールなんて嫌になるほどある.実際,違う大学の人達と話をすると,唖然とすることがある.

この記事で最も驚いたのは連座制だ.ある馬鹿が不正をすると,その機関(大学とか)の研究者全員が研究費をもらえなくなるというのだ.そんなのありかよ.高校野球じゃあるまいし.その馬鹿に全額返済させた上で,例えば5年間は研究費支給を停止し,悪質さによっては詐欺罪で告訴するということでよいのじゃないか.なぜ関係ない研究者が被害に遭わなければならないんだ?

所属全研究者に「連座制」適用 研究費不正対策で文科省

早稲田大学での研究費不正受給問題などを受け、文部科学省の有識者検討会は13日、不正防止に向けた研究費管理の指針案をまとめた。大学などの研究機関に対し、研究者個人ではなく組織による管理態勢の整備を来秋までに求めるほか、不正を起こしたのに対策が進まない機関には、所属する全研究者に対して研究費支給を停止する「連座制」を適用するなど、厳しい姿勢で臨む。

指針は、文科省が所管し、公募と審査を経て支給する競争的研究費(06年度3584億円)が主な対象。

各機関に研究費管理の専門部署と統括責任者を置き、研究費の使用ルールと運用実態の食い違いをチェックする「不正防止対応計画」づくりを求める。不正の温床となる業者と研究者の癒着を防ぎ、カラ出張ができないように研究者の出張計画の実施状況をつかむ仕組みや、不正の告発を受ける窓口の設置、内部監査の充実も要請する。

対策の進みぐあいを文科省が定期的に調査し、不正を起こしたのに「改善命令」に従わない機関には、研究費管理に必要な事務予算を減らしたり機関名を公表したりする。また、当事者以外への研究費配分も一定期間停止する連座制の「罰則」も設ける。

指針案は一般の意見を募ったうえで来年2〜3月に正式決定し、全国の大学、国や民間の研究機関、NPO法人など2千以上の機関に通知して、08年度の研究費の募集が始まる来秋までに態勢を整備するよう要請する。

(asahi.com)

12月 122006
 

まだ,ゴチャゴチャ言っているのか.普通に考えたら,頭を電子レンジに突っ込んで平気なわけないだろ.携帯電話の電磁波は電子レンジに近い周波数なのだから,利用者は危険であることぐらい覚悟して使っているんじゃないのか.

私? もちろん,携帯電話なんて持ってない.その経緯は,これまでに書いたとおりだ.

なぜ携帯電話を持たないのか」(2003年10月)

やっぱり携帯電話は持たない」(2003年7月)

携帯電話は持たない」(2001年4月)

先日,同じ大学の電気系の先生に,「携帯電話の電磁波って大丈夫なんですか?」と尋ねてみた.「そりゃ,大丈夫ではないでしょうね.」というのが答えだ.

どう判断するかは人それぞれだ.素人の私が口を挟む問題でもない.でも,アスベストにしろ,エイズや肝炎の薬害にしろ,患者が深刻な被害を被ってからしか問題は明らかにならないのが普通だ.大企業と役所による情報統制の壁は厚いのだろう.

持つなとは言わないが,使い方は考えた方がよいのじゃないか.自分の身は自分で守ろう.誰も守ってくれないのだから.

影響ある?ケータイでがん発症、白黒“着信”なお先

携帯電話片手に長電話。すると耳のあたりがじんわり熱く−。国民の2人に1人が携帯電話を持つとされるが、「電磁波」の影響が長く取りざたされている。身体に悪影響を及ぼすとか、脳腫瘍(しゅよう)になるとか…。単なる“都市伝説”である可能性もあるが、一方でその危険性を訴える専門家もいる。

12月 102006
 

現場監督者セミナー

化学工学会関西支部と化学工学会SIS部会プラントオペレーション分科会が共催する「プラントオペレーションに関する現場監督者セミナー」にアドバイザーとして参加した.このセミナーは毎年この時期に開催されているようだが,今回で第24回を迎え,セミナー受講者数も計994名になるらしい.ご長寿セミナーだ.

