8月 302008
 

「千載一遇のチャンスがあり,会社を辞めました.ご挨拶に京都へ伺います.」

そんなメールを送ってきてくれた友人が,昨日,わざわざ東京から会いに来てくれた.日帰りになるというので,京都駅近くで店を探す.折角なので,京都っぽい料理か店をと思うのだが,京都駅周辺というのは,放っておいても観光客が利用するからか,昔からあまりコストパフォーマンスの高い店がないとされているエリアだ.それでも,京都タワーの北西に,京町屋風の評判の良い店が随分と増えた.楽座,まそほ,セサミ,石庵など.今回は,まだ行ったことがない店と言うことで,「石焼 石庵」を利用した.

石焼きについて,店のウェブサイトには,次のような説明がある.

石焼きとは、長崎県対馬の漁師に伝わる郷土料理のこと。とれたての魚介類を石の上で焼いて食べた事が始まりと言われています。石庵の「石」は、耐火性バツグンの「特殊な石」です。この「石」を熱すると、「石」が放つ遠赤外線効果で素材の旨みを封じ込め、焦げ付かず、煙も出さずにふっくらと焼き上げ、また石が余分な脂分を落とすので、その味は実にあっさり。素材の新鮮さと相まって美味しく召し上がっていただけます。

「いっしゃん」おすすめ石焼きセットなどをいただいたが,目の前で素材を石焼きしてくれる雰囲気も良く,調理も美味しかった.1人4千円程.

石焼 石庵 京都駅前店

店名:石焼 石庵 京都駅前店
料理:和食(地鶏,魚介,野菜)
場所:京都市下京区東塩小路町693
電話:075-354-7878

8月 292008
 

江原啓之神紀行1 伊勢・熊野・奈良
江原啓之,マガジンハウス,2005

来月,伊勢に出掛け,伊勢神宮をお参りする計画を立てた.そこで,伊勢神宮について予習しておくために,江原啓之氏による「江原啓之神紀行」を図書館で借りてきた.

前世とか来世とか,そういうものを信じるも信じないも,それは人それぞれで良いと思う.本書を手にしたのは,折角お参りするなら,そのお参りの意味や,正しいお参りの作法を知っておきたいと考えたからだ.何と言っても,日本最高峰の伊勢神宮だから.

この江原啓之神紀行はシリーズ化されているので,身近な地域のものを手に取るといいだろう.例えば,京都に住んでいるなら,「江原啓之神紀行3 京都」は読んでおきたい.当然ながら,うちのガキ共の遊び場である上賀茂神社も紹介されている.

ちなみに,伊勢神宮とか出雲大社とか,そういう有名な聖地を訪れるのも良いが,何よりも先に,産土神(うぶすながみ)と氏神(うじがみ)を参拝すべしと書かれてある.

目次

  • 伊勢編
  • 熊野編
  • 奈良編
  • 旅をパワーアップさせる10の法則
  • たましいに響くお参りの方法,特別に教えます

8月 292008
 

解体新居―家づくりを根本から考える!家は見た目が九割だけど…
榎本馨,評言社,2006

安全な家,病気にならない家をつくるために,正しい情報を知らなければならない.これが本書のテーマである.現在も,外断熱か内断熱か,断熱材は何がよいか,自然素材を使うべきか等々,住宅建設に関する様々な論争があるが,本書では,これだけやれば良い家になるというようなことはなく,自分にとっての「理想の家」を描き,そのために必要な建材や工法を選べばよいと主張している.また,建築の専門家でさえ間違った常識に囚われており,とにかく正しい情報を得る努力が必要であるとしている.

著者が推奨する建材や工法のいくつかが紹介されているので,記載しておく.SRC蓄熱基礎工法,蓄熱低温温水床暖房,遮熱高断熱複層ガラス,アイシネン断熱気密工法,MS調湿換気システム,チャフウォール,セントラル活水器,防犯ガラス,オールアース住宅.

目次

  • 「健康住宅」をつくる
  • 安全な住まいをつくる
  • バランスのとれた家づくり

8月 282008
 

9月に伊勢に行く予定です.予習の成果を簡潔にまとめておきます.伊勢エビや松坂牛など食事については改めて.

