授業アンケート結果についての感想
工業化学科1回生を対象とした「基礎情報処理演習」という演習科目の授業アンケート結果が送られてきた.アンケートの一番最後にある自由記述の項目を見てみると,嬉しい回答があったので,紹介しておこう.
- とてもわかりやすい授業でした.これからはパソコンを使いこなしていきたいです.ありがとうございました.
- 今まで使ったことのあるソフトでも全然使い切れていないといことがよく分かりました.これからも徐々に使えるようになっていこうと思います.
- パソコンはほとんど使えなかったので,毎時間がかなり有意義な時間であった.もっとパソコンの授業を履修していきたい.
- コンピュータを扱うのが好きなので,とても楽しかったです.前半の加納先生にはコンピュータ以外のこと(人生とか)についても教えていただき,とても感謝しています.
- 加納先生がおっしゃった言葉を聞いて,勉強に対するモチベーションが上がりました.
- パソコンはあまり詳しくないので難しいところも多かったが,パソコンのことを色々と勉強しようという意欲が出てよかったと思う.
これらの回答を嬉しく思う理由は,勉強に対する,あるいは人生に対するモチベーションが上がったと答えてくれている点だ.「役立った」,「面白かった」,「分かりやすかった」という評価も教員としては喜ばしいものなのだろうが,それは教員に課される最低限の要求であって,基礎情報処理演習で私が目指しているものではない.では,私が目指しているのは何か.
この問いに答えるために,ある人に宛てたメールから文章を抜粋してみよう.この文章は,偶然に私のブログに辿り着かれた京大生の母親からいただいたメールへの返信の一部だ.
1回生向けの基礎情報処理演習という講義を担当しているのですが,私にとっては,「基礎情報処理」そのものは大したことではなく,いかに勉強に対する動機付けを与えられるか,人生について考えてみるきっかけを与えられるかが勝負所です.素晴らしい潜在能力を持ちながら,それを磨こうと決意するチャンスに恵まれない大学生が多いのは,本人にとっても,社会にとっても,不幸なことだと思いますので.
学生のモチベーションを高めるために,講義内容とはまるで関係のない内容のメールを送信している.今年送信したメールのいくつかを,このブログでも紹介しているのでリンクしておこう.
基礎情報処理演習の概要
工業化学科1回生を対象とした「基礎情報処理演習」という演習科目を4名の教員が担当している.受講者数は200名超で,4クラス.2名の教員が共同して2クラスを担当するという変則的な方法を採用している.私は2クラスの前半を担当し,別の専攻の先生が同じ2クラスの後半を担当されている.なお,私が科目代表者ということで,シラバス作成や全4クラスの成績判定のとりまとめをしている.
「基礎情報処理演習」はその名の通り,情報処理の基礎科目であり,シラバスには,「計算機の基本的な使用方法に習熟し,計算機を利用して文書作成やコミュニケーションができるようになること,すなわちコンピュータリテラシーを身に付けることを目的とする」と書かれている.というか,そう書いた.このため,試験は実施しておらず,出席と演習への取り組みを重視して成績判定をしている.
前期に配当されている科目であるため,7月上旬には全日程が終了する.講義最終日に全学的なアンケートを実施した結果が配信されてきたので,それを紹介しよう.アンケート項目は多岐に渡るが,着目したいのは,一番最後の自由記述だ.「授業に関する疑問点・印象点・改善点・自身の学習の振り返り・今後の学習・感想など」となっている.以下,この項目に受講生が書いてくれた内容を列挙しよう.
アンケート結果(肯定的なコメント)
- 難しい内容も多かったが,為になる授業だった.
- パソコンのことがいっぱい分かって良かったです.
- 分かりにくい内容が多かったが,取り組めるような配慮があったと思います.
- パソコンはほとんど使えないのでありがたい授業だったが,もう少し少人数の方が良いと思う.
- 指導が丁寧でした.
- UNIXがかなり難しかったが,今までそんなOSがあったことさえも知らなかったのでとても勉強になった.その他EXCELやPowerPoint等普段使うソフトも勉強できてよかった.
- パソコンがあれば何でもできるなと思った.
- 自分の知らないソフトを体験することができてよかった.
- とても役に立つ授業だった.
- ありがとうございました.
- EXCELの使うレベルが上がりました.
