1月 312008
 

何のために働くのか
北尾吉孝,致知出版社,2007

著者はSBIホールディングス代表取締役CEOであり,投資銀行やコンサルティングファームを志望する学生が増えている状況下で,彼らにも薦めやすい本だと言えよう.平易に書かれており,本書を通して,人間として成長するために仕事に打ち込むのだという考え方に触れると良いのではないかと思う.本書に接して,中国古典に興味を持つというのも良いだろう.

「何のために働くのか」ということについての私自身の考えの一部は,「就職活動をする学生諸君,働くことについて改めて考えては?」に記した.

以下,本書にある言葉のいくつかを紹介しよう.

稲盛和夫:「働くことが人間性を深め,人格を高くする.働くことは人間を磨くこと,魂を磨くことだ.」

人間としての根本を養うために実践するべきこと:

  • 心の糧になるような本を読む.
  • 自分が私淑できるような師を持つ.
  • 様々な経験や体験を踏まえて自分を練っていく.

親は,勉強がいくらできても人間的に未熟であっては意味がないということをはっきりと子供に教えるべきなのです.その上で,人間として一流になるためにはどういう勉強をするべきなのかを教え,導いてあげるべきです.それが親の務めというものではないでしょうか.

一所懸命に働けば,その見返りとして人間的に成長できるのです.これこそ仕事の対価です.それとともに,仕事にはもう1つの対価があります.それは「ご縁」というものです.

好き嫌いで判断している限り,決して自分の望んでいる仕事には巡り会えない.

もし本気で自分の天職を見付けたいという気持ちがあるのなら,まずは与えられた仕事を素直に受け入れることです.そして,熱意と強い意志を持って,一心不乱にそれを続けていく覚悟が必要です.

易経にある言葉:「積善の家には必ず余慶あり.積不善の家には必ず余殃あり.」

人間は仕事を通じて自分自身を磨き,高めていくことができるのです.何があっても動じずに自らの意志を貫き通せるような胆識ができあがるまで,自分を磨いて,成長し続けなくてはいけません.安岡先生の言う「風韻」を発するような格調の高い人間になるまで,やり続けなくてはなりません.

論語にある言葉:「徳ある者は必ず言あり.言ある者必ずしも徳あらず.」

論語にある言葉:「仁者は必ず勇あり.勇者必ずしも仁あらず.」

ドラッカー:「経営とは人を通じて正しいことを行うことだ」

 Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>