どのようにして伊勢神宮が誕生したか

垂仁天皇(紀元前69年-70年)の皇女である倭姫命(やまとひめのみこと)は,天照大御神(あまてらすおおみかみ)を鎮座する地を求めて諸国を巡行した後,伊勢に入りました.その地で,「この美しい伊勢の国にとどまろう」という天照大御神からの神託を受けて,倭姫命が伊勢神宮を創建したそうです.

伊勢神宮の中心は,天照大御神を祭神とする皇大神宮(こうたいじんぐう)と豊受大御神(とようけおおみかみ)を祭神とする豊受大神宮(とようけだいじんぐう)です.豊受大御神は,天照大御神のお告げによって,丹波国から迎えられたとされています.

2つの正宮

伊勢神宮とは,2の正宮,14の別宮,43の摂社,24の末社,42の所管社からなる計125社神社の総称です.その中心が,天照大御神を祭神とする皇大神宮と豊受大御神を祭神とする豊受大神宮の2つの正宮です.皇大神宮は内宮(ないくう),豊受大神宮は外宮(げくう)と呼ばれ,外宮を参拝してから内宮を参拝するという順路が古来からのならわしです.

伊勢神宮に参拝するのであれば,外宮と内宮は外せません.

ここだけは参拝しておこう

皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の両正宮に加えて,非常に重要なのが,内宮別宮である荒祭宮(あらまつりのみや)と外宮別宮である多賀宮(たかのみや)です.

荒祭宮は,天照大御神の荒魂を祀る別宮であり,内宮別宮の最高位とされています.一方,多賀宮は,豊受大御神の荒魂を祀る別宮であり,外宮別宮の最高位とされています.

ちなみに,荒魂とは,神の荒々しい側面,荒ぶる魂を意味します.荒魂に対するのは和魂で,こちらは神の優しく平和的な側面を表します.

この荒祭宮と多賀宮に加えて,内宮別宮である月讀宮(つきよみのみや)も重要です.月讀宮の祭神は,天照大御神の弟神である月讀尊(つきよみのみこと)です.伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉国から戻って禊祓をした際に,左目から生まれたのが天照大御神,右目から生まれたのが月讀尊,鼻から生まれたのが須佐之男命(すさのおのみこと)であり,この三柱の神々は日本神話において最も重要です.天照大御神が太陽を象徴しているのに対して,月讀尊は月を象徴しています.

月讀宮は,月讀尊の荒魂を祭神とする月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや),伊弉諾尊を祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや),伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)の3社と並んで建てられています.ちなみに,参拝は,月讀宮→月讀荒御魂宮→伊佐奈岐宮→伊佐奈弥宮の順が正しいとされています.

重要な正宮と別宮およびそれらの参拝順序については,伊勢神宮の公式ウェブサイトでも紹介されています.

上述の正宮と別宮については,江原啓之氏が「神紀行1 伊勢・熊野・奈良」という本でも,スピリチュアルな聖域として紹介されています.この本では,伊勢神宮内宮の近くにある猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)も推奨されています.ただし,日本において最高位に位置する伊勢神宮は,それなりの服装,それなりの心構えでお参りしなければいけないと書いてありました.くだらない個人的なお願い事などしてはいけないそうです.ご参考まで.


8月 272008
 

二日間に及ぶ大学院入試が終了し,研究室で打ち上げに出掛けた.今回利用したのは,ネパール料理の「ヤク&イェティ(Yak & Yeti)」だ.コース料理&飲み放題を注文したが,ナンとカレーは食べ放題だ.しかも,ナンとカレーは何種類もある.その他の料理も含めて,香辛料がきいて辛いものの,美味しかった.日本人にも合う味なのだろう.


