10月 312007
 

今日,大変嬉しいニュースが届いた.現在一緒に研究に取り組んでいる博士課程学生が,日本学術振興会の特別研究員(DC2)に採用されたというものだ.

この特別研究員制度について,日本学術振興会の「制度の概要(PD・DC2・DC1)」には下記のような説明がある.

将来の学術研究を担う優れた若手研究者を養成・確保するため、本会は、学術審議会答申「学術研究体制の改善のための基本的施策について」(昭和59年2月6日)に基づき、昭和60年度に特別研究員制度を創設しました。

「特別研究員」制度は優れた若手研究者に、その研究生活の初期において、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与えることにより、我が国の学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者の養成・確保に資することを目的として、大学院博士課程在学者及び大学院博士課程修了者等で、優れた研究能力を有し、大学その他の研究機関で研究に専念することを希望する者を「特別研究員」に採用し、研究奨励金を支給する制度です。

特別研究員に採用されると,月額200,000円の研究奨励金と毎年度150万円以内の研究費(科学研究費補助金)が支給される.大学や研究室から給料を支給されない日本の博士課程学生にとって,この経済的支援は非常にありがたいものだ.

もちろん,競争率は高く,平成19年度の実績では,工学領域で申請数2,024に対して採用数は377(採択率19%)である.人文・社会・自然科学等全領域では,申請数11,917に対して採用数は2,101である.

自分の周囲で特別研究員に採用された学生を見てみると,研究業績が重要な要素であるように感じられる.日本学術振興会の「特別研究員の選考方法」には,審査基準について以下のように記載されている.

特別研究員の審査方針は、(1)学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること、(2)研究計画が具体的であり、優れていること、(3)研究業績が優れており、研究計画を遂行できる能力及び準備状況が示されていること、(4)諸分野における研究者養成の必要性に配慮することです。

書面審査による評価は、(1)推測される研究能力・将来性、(2)研究計画、(3)研究業績のほか、学位の有無などを含めて総合的に研究者としての資質及び能力を判断した上で、5段階の評点(5:非常に優れている、4:優れている、3:良好である、2:やや劣っている、1:劣っている)を付けます。なお、DCについては研究経験が少ないことから申請書記載の「現在までの研究状況」、「これからの研究計画」、「自己評価」及び「評価書」を重視し、PDについては「研究業績」を重視して評価します。

「DCについては研究経験が少ないことから」と書かれていることからも推測されるが,研究実績があれば,それだけ有利だということになる.研究業績ほど雄弁に研究能力を語るものはないということだ.

今回採用が決まった学生については,修士課程在学中から論文執筆を課し,学術雑誌掲載論文3報,特許出願2件,国際会議発表多数という実績を用意周到に作り上げてきた.その努力が功を奏した形だ.

あとは,在学中に海外留学を経験してもらうことが希望だ.

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