大学卒業までに必要な「子どもにかかる」お金―親の時代とは大違い!
投稿者: DreamChaser, カテゴリ: 読書の記録(書評), 食育/育児/教育 [1,053 Views]大学卒業までに必要な「子どもにかかる」お金―親の時代とは大違い!
山田静江監修,オレンジページ,2007
「子どもの教育にどれくらいの費用がかかるのか?」という,家計を考える上で大切な質問に答えてくれる本.100頁程度で,大きなグラフや絵がふんだんに使われているので,あっという間に読める.学校で必要な費用だけでなく,塾や習い事に必要な費用についても,具体例と共に示してくれているので,参考になるだろう.
小学校から私立に入学させる家庭も増えてきているが,入学金や授業料が公立よりも高いだけでなく,付き合うことになる家庭が裕福であるため,会食や誕生会など,何かにつけて出費がかさむことになる.このため,甘い見込みで,調子に乗って私立に行かすことのないようにと,本書では繰り返し警告している.親の収入がそれほど変わらないとしても,資産家の祖父母が支援していることなどもあるので,そういうあてのない人は,くれぐれも注意することだ.また,習い事についても,いわゆる月謝以外の支出をチェックしておく必要がある.
進学校や塾に行かないとトップレベルの大学に行けないほど,うちの子供の頭は悪くないと,自分に言い聞かせるのもいいだろう.
なお,本書には,「では,どうするか?」ということは,あまり書かれていない.節約する,奨学金を利用する,教育ローンは最後の手段である,などに加えて,積立で教育資金を準備する場合,どの程度の積立金が必要になるかを示しているぐらいだ.しかし,2006年12月に「高騰する教育費用 vs 学資保険」と題して指摘したとおり,デフレ下の日本において,入学金と授業料はハイパーインフレ状態になっており,凄まじい勢いで上昇している.このため,本書に書かれている教育費用を10年以上先に準備できたとしても,その時点では,全く足りないという事態に陥るだろう.今後,日本もインフレを享受できるようになるなら尚更だ.その対策は講じておかないと,痛い目にあうことになる.私としては,むしろ指摘すべきは,この点だと思うのだが...
まあ,人様の心配をする前に,自分の心配をしないといけない.
教育費
- 費用: 単位は千円
- 学校教育費: 授業料,制服,学用品,遠足や修学旅行など
- 学校外活動: 塾や習い事,体験活動,図書費など
- 大学: 自宅通学の場合
- 私学理系: 医学系を除く
小学校
公立 私立 学校教育費 学校外活動 学校教育費 学校外活動 1年 80 261 1,009 261 2年 35 219 722 219 3年 40 236 725 236 4年 41 260 725 260 5年 49 285 727 285 6年 81 296 743 296 小計 326 1,557 4,651 1,557 合計 1,883 6,208 中学校
公立 私立 学校教育費 学校外活動 学校教育費 学校外活動 1年 181 277 1,269 317 2年 100 317 776 303 3年 118 413 818 335 小計 399 1,007 2,863 955 合計 1,406 3,818 高等学校
公立 私立 学校教育費 学校外活動 学校教育費 学校外活動 1年 442 132 1,001 177 2年 328 138 701 250 3年 254 258 594 375 小計 1,024 528 2,296 801 合計 1,552 3,097 大学
公立 私立文系 私立理系 学校教育費 学校外活動 学校教育費 学校外活動 学校教育費 学校外活動 1年 803 199 1,190 227 1,536 295 2年 521 199 881 227 1,198 295 3年 521 199 881 227 1,198 295 4年 521 199 881 227 1,198 295 小計 2,366 796 3,833 908 5,130 1,180 合計 3,162 4,741 6,310
教育費については,2005年12月の「養育費と教育費で家計は破綻」,2006年12月の「学資保険は魅力的でない」,「高騰する教育費用 vs 学資保険」,2007年10月の「子供名義の投資信託積立」なども参考になるだろう.

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