現場監督者セミナーの受講者は石油精製や石油化学プラントの現場監督者(運転員の班長さんとか係長さんクラス)が主要ターゲットで,エンジニアリング会社や計装メーカーの人達も混じる.セミナーでは,プラントオペレーションの課題と対策について,夜にはお酒も飲みながら,参加者が2日間かけて議論を行う.アドバイザーの役割は,ほとんど何もない.横で議論を聞かせてもらい,たまにコメントをする程度だ.

SD/SUが非定常でない!?

今回初めて現場監督者セミナーに参加したのだが,グループディスカッション開始直後からいきなりカルチャーショックを受けるなど,非常に刺激的だった.

非定常時の運転支援の在り方についての議論を始めるにあたり,具体的に何を対象にするか決めておきましょうということになった.極めて正しい議論の進め方だ.何について議論するのか,何を目的に議論するのか,このような認識を統一しておかないと,まともな議論にならない.そんな意思統一をはかる中で,「定期修理(いわゆる定修)時のシャットダウン(SD)とスタートアップ(SU)は非定常運転ではない」という意見が出された.私は「シャットダウンやスタートアップは非定常運転の典型」という認識であったため,これには驚いた.よく話を聞いてみると,マニュアルや標準作業手順が完備されており,その通りに運転すれば大丈夫という類の運転は非定常運転とは認識していないとのこと.つまり,緊急事態やトラブル発生時など,非日常的な運転を非定常と称しているとのことだった.語義的に正しい用法ではないが,心情的には大変良く理解できる.

この議論の際に,「じゃあ,バッチプロセスの運転は非定常ですか?」と尋ねると,「バッチなんてシャットダウンやスタートアップより簡単ですよ.そんなもの非定常ではありません.」との回答を得た.まさに,「なるほど〜!」という感じ.現場でプラントの運転に責任を持つ方々の認識を垣間見る非常によい機会だった.

技能伝承・技術伝承なんて不要!?

団塊世代の退職は生産プラントにも影響を及ぼす.ベテラン運転員が一斉に定年を迎え,経験の浅い運転員が中心の職場となる事態を「2007年問題」と呼んでいる.この問題に対処する方策として,ベテランオペレータの経験やノウハウを文書化・データベース化して後世に残そうという試みがなされている.技能伝承や技術伝承と言われるテーマだ.

これまで色々な機会に,技能伝承の話を聞いてきた.技能伝承を支援するツールとして,横河電機のExapilotや山武のKnowledge Powerという製品もある.これまでに聞いた話を総合して,素人なりに,世間の言う技能伝承とは,ベテランオペレータの技能(経験やノウハウ)を再利用可能な状態でコンピュータ内に取り込むこと(文書化でもよい)だと解釈していた.実際,ベテラン運転員は操作のノウハウやコツをメモした手帖を持ち歩いており,そこに書かれている内容を吸い上げて,システムあるいは若手運転員が利用できるようにすることが技能伝承だという説明も聞いたりした記憶がある.

ところが,現場監督者セミナーでは,操作方法や運転支援ソフトウェアが次々と更新される現在,手帖に書き留められた古い情報なんて役に立たないことも多いという話を聞いた.じゃあ,世間で,いや一部の学会や研究会とかでギャーギャーと騒いでいる技能伝承や技術伝承って何?

私自身はこの分野に疎いので,よく分からないが,現場の意識と,マネジメント層の意識,大学など研究者集団の意識は乖離していないのだろうかと心配になったりもした.まあ,余計なお世話なのだろうけど...

12月 032006
 

奈良公園へお出掛け

長男(3歳)が鹿に鹿せんべいを食べさせたいというので,奈良公園に行くことにした.どうやら,友達が奈良公園に行ったという話を聞いてきたらしい.元々は先週行く予定だったのだが,天気が悪かったので仕方なく延期した.今朝の天気予報を見ると,天気は良いのだが,最高気温が前日比で−8℃になっている.外で遊ぶには,ちょっと寒すぎ...でも,子供との約束は守らなければならない.