美味しく種類も豊富なインドカレーとナンのセット


美味しく健康的なマンゴーラッシー

ヤク&イェティ(Yak & Yeti) 京都本店

店名:ヤク&イェティ 京都本店
料理:ネパール料理
場所:京都市下京区西石垣通四条下ル 大日町403の2 小路PLUSビル1階
電話:075-213-7919

8月 262008
 

京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻への異動に伴い,加筆修正しました.
(2012年2月12日)


私が所属していた大学院(京都大学大学院工学研究科化学工学専攻)での経験をふまえて,大学院入試(修士課程または博士前期課程)を突破して,第一志望の研究室に進学するために必要な知識,というか実行すべきことをまとめておきます.工学研究科や情報学研究科など工学系の大学院であれば大抵通用すると思いますが,文系は知りません.他を探して下さい.

実行すべきこと

  • 大学院で取り組みたい研究分野を決める
  • その研究分野で最高の研究室と教員を探す
  • その研究室を訪問し,教員と面談する
  • 大学院入試の募集要項を精読する
  • 大学院入試の出題範囲,教科書,講義内容,過去問などを入手する
  • 勉強する
  • 願書は複数の大学院に出す

以下,順に説明します.

研究分野を決める

特に他大学大学院への進学を希望するような場合,4回生の夏に大学院入試があるとすると,遅くとも3回生の間に,志望する大学院を決定しておく必要があります.実は,これが非常に難しく,他大学への進学が内部進学に比べて圧倒的に少ない一因になっていると思います.というのも,大学の講義と研究は全く別物で,通常,3回生は研究について何も知らないからです.講義で顔を見掛ける教員がどのような研究をしているかを知らない学生がほとんどでしょう.4回生で研究室配属され,手取り足取り教えてもらいながら,1年かけて,ようやく研究の初歩を身に付けるというのが普通ではないでしょうか.

つまり,他大学大学院への進学を希望するなら,気合いを入れて情報収集する必要があるわけです.所属する大学の先生方には,優秀な学生に積極的に他大学大学院への進学を推奨する理由は何もありません.惰性で大学生活を送っていると,道は開けないということです.

事前に,具体的な研究テーマまで考えておく必要はありません.「こんなことがしてみたい」という希望があれば十分です.例えば,化学工学を主とする専攻を志望するのであれば,プロセスシステム工学なのか,環境なのか,反応なのか,分離なのか,生物なのか,といったところを決めておけば良いでしょう.

最高の研究室と教員を探す

大学も大学院も,学校名だけで選ぶ時代ではありません.志望する研究分野が決まったら,その分野で最高の研究室と教員を探しましょう.ここで強調しておきたいのは,日本国内から探さなければならないという制約はないということです.気合いを入れて,海外の大学も含めて探してみましょう.もちろん,種々の理由で海外には行けないという人もいるでしょう.しかし,国際的な視点で研究室を選ぶという意識が大切です.この文章を読んでいるような人は,将来,国際的に活躍する人材です.国内の大学に進むにしても,そこで国際的に活躍するための基礎力を身に付けなければなりません.それが可能な大学院に進学しなければなりません.そもそも,わざわざ他大学大学院を受験しようというのに,国際的に活躍していないような研究者のところを志望するのは意味不明です.

では,レベルの高い研究室や教員をどのように見付けるか.これが問題です.とりあえず,その研究分野のキーワードで検索して,ヒットするような研究室や教員から調査してみたらよいでしょう.世の中には研究者検索サイトもありますので,そういうサイトを活用するのもよいでしょう.

国際的に活躍している研究者であれば,その定義から明らかなように,

  • 英語論文を書いている
  • 国際会議で論文発表している

のは当然です.研究業績を見て,英語での論文発表がないような研究者は候補から外しましょう.なお,論文の数は研究の活発さを示す指標ではありますが,重要なのは研究の質ですので,数のみに目を奪われないようにしましょう.その上で,

  • 国際会議で基調講演(招待講演)をしている
  • 学会等から論文賞や技術賞などを受賞している

などの実績があれば有力候補になります.研究活動が国際的に注目されていれば,国際会議での発表を依頼されたりします.また,研究成果が非常に高く評価されたなら,授賞対象にもなるでしょう.研究者の履歴を調べてみて下さい.

