7月 072008
 

京都大学工学部工業化学科化学プロセス工学コースでは,4回生の前期に「プロセス設計」が必修とされている.「プロセス設計」は単なる講義科目ではなく,2〜3名のグループが約2ヶ月をかけて化学プラントを設計するという壮大なプロジェクト科目だ.最後に,全教員を前にした発表会での報告,そして報告書の提出が義務づけられている.

プロセスシステム工学研究室では,プロセス設計の中身は当然ながら,発表会でのプレゼンについても,学生に高い要求を突きつけている.このため,事前の発表練習は欠かせない.ところが,発表会本番前日までの約2週間,国際会議参加のため留守にするということで,私が例年のようなチェックをできなくなってしまった.

金曜日夜にボストンから帰国した翌日,発表本番約1週間前の土曜日に,なんとかスライドチェックは実施し,後は任せて,ソウルへ向かった.しかし,スライドチェックだけでは,どうしても心配であるため,「見栄えの良い発表をするための要点」として,下記メッセージを4回生宛てに送付した.

  • 体の正面を聴衆に向けて話せ.スクリーンに向かって話すな.
  • ポインターは使い続けるものではない.ここぞという時にだけ利用しろ.かつ,ビシッと指すべき点のみ指せ.ポインターで文章をなぞるのは絶対やめろ.
  • 聴衆の顔を見渡せ.全員の顔をだ.
  • 意識して,ゆっくり話せ.緊張すると早口になる.
  • メリハリを付けろ.最も主張したいことは,一呼吸おいて,聴衆の注意を引きつけてから,ゆっくりと大きな声で話せ.
  • 質問は,落ち着いて最後まで聞け.
  • スライドと原稿を完成させて,原稿を頭に叩き込んだ状態になったとして,プレゼンに絶大な自信を持っているなら,10回以上練習すれば良いだろう.自信がないなら,最低50回は練習しろ.下手な奴が根拠のない自信を持ち,自己満足してしまうのが最悪のケースだ.そうなると,一生プレゼンが下手なままになる.気を付けろ.手を抜くな.

学会発表と論文執筆に関するアドバイス」に加えて,この「見栄えの良い発表をするための要点」を身に付けておけば,学部生としては十分なプレゼンテーションができるだろう.

主要アドバイス一覧

勉強,レポート作成/論文執筆,研究発表/プレゼンテーションについて,主に卒業や修了を目指す学生へのアドバイスの一覧

(2015年1月15日リンク追加)

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