親子の約束

子供なんてすぐに約束を忘れるし,所詮は子供のことだし,約束なんて厳密に守る必要はないと思っている親も多いだろう.でも,それは間違いだ.子供はちゃんと覚えている.そして,約束を破る親は,そういう親なんだと理解する.さらに,子供にとって親は絶対的な存在なので,約束なんて破っても良いものなのだと理解する.ところが,そんな親に限って,「約束したでしょ!」なんて決まり文句で子供を叱るのだ.こんな理不尽な仕打ちをされて,まともに育つ方が奇跡だろう.

子供との約束は死守しなければならない.守れないなら,いい加減な口約束をしてはならない.

鹿煎餅に群がる鹿

奈良県庁近くの駐車場に車をとめて,東大寺経由で奈良公園(?)に向かう.あちこちに鹿がいて,子供は大喜びだ.「おせんべいをあげたいよ〜!」と繰り返す長男に,「鹿煎餅を売っているお店を見付けよう!」と言い聞かせながら,公園内を散策する.

鹿煎餅屋さんで鹿煎餅を購入すると,すぐに鹿が集まってくる.エサをもらえることを知っているのだ.「はい.鹿せんべい.鹿さんに『どうぞ』ってあげてみて.」と,長男に鹿煎餅を1枚手渡すと,長男がいきなり食べ出した.おいおい,鹿にあげるんじゃなかったのかい.

奈良公園の鹿
鹿煎餅に群がる鹿@奈良公園

でも,そんな暢気にしていられたのも束の間,アッと言う間に周囲を鹿に囲まれ,頭で突かれるは,服に噛みつかれるは,ペロリと舐められるは,大変な状態になった.自分より大きな鹿に取り囲まれて,ビックリした長男は,泣きそうな顔をして,「パパ,だっこ〜!」

それ以降,鹿に鹿せんべいをやろうとはしなくなってしまった...

再び鹿煎餅

そんな長男が「もう1回,鹿せんべい買って」と言う.「鹿さんにあげるの?」と聞くと,「ゆーくんが食べるの」という答え.「おいしいの?」と尋ねると,「う〜うん」.美味しくはないらしい.よくわからない.

ともかく,再び鹿煎餅を買うことにした.鹿煎餅屋さんの周囲は,鹿がカモを待ちかまえているため,買うだけ買って,すぐにそこから脱出することにした.そのあとで,群れていない子鹿を探して,のんびりと鹿煎餅をあげようという作戦だ.

昼ご飯を食べる店を探しながら,ブラブラと歩いていると,小さめの鹿が数頭いるところへ来た.ここなら大丈夫だろう.ところが,ヨチヨチとご機嫌に歩いていた長女(1歳)の目の前に,子鹿がヌーッと顔を出すと,「ギィヤァー!!」っと大声を出して長女が泣き出した.驚いたのは子鹿の方だろう...

奈良公園の鹿
奈良公園の子鹿

若草もち

昼食後,再び公園に戻り,残っていた鹿煎餅を与える.長男はやる気なし.長女は元気いっぱい.彼女が若草もちを食べてみようと言うので,みんなで若草もちを食べることにした.名前の通り,緑色のお餅で,中に餡が入っている.その餡の甘いこと.甘いものを控える生活をしているためか,甘さに敏感になっているようで,1つ全部もいらない感じ.長男が一番たくさん食べていた.

奈良公園の若草もち
奈良公園の若草もち

とにかく寒くて,のんびりと散策するとか,元気に遊ぶとか,そんな感じではなかったので,次はもっと暖かいときに来よう.

12月 022006
 

あるKDDI特約店から自宅に電話があった.現在加入中のADSLを,KDDIメタルプラスに換えませんかという話だ.固定電話の基本料金,通話料金,プロバイダ料金が,まとめて安くなりますよということだ.「資料を送らせていただいても宜しいですか」と,女性が電話の向こうで必死に訴えているので,「はい.いいですよ.」と答えた.「ありがとうございます.資料を郵送させていただきますので,ご検討下さい.」とのことだった.

数日後,その特約店(船橋市葛飾町の千葉支店から送付されている)からパンフレットと申込書が届いた.ザッと目を通してみるが,特別に安いようには思わない.初期費用の他いくつかの項目が無料と書かれていたが,そんなものは,どこの会社でも無料だ.有料なんて聞いたこともない.少なくとも,価格.com等で安いサービスを探した方がお得感がある.というわけで,放置することにした.