なお,国際的に認知されている研究室であったとしても,学生にとって,その研究室が良い研究室かどうかはわかりません.学生を労働力としてしか考えていないような研究室には絶対に行ってはいけません.学生が国際会議で発表しているか,論文の著者に含まれているかなども確認してみるとよいでしょう.論文の第一著者がどれも教授という研究室があれば,要注意です.第一著者というのは,その論文に最も貢献した人がなるべきなのですが,それがすべて教授というのは,教授が職権を乱用している可能性があります.もちろん,スーパーマンのような教授もいるでしょうから,見極めが必要です.

例えば,化学工学を主とする専攻を志望していて,プロセスシステム工学に興味があるなら,京都大学大学院工学研究科化学工学専攻は有力候補になるでしょう.

情報系の専攻を志望しているなら,もちろん,京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻は有力候補になるでしょう.

研究室を訪問し,教員と面談する

当然ながら,研究者として優れているのと,人間として優れているのとは,異なる概念です.研究業績だけで人物を判断してはいけません.研究室や教員の候補が決まったら,その研究室を訪問し,教員と面談しましょう.所属している学生の声にも耳を傾けるべきです.

他大学の教員に訪問を申し込むのは気が引けるかもしれませんが,全く問題ありません.訪問を嫌がるような教員であれば,学生の教育に情熱がないのでしょうから,そんな研究室は候補から外した方が無難です.ただし,国際的に活躍している研究者は,学生の想像を絶するほど多忙なものです.そんな研究者が学生一人のために時間を割くのであれば,学生は礼を尽くさなければいけません.

師事するに足る教員を見出して下さい.その出会いは,何物にも代え難い,人生の宝となるでしょう.私自身,大学院から助手にかけての時代に指導していただいた教授から多大な影響を受けました.まさに恩師であり,研究者としての現在があるのも,その先生のおかげです.

募集要項を精読する

志望する研究室が決まったら,募集要項を入手し,精読しましょう.ただし,募集要項が公開されるのは受験の数か月前でしょうから,まずは前年度の募集要項でも構いません.その場合,受験時の試験科目や評価方法が大きく変わることがないか,志望する研究室の教員に確認しましょう.募集要項には出題科目が記載されていますから,まず,これを確認しないと話になりません.例えば,英語の場合,独自の試験を実施する大学院もあれば,TOEICやTOEFLを課す大学もあります.京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻は後者で,TOEFLまたはTOEICの得点を評価に利用しています.

教科書,講義内容,過去問などを入手する

高校の講義内容は全国共通ですが,大学の講義内容は千差万別です.教員が自分の教えたいことを教えているためです.同じ科目であっても内容が同一であるとは限りません.使用する教科書も,英語であったり,日本語であったり,様々です.当然ながら,大学院入試問題は,それぞれの大学での講義内容に基づいて作成されます.このため,受験しようとする大学院の学部での講義内容を知ることは不可欠です.

また,出題される科目の教科書を知るだけでは不十分です.教科書のどの部分が出題範囲なのかを把握しなければなりません.さらに,教科書に書かれてはいなくても,教員が説明している内容があるかもしれません.圧倒的に有利な内部進学者と戦うには,情報収集に全力を尽くす必要があります.

受験勉強の必須アイテムは,過去問です.少なくとも,過去3年分以上の過去問を入手し,勉強を始める前に目を通しておきましょう.何を勉強しなければならないかが掴めるはずです.最近は,ウェブサイトで過去問を公開している大学院も少なくありません.公開されていない場合には,大学院の事務に問い合わせてみましょう.あるいは,進学を希望する研究室の教員や学生に相談してみましょう.

勉強する

以上の準備が整ったら,後は勉強あるのみです.周囲の学生が何をしようが関係ありません.自分の人生を切り開くのは自分です.自分の選んだ道を信じて,ひたすら勉強して下さい.

願書は複数の大学院に出す

念のため,願書は複数の大学院に提出しておきましょう.京都大学大学院工学研究科化学工学専攻では,万が一落ちたときのために,とにかく東大に願書を出しておけという指導が一般的です.

おわりに

世の中には,学歴ロンダリングなんていう言葉もありますが,恐らく,自分の実力に自信がない奴の遠吠えです.無視して差し支えないでしょう.大学と大学院で異なる学校に行くのは,世界では普通です.井の中の蛙にならず,自分にとってベストの環境を求めて下さい.