- 機会が苦手なので大変だった.しかし,将来必要になるだろうから,使えるようになりたい.
- とてもわかりやすい授業でした.これからはパソコンを使いこなしていきたいです.ありがとうございました.
- 今まで使ったことのあるソフトでも全然使い切れていないといことがよく分かりました.これからも徐々に使えるようになっていこうと思います.
- コンピュータにはうとくて,ついていくのがやっとでしたが,非常に役立つ授業でした.
- パソコンってまだまだ未知の分野多いんですね...
- 基礎的な技術から応用まで実戦で使えるような授業だったので楽しかった.
- 色んなソフトを紹介してもらい,有意義な講義だった.
- 計算機についての理解が深まって良かったです.
- すごくためになる講義だったと思います.
- 少し難しかったが,新しく学べたことが多くてよかった.
- 使ったことがないソフトなどが多く難しかったが,できたときの達成感もあった.前期の授業で前よりもパソコンを使ってできることが増えたと思う.
- なかなか難しかったが,ためになった.
- 毎回考えさせられる授業だった.
- 難しいときもあり,簡単なときもあった.でも一応のパソコンの技術は身に付いたような気がします.
- 毎回の授業がとても良い勉強になりました.
- パソコンはほとんど使えなかったので,毎時間がかなり有意義な時間であった.もっとパソコンの授業を履修していきたい.
- コンピュータを扱うのが好きなので,とても楽しかったです.前半の加納先生にはコンピュータ以外のこと(人生とか)についても教えていただき,とても感謝しています.
- コンピュータの色々な能力を学ぶことができました.
- Mapleはむちゃだと思いました.
- 苦手だけど頑張りました.
- 分かりやすかったです.
- 課題が難しいが,こんな使い方があったのかと驚くことが多かった.
- 楽しい授業でした.
- 加納先生がおっしゃった言葉を聞いて,勉強に対するモチベーションが上がりました.
- タイピングの指の位置ぐらいですが,春休みに学習しておいてよかったです.
- 課題が難しかったが,TAさんのおかげで全てやり遂げることができた.
- TAの方々が助けてくださったのでやりやすかった.
- パソコン楽しかったです.
- 難しかったが,自分のためになった.
- 毎回課題を終わらせるのに必死だった.
- 先生が優しくて助かりました.毎回楽しみでした!!
- LINUXの授業が有意義だった.EXCELやMapleはWindowsを利用していずれ使うかもしれないが,LINUXに接することができたのは今後どこかで役に立つと思う.
- 今後研究を始めたときに役立つと思いました.
- 毎回新たな発見があり,難しいながらも楽しく課題に取り組めました.
- パソコンはあまり詳しくないので難しいところも多かったが,パソコンのことを色々と勉強しようという意欲が出てよかったと思う.
- 加納先生はわりと熱意のある授業を展開してくれたと思う.
- 大変楽しかったです.
- パソコンを使った授業なので,楽しんで取り組むことができた.
- パワーポイントとエクセルはレポートに使えそうなのでとても良かったです.
- とても難しかったが,やりがいがありました.
- 難しいこともいっぱいあったけど,役に立ったと思います.
- 難しかったが,「習うより慣れろ」の精神が良かった.
- 優しい,丁寧な教え方の教員で良かった.
- 難しい内容もあったが,大学で必要な情報処理を学ぶことができ,複雑な数式をコンピュータで解く方法も身に付いた.
アンケート結果(難しい&大変系)
- 説明が早足すぎてついていけないことが多々あったので改善してほしい.
- 難しかった.
- 毎回心が折れました.
- タイピングが遅くて苦労することが幾度かあった.
- 授業によって難度にムラがありすぎてビックリした.
- 難しかった.
- 授業内容だけでなく,コンピュータに使える知識を教科書に載せてほしいと思いました.
- 難しくて全くついていけませんでした.
- 難しい時はとことん難しかったので苦労しました.
- スピードが速すぎてついていけないことがしばしばあった.
- とても難しかった.
- 課題が難しかったです.
- 大変でした.
- とても難しかった.
- 難しかったです.
- 難しかった.
- 大変だった.
- ハードでした.
- 難しい課題が多くて,完成させても自分の身に付いているとはあまり思えなかったです.
- 難しかった.
- 後期開始期には内容をほとんど忘れています.
- ただ難しかったの一言に尽きます.
- 難しいです.