その後,その特約店から自宅に電話があった.私が不在だったため,彼女が対応したのだが,「既に申込みしたことになっている」と言われたそうだ.ほとんど詐欺だろ,こんなのは.礼を失する行為は大嫌いなので,「そんなところとは契約する気はないから,また電話がかかってきたら,断ると言っておいて」と頼む.

まったく,ふざけるなと言いたい.後から聞いた話だが,特約店はトラブルメーカーらしい.営業には厳しいノルマがあるのだろう.客を大切にするなんて発想は微塵もなく,とにかく契約させたい一心というわけだ.

特約店からの電話営業に,まともに付き合った私がお人好しだった.反省.

11月 292006
 

危うしモノづくり日本 「私のしごと館」廃止の可能性」という記事を見掛けた.

副館長によると,「直接の管理にあたる厚生労働省からはAランクの評価を得ている。なぜ廃止なのか分からない」とのことらしい.何をとぼけているのか不明だが,総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会から廃止という言葉が出てくる理由は明確だ.この施設を維持するために,年間約18億円の雇用保険が使われているのだから.「廃止ともなれば“モノづくり日本”の原点を捨て去ることになる」と副館長は仰っているが,そもそも,こんな豪華設備を辺鄙なところに建設した企画からして間違っていたのだろう.まさにバブル期の遺物だ.それに,別に「モノづくり」と「私のしごと館」に大した関係なんてないだろう.

ちなみに,私は現場に行かずに妄想で廃止やむなしと言っているのではない.2005年5月に,「私のしごと館に行ってきました」に書いたとおり,実際に「私のしごと館」に行ってみた.その設備の豪華さには,厚生労働省のAランク評価もうなづける.というか,グリーンピアも含めて,厚生労働省はろくなものを作らないな.一体どうなっているんだ.「私のしごと館」がAランク評価なのだから,BランクやCランクは一体どんな状態なのだろうか.

「私のしごと館」の趣旨が悪いわけではない.典型的なハコモノ行政であること(建設費等約580億円)と,その運営方法が問題なのだ.ウェブサイト(ホームページ)の維持に年間4000万円とか,職員の平均年収が915万円とか,年間約18億円の負担を雇用保険に強いていることに対する危機意識というものが全くない.なお,子供の職業意識を刺激する施設としては,「キッザニア東京」がある.どんな施設かは知らないが,こちらの経営状態は良好なのだそうだ.

昔書いた文章を再掲しておこう.2005年4月に,「私のしごと館@京都」と題して,次のようなことを書いた.

「私のしごと館」という豪華施設が京都にある.ところが,京都府民でさえも,そのことを知らない人が多いのではないだろうか.私も最近知ったばかりで,まだ訪れたことはない.独立行政法人である雇用・能力開発機構が建設した「私のしごと館」は,宇宙飛行士も含む,約40種の職業が疑似体験できるコーナーが売りらしい.厚労省育成支援課は「職業に関する様々な情報が1か所で得られるのは全国でここだけ」と,その存在意義を主張している.

この「私のしごと館」に関するニュースを見掛けた.それによると,土地代を含めて建設に要した費用が約580億円,人件費6億円超を含む年間維持費が約21億円にもなる「私のしごと館」の収入は,年間わずか1億円余りだという.収入の約20倍にもなる赤字を垂れ流しているわけだ.ちなみに,職員の平均年収は915万円だ.施設のみならず,こちらもゴージャスだ.

公共施設は黒字でなければならないなどと馬鹿げたことを言うつもりはない.しかし,我々が支払っている雇用保険のうち約20億円が毎年消え失せているわけだ.この1つの施設を維持するだけのために.果たして,それだけの価値があるのだろうか.

11月 282006
 

1ドル硬貨

ニュース(下記参照)によると,1ドル紙幣に代えて1ドル硬貨を流通させようと,米政府が計画しているらしい.紙幣より硬貨の方が耐久年数が長いので,経費を削減できるというのがその理由だ.ニュースでは,その計画に対して,国民の多くが反対していると報じている.反対理由は「重い」から.