補足

京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻を目指す人へ

8月 222008
 

【改訂第三版】建てる前に読む本
NPO法人家づくり援護会,作品社,2007

住宅建築に関する本は数多く出版されている.デザインを誇らしげに紹介するもの,断熱工法について自説を主張するもの,間取りについて書かれたもの,自宅建築に際して知っておくべき事項をまとめたもの,等々.本書は,そのタイトル通り,自宅を建てる前に知っておくべき事項をまとめた本である.特徴的なのは,欠陥住宅の根絶を目指して設立されたNPO法人の編集によるものという点だ.

本書では,家づくりに関する相談や支援事業を行うNPO法人「家づくり援護会」の経験に基づき,欠陥住宅が生まれる主要な原因を指摘し,その被害に遭わないために注意すべき点が解説されている.印象的なのは,契約書の内容や契約の時期,見積書のチェック方法,地盤調査の方法などが詳しく説明されている点だ.

トラブルの多くは,詳細が何も決まっていない段階で,施工業者に有利な施工請負契約書に易々と押印してしまう施主に原因があるようだ.いや,まともな施工をしない業者が悪いのは当然なのだが,それを防止することに無頓着な施主であってはならないということだ.そもそも施工請負契約は,施工内容や費用が完全に決まってから結ぶものであり,「こんな間取りで2300万円ですね」なんて段階で印鑑を押すものではない.特に,建築条件付き土地の売買で好い加減な契約が多く,その結果として深刻なトラブルも多発しているという.また,時期だけでなく,契約内容そのものにも注意すべき点が多くある.保証内容などもそうだ.

欠陥住宅の原因として決定的なのが不同沈下(土地自体が傾くこと)であるため,地盤調査についても詳述されている.スウェーデン式サウンディング試験が実は不十分であることなど,業者はそれで万全だというような説明をすることが多いだけに,「えっ,そうなの?」という指摘も多い.

結局,欠陥住宅の被害に遭わないためには,優良な施工業者に依頼するのが一番近道ということになるのだが,優良な施工業者を見付けるのは素人にとって極めて困難である.誰だって,優良な施工業者に依頼したいのだから.本書では,業者を選ぶときのポイントを示すと共に,NPO法人「家づくり援護会」が推奨する施工業者のリストを掲載している.

NPO法人「家づくり援護会」の活動についても多くの紙面が割かれており,

  • 相談事業
  • 家づくりサポート事業
  • 検査事業
  • 診断・調査・測定事業
  • 設計サポート事業

などについて書かれている.正直,将来の自宅建築を想定し,勉強を始めると,建てる気が失せる.デザインの本を見て,あれがいい,これがいいと勝手なことを妄想している間は気楽なのだが,住宅建設の品質が劣悪で,不法行為が横行し,まともに行政も機能していない日本で,まともな家を確実に建てるのは決して容易ではない.そういう観点で,本書で紹介されているような支援事業は極めて有効だと思う.

家づくりを考えているのであれば,読んでおいて損はない.強くお薦めする.

目次

  • 家づくりのトラブルを防ぐ
  • 施工業者選びで決まる家づくり
  • 第三者機関参加による家づくりの提案
  • 理想の家づくり
  • 家づくりの予備知識
  • 家づくり援護会ガイド
  • イエンゴ完成保証制度

8月 222008
 

当初は参加しない予定だったが,電気通信大学で開催されたSICE Annual Conferenceに参加した.計測自動制御学会が主催するこの会議については,2005年に「学会の国際化」,2006年に「SICE-ICCAS 2006@釜山(韓国)」と題してコメントを残している.

敢えて正直に述べるが,国際会議の1つとして評価すると,レベルが低い.国際会議は数多くあるため,限られた時間と予算を有効に使うためには,厳選された会議にのみ参加すべきであるが,その合格水準に達していない.所詮,私の偏見なので,あまり深刻に受け止めないで欲しいが...

