2月 202008
 

凝った綺麗な図を描くなら,初めからAdobe IllustratorやAdobe Photoshopを使用するという選択肢がある.しかし,講演や学会発表用にパワーポイント(Microsoft Powerpoint)で描いた図を,LaTeXで書く論文に利用したいケースは多い.ワード(Microsoft Word)で論文を書く文化圏の人達には理解できないかも知れないが,論文はLaTeX原稿で投稿するのが当然という分野,雑誌,出版社もある.その際,図はEPS形式で提出するように求められることが一般的である.最近は,ワード原稿を提出する場合でも,図はEPS形式で提出するように求めるところもある.さて,問題は,パワーポイントには,EPS形式のファイルを出力する機能がないことだ.

調べてみると,”wmf2eps”というソフトウェアがあり,これを利用する方法がネット上にも多く紹介されている.これは,ポストスクリプト・プリンタ・ドライバーをコンピュータにインストールし,出力形式をEPSに設定して,紙に印刷する代わりに,ファイルに出力するという方法になる.この作業をまとめてやってくれるのが,”wmf2eps”だ.その名前の通り,まず,パワーポイント(Microsoft Powerpoint)で描いた図をwindows用のwmfまたはemf形式で保存し,”wmf2eps”を利用して,eps形式に変換する.”2″は”to”だ.私もこのソフトを利用させてもらってきたのだが,図によっては正しく変換してくれないという欠点がある.図を透明化したりすると,お手上げのようだ.自分の設定がまずいだけかもしれないが...

そこで,別の方法を色々と試した結果,現在採用している方法は,Adobe Acrobatを用いる方法だ.まず,パワーポイント(Microsoft Powerpoint)で描いた図を印刷する.このとき,プリンタとして,Adobe PDFを選択し,PDFファイルを作成する.ファイルはAdobe Acrobatで開かれるので,余白部分をトリミングし,必要な部分だけを取り出す.できたら,EPS形式で保存する.これだけだ.

“wmf2eps”以外にも,ポストスクリプト・プリンタ・ドライバーを利用する方法はあるが,図の領域(バウンディングボックス)を指定する必要があり,これが非常に面倒だ.その点,Adobe Acrobatを利用すれば,そのトリミング機能で簡単にサイズを調整できる.

これがベストな方法かどうかは不明だが,確実簡単にパワーポイントで描いた図をEPS形式に変換できるので,玄人ではないLaTeX使いとしては助かっている.まあ,このためだけにAdobe Acrobatを購入するわけにはいかない人もいるだろうが...