6月 192008
 

きもちのいい家
手塚貴晴,手塚由比,清流出版,2005

夫婦で建築家という手塚夫妻が,自分達が設計した家を,施主へのインタビューを中心に紹介した本.自宅の紹介も含まれている.

自宅の建設を検討するようになったので,その参考にしようと手にした.本書で紹介されている家々には,度肝を抜かれる.「こんな家あり!?」という感じだ.実際,国内外の雑誌で紹介されたり,海外から視察に来たりという,そんなレベルの家がリストには含まれる.そういう意味で,非常に参考になった.いずれの施主も大満足の様子で,「こんな家に住みたい!」という熱い想いの大切さを感じた.

著者が指摘しているとおり,便利な生活がしたくて,安い家が良いという人には普通の家が無難なのだろう.一方,拘りのある人には,建築家に依頼するのは優れた選択のようだ.

住宅建設というと,欠陥住宅が話題になるが,本書に登場するような家は縁がない.なお,著者が手掛けた住宅の最低金額は2500万円だそうだ.

本書の終わりの方で,著者がいわゆる「高気密・高断熱」について自説を展開している.そこで,目指すべきは低気密・高断熱であると述べられている.素人の私には真偽が定かでないが,低気密を目指すというのは違うのではないかと感じた.もちろん,「低気密=風通しが良い」では決してない.風通しとは窓を開けたときの状態,気密とは閉め切った状態での空気の動きを言っているのだから.非常に気持ちよさそうな家の事例を本書から学ぶとして,高気密・高断熱については,例えば,「体にいちばん快適な家づくり―高断熱・高気密の常識のウソ」(岡本康男,講談社,2004)を参考にすると良いと思う.

日本でも,代々受け継いでいけるような,もっと良い家を建てるべきだという,海外在住経験を基にした著者夫妻の意見は至極もっともに聞こえる.

目次

設計した住まいを訪ねて

  • 鎌倉山の家
  • 腰越のメガホンハウス
  • 屋根の家
  • 熱海のステップハウス
  • 軒の家
  • 空を捕まえる家III
  • 縁側の家
  • 隅切りの家

こんな家に住んでみたかった

生活をデザインする

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