9月 042007
 

我々の研究室旅行の主目的は,海外の大学を訪問して交流を深めると共に,京都大学の学生が世界を意識し,研究や語学に必死に取り組む動機付けを与えることにある.観光や食事はあくまでも二次的なものでしかない.

今年の研究室旅行では,香港科技大学(Hong Kong University of Science and Technology, HKUST)のProf. Ka M. Ngの研究室を訪問させていただいた.HKUSTは香港の東海岸沿いに位置し,繁華街である尖沙咀(チムサアチョイ)からは遠い(バスで約40分かかる)ものの,風光明媚な抜群のロケーションにある.キャンパスは広々としており,宿舎などの施設も充実しており,素晴らしい大学だ.なんと,大学専用のビーチもある.

用意していただいた香港科技大学HKUSTへのバス
用意していただいた香港科技大学HKUSTへのバス

香港科技大学HKUSTで記念撮影
香港科技大学HKUSTで記念撮影

会場からの景色に見とれる研究室の面々@香港科技大学HKUST
会場からの景色に見とれる研究室の面々@香港科技大学HKUST

海に面した香港科技大学HKUSTのキャンパス
海に面した香港科技大学HKUSTのキャンパス

鮫が泳ぐ海を背景に香港科技大学HKUSTで記念撮影
鮫が泳ぐ海を背景に香港科技大学HKUSTで記念撮影

今回の香港科技大学(HKUST)訪問では,双方の教授がそれぞれの研究室の概要を説明した後,学生の研究発表会を行った.京都大学プロセスシステム工学研究室からは,博士課程1名と修士課程2名の計3名が発表し,香港科技大学(HKUST)からは4件の発表があった.

香港科技大学からの研究発表

”Diastereomeric Salt Crystallization Synthesis for Chiral Resolution of Ibuprofen”

”Thermodynamics of Salt Lake System: Representation, Experiments and Visualization”

”Synthesis of Aligned CNTs on Double-side Metallic Substrate by Chemical Vapor Deposition Method”

”Producing Nano-Particles Using Precipitation with Compressed Antisolvent (PCA)”

今回の研究発表会で特に印象的だったのは,香港科技大学(HKUST)の学生の英語が非常に上手なことだ.元々英国領だったのだから驚くにはあたらないのかもしれないが,あくまで母国語は中国語である.これまでに,ソウル国立大学(Seoul National University; SNU)や国立台湾大学(National Taiwan University; NTU)等を訪問させてもらったが,それらの大学の学生の英語力とは明らかにレベルが違う.もちろん,京都大学の平均的な学生が太刀打ちできるようなレベルではない.当研究室の学生も圧倒され気味だった.

研究発表会会場@香港科技大学(HKUST)
研究発表会会場@香港科技大学(HKUST)

Prof. Ka M. Ngに記念品贈呈@香港科技大学(HKUST)
Prof. Ka M. Ngに記念品贈呈@香港科技大学(HKUST)

研究発表会の後は,大学内の研究施設(半導体関係)と研究室を見学させていただいた.カーボンナノチューブ等の材料開発や固液平衡モデルの開発,さらに得られた基礎データを活用してのプロセス開発を手掛けている研究室らしく,分析装置が充実していた.

ラボツアーの後は,学内のレストランで懇親会を開いていただいた.京大側15名と香港科技大学(HKUST)側15名の計30名による懇親会では,3つのテーブルに別れ,各テーブル京大5名,香港科技大学5名の計10名とすることが命じられ,おおよそ交互に座ることになった.

ここでも再び,香港科技大学(HKUST)学生の英語力を見せつけられることになった.京都大学の学生達はタジタジだ.惨めな思いをしたかもしれない(してないと意味ない)が,良い刺激になっただろう.それでこそ,研究室旅行に来た甲斐があるというものだ.

懇親会の様子@香港科技大学(HKUST)
懇親会の様子@香港科技大学(HKUST)

懇親会後の記念撮影@香港科技大学(HKUST)
懇親会後の記念撮影@香港科技大学(HKUST)

以下,懇親会で仕入れた情報を列挙しておく.

まず,香港では幼稚園から英語を勉強するそうだ.もちろん,日本のように,英語教育を低年齢化したからといって,教員が不足してしまうという事態には陥っていないのだろう.

学生の女性比率が非常に高い.京都大学が15名全員男性だったのに対して,香港科技大学(HKUST)は15名のうち5名が女性だ.京都大学の化学工学だと,一学年30人以上いるが,そのうち女子学生は2,3人だと話すと,「なぜそんなに少ないのか」と尋ねられた.背景には女性の社会進出に対する考え方の違いがあるようだ.日本では最近になって,男女雇用機会均等法が施行されるなど女性の社会進出が活発になってきているが,実際には結婚後に働かない女性は少なくない.仮に夫が十二分に稼いでいる,あるいは十二分に資産があるとしたら,女性は積極的に働きに出るだろうか.そうは思えない.一方,香港では,女性は自ら働きに出るらしい.同じテーブルだった彼女達の説明によると,夫婦間での収入のアンバランスはない方が良いのだそうだ.対等に付き合うためには,収入が拮抗していることが必要なのだという.

日本に対しては非常に好意的だ.みんな声を揃えて「日本に行ってみたい」と言ってくれる.女性の場合,その目的はショッピングなのだそうだ.香港には世界中の商品が溢れているが,輸入品は非常に高い.そのため,日本ブランドの靴や鞄,洋服などを買うために日本に行ってみたいらしい.日本の芸能情報にも通じていて(一部のオタクだけかもしれないが),日本の学生と香港の学生との間で,長澤まさみか沢尻エリカかという話が成立していた.もちろん,日本のアニメやマンガも強い.

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