非常に気になるのはOS(organized session)の在り方だ.OSというのは,担当者(organizer)がある特定のテーマに関するセッションを企画し,その分野の人達に論文投稿を呼びかけるものだ.OS 自体は極めて有効な企画方法であり,論文投稿を促し,議論を活発にするのにも役立つ.ところが,この度のSICE Annual ConferenceのOSを見てみると,1セッション(5〜6件の論文発表)すべてが同一の研究機関からの発表というものが複数ある.過半数が同一の研究機関からの発表というOSも含めると,その数は少なくない.担当者(organizer)も頼み込まれて断れずという事情にあるのだろうから,申し訳ないが,それでも,OSとしての体をなしていないと言う他ない.そういうセッションは,会場に発表者しかいないという状態にもなりがちだ.一体,誰の利になっているのだろうか.

実は,「SICE-ICCAS 2006@釜山(韓国)」において,同様の指摘をしている.

会議の質に関わる重要な問題点を指摘すると,セッション構成(プログラム編成)に組織化された印象が無く,寄せ集め的な雰囲気が漂っている.20以上のセッションがパラレルで行われるのだが,論文をもっと適切に分類する余地は非常に大きいと感じた.オーガナイズドセッションが主体になっているのだが,「とにかくオーガナイズしました(論文を集めてきました)」という悲壮感は漂うものの,プログラム全体を見渡して,それぞれの論文をより適切なセッションに割り振れば,全体としてより素晴らしい(発表する側にも聞く側にも有益な)会議になるだろう.

OSを含むセッション構成に関しては,今後の改善を期待したい.

他人事のように批判ばかり書いたが,もちろん,大学院生に英語での研究発表の機会を与えるとか,アジア圏の連携を強めるとか,様々なメリットがある.日本の学会が国際的に認知されるという観点からも,その意義は大きいと思う.それでも,現状のままでよいとは思えないので,今後の発展を期待したい.

8月 212008
 

電気通信大学で開催中のSICE Annual Conferenceにて,計測自動制御学会学会賞の贈呈式が行われた.ある企業との共同研究の成果を評価していただき,一緒に技術開発と実用化に取り組んだ方々と共に,技術賞を受賞した.

現実の問題に取り組むこと.産業界での実用化を目指すこと.これらに徹底的に拘っている私としては,とにかく,共同研究の成果が社内で認められなければ話にならないわけだが,それに加えて,その成果が学会でも認められるというのは実に喜ばしいことだ.ちなみに,今回の受賞対象研究成果には,日本鉄鋼協会から計測・制御・システム研究賞も授賞されている.

受賞というのは自分の力だけでどうにかなるものではなく,色々な人の力添えがあってのことなので,心から感謝するばかりだ.

8月 202008
 

最近,彼女が不思議だと繰り返す出来事がある.

昨年度までの自動車通勤をやめ,公共交通機関での通勤に切り替えてからは,帰宅時間のバラツキがかなり小さくなった.平均的には10時過ぎといったところだ.もちろん,この時間だと子供達は既に就寝している.なすべきことが多くあるため,いつも早く帰宅できるわけではないが,平日に週1回は家族で夕食を一緒に食べることを目標にしている.

実は,今日が,早く帰宅する日だった.朝出掛けるときに決めているわけではなく,その日の状況を見ながら,帰宅できる日には帰宅することにしている.このため,彼女も子供達も,いつ私が早く帰ってくるかは全く知らない.

今日,7時過ぎに帰宅すると,「○○ちゃんが,パパが帰ってくるから,パパに体を拭いてもらうって言って待ってる」と彼女が言った.お風呂を終えて,しばらく経っているようだ.私が帰宅する少し前に,「今,パパ,何してはるの?」と彼女が長女2歳に尋ねると,「バスに乗ってる」と答えたそうだ.仕事中のはずだと思った彼女は,大学に電話をかけたそうだ.もちろん,帰路に就いていた私が電話に出るはずはない.そうこうするうちに,私が家に戻ってきたというわけだ.

これで何回目だろうか.彼女によると,私が早く帰る日には,「パパ,帰ってくる」と長女が言うそうだ.そして,ほぼ確実にそうなるらしい.実に不思議だ.