なかなかお目にかからないが,今でも1ドル硬貨がないわけではない.実は,私も1ドル硬貨を自宅に保管している.どこかで釣り銭としてもらったのだが,手にした瞬間は「なんじゃこりゃ〜?」って感じだった.1ドル硬貨を手にする機会があるなんて微塵も思っていなかったし,異様に大きくて重たかったからだ.みんなが反対する理由もよくわかる.

ポケットに1ドル札を束にして突っ込んでブラブラと歩くのが普通なのに,1ドル硬貨が数枚もあれば,重たくて仕方ないだろう.

25セント硬貨(ステーツ・クオーター)

アメリカの硬貨と言えば,州毎にデザインが異なる25セント硬貨(ステーツ・クオーター)を収集している.最初のステーツ・クオーターが出た後に,アメリカに住むことになり,スーパーマーケット(Kマート,ターゲット,ウォルマート等)などでコレクター用のボードをよく見掛けたので,記念に集めてみようと思ったわけだ.クオーター(25セント硬貨)を使用する(お釣りにもらう)機会は多いので,結構集められる.

ステーツ・クオーターの収集用ボード

ステーツ・クオーターは約10年をかけて,全州のデザインのものが流通する.これまでに2/3ぐらいが出回っているはずだ.アメリカから日本に戻った後も収集を続けているのだが,年に1〜2回のアメリカ訪問時に集めるしかない.しかし,大抵は学会会場に缶詰になるだけで,ほとんどの支払いはクレジットカードのため,普通に過ごしていると,ステーツ・クオーターは手に入らない.

収集の奥の手が,両替機だ.5ドル紙幣や10ドル紙幣を突っ込み,クオーターに両替する.まるでラスベガスのスロットマシーンで大当りしたときのように,カシャンカシャンと音を立てながら,クオーターが次々と出てくる.その中から,未入手のステーツ・クオーターを探すわけだ.当然ながら,ステーツ・クオーターの割合は大きくなく,しかも入手済みのものも多い.未入手のステーツ・クオーターを手に入れるのは,なかなか骨の折れる仕事だ.外れクオーターは財布にしまうしかないが,途方もなく嵩張るし,重い.早く使ってしまいたいので,ドラッグストアやスターバックスのレジでジャラジャラと撒き散らして,小銭で支払うことになる.

先日のサンフランシスコ滞在では,合計6枚のステーツ・クオーターを手に入れた.上上の成果だ.実は,最終日までに1枚しか手に入れることができず,完全に諦めていたのだが,BART(サンフランシスコの鉄道システム)のPowell駅からサンフランシスコ国際空港駅までの切符を購入する際に,10ドル札で5.15ドルのチケットを購入したところ,お釣りが小銭で出てきたのだ.その中に,多くのステーツ・クオーターが含まれていた.「ラッキー!」と喜ぶ反面,帰国直前にクオーターを大量に持つと使うところもなくて困る.結局,日本にまで持ち帰ってきた.

ラスベガスの想い出

「ラスベガスのスロットマシーンで大当りしたときのように」と書いたが,アメリカに住んでいた頃,クリスマスシーズン直前のオフシーズンを狙って,ラスベガスを訪れた.一般に,ホテル料金はシーズンによって激しく変化するため,オフシーズンを狙うと,ゴージャスホテルに格安で泊まることができる.そのときは,モンテカルロ(MONTE CARLO)ホテルのジュニアスイートが1泊100ドル程度だった.リビングルームやベッドルームの他,バスルームも2つあり,彼女と2人で大いに楽しんだ記憶がある.ラスベガス以外だと,オフシーズン狙いで,シャトー・レイクルイーズ(The Fairmont Chateau Lake Louise)やジャスパー・パークロッジ(The Fairmont Jasper Park Lodge)にも宿泊した.どちらも1泊200ドル以上.いずれも超有名な高級リゾートなので説明する必要もないだろう.

さて,そのラスベガスでは,当然のようにスロットマシンで遊んだわけだが,数百倍(ぐらいだったかな?)の大当りが出た.カシャンカシャンと音を立てながらコインが出てくるのだが,なかなか止まらない.ただ,大当りと言っても,小銭で雰囲気を楽しんでいるだけなので,金額的には全くたいしたことはない.彼女と二人でベラッジオ(BELLAGIO)でディナーを食べるぐらいの利益だった.

【ワシントン=バーバラ・ヘーゲンボー】1ドル紙幣に代えて硬貨を流通させようとする米政府の計画に反対の声が出ている。間違えやすく重いためで、通貨当局は十分に流通せず収集家を喜ばすだけに終わった過去の苦い経験を生かし、広報に躍起だ。新硬貨はジョージ・ワシントン初代大統領をデザインした金色のものが第1弾として2007年2月15日に発行される。毎年、デザインを各州のものに変更して人気を得た25セント硬貨(ステーツ・クオーター)のように、すでに亡くなった歴代大統領を1年ごとに順次デザインに取り入れていく。

 しかし、米国では70年前に銀の平和硬貨が発行されて以来、1ドル硬貨が流通したためしがない。その理由は25セント硬貨と間違われる、重いなどだ。造幣局は耐用年数が30年と紙幣の16倍も長い硬貨に換えることで経費が節約できると主張する。連邦準備制度理事会(FRB)は1995年に、年間5億ドル(約575億円)の経費節減になると試算した。その後、ドル紙幣の流通量は40%増えているため現在の経費節減効果はさらに大きい。10月に行ったUSA TODAYとギャラップの共同調査で回答者の半数以上が「大統領硬貨の発行には賛成」としたものの、「紙幣を硬貨に換える」ことには79%が反対した。ネブラスカ州に住むエレン・バーローさん(74)は「紙幣の方が持ちやすい。5ドル分を硬貨で持ったら重くて大変」と紙幣の廃止に反対している。

11月 252006
 

幼稚園の作品展

3歳になる長男が来年4月から通う予定の幼稚園で,園児の作品展をするというので家族で観に行ってきた.

自転車をキコキコとこぎながら幼稚園に着くと,既に結構多くの人が来ているようで,幼稚園内は大変賑やか.入口で,お菓子とお茶のチケットをもらい,中へ入ると,園庭に巨大なオブジェが.どうやら奈良方面に全員で出掛けたらしく,大仏殿とか春日大社とかの作品名が書いてある.それぞれの作品は本当に巨大で,乗り物(バス)なんかも大人が十分に出入りできるほど.これには驚いた.

室内には,絵画や工作物などの作品がクラス毎に展示されている.作品のテーマは園児が自分で考えたもので,それぞれの作品には名前が書かれていた.カブトムシとか,レーシングカーとか,鹿(奈良に行ったからだろう)とか,色々だ.長男も興味津々で,「これ何?これ何?」と次々と指を差す.中には,「お母さんとテレビを見ていたら宇宙人がやってきて,ほうきで叩いたの」(ちょっと違っているかも)なんていうのもあった.とても面白い.

園児のお母さん達は,我が子が描いたり作ったりした作品の写真を撮るのに大忙し.色々なクラスの作品を見学しながら,お菓子とお茶をサービスしてもらえる遊戯室に向かうと,部屋に少し入ったところに,長男の描いた「電車」があった.緑色の2本の線路の上を,真っ赤な電車が走っている.彼女も写真撮影に大忙しだ.「そこに立って〜!こっち向いて〜!!」

幼稚園の選択基準

この幼稚園を選んだ理由の1つが,上記のような芸術活動への取り組みにある.園児に何かテーマを与えるわけではないし,ああしろこうしろと指示をするわけでもない.色々な材料を使えるように環境を整えて,好きなように好きなものを作らせる.他に,スポーツをする機会もある(パープルサンガの選手がサッカーを教えてくれるらしい)が,園児に何かをさせよう,芸を教え込もうという悲壮感がないのが良い.幼稚園児はマイペースでのんびりと過ごせば良い.

もちろん,詰め込み教育をさせるなんてこともない.今の世の中,子供を日光サル軍団のサルみたいに思っている大人が多いようで,やたらと芸を仕込みたがる親や先生が多くて,気が滅入る.そんなくだらないことは,もっと大きくなってからで良い.

幼稚園を選択する際の規準としては,上記のようなことも考慮したのだが,最大の理由は,保育士と園児みんなの笑顔での挨拶だ.みんな,きちんと挨拶をしてくれる.これは本当に素晴らしいことだ.