8月 032008
 

プロセス制御の国際会議

研究者としての私の専門は,プロセスデータ解析やプロセス制御だ.

プロセスデータ解析やプロセス制御に関する国際的な組織としては,IFAC TC 6.1がある.IFACは”International Federation of Automatic Control”(国際自動制御連盟)の略称である.IFACは自動制御関連分野全体を包括する組織であり,その下部組織の1つとして,TC 6.1がある.TCは”Technical Committee”の略称で,TC 6.1は”Chemical Process Control”(化学プロセス制御)を対象としている.

TC 6.1 CPCが主催する国際会議は2つある.

  1. ADCHEM (International Symposium on Advanced Control of Chemical Processes)
  2. DYCOPS (International Symposium on Dynamics and Control of Process Systems)

いずれも3年ごとに開催される国際会議であり,2007年にはメキシコのカンクンでDYCOPSが開催され,今年2008年には韓国ソウルでIFAC World Congressが開催され,来年2009年にはトルコのイスタンブールでADCHEMが開催される.

このように,IFAC World Congress,ADCHEM,DYCOPSの3つの国際会議が3年周期で繰り返される仕組みになっている.この3つの国際会議には,原則として毎回参加している.

最初に参加したのは1998年.まだ博士の学位を取得する前だったが,ギリシアのコルフ島で開催されたDYCOPSで,基調講演を任された.1994年に修士を修了して,研究者としてはまだ半人前のときであったから,その会議は強く印象に残っている.

ADCHEM 2009

来年2009年は,トルコのイスタンブールでADCHEMが開催される.トルコは訪れたことがなく,是非一度行ってみたいと思っていた国だ.とにかく,期日までに論文原稿を作成して講演申込をしようと,スケジュールに書き込むことだけはしておいた.

ところが先日,ADCHEMのInternational Program Committee (IPC)から下記のようなメールを受け取った.

I was very impressed by the paper that you presented at the IFAC WC on the state of the art in advanced control in the chemical industry in Japan, both by the content and the clarity of the presentation. I would therefore like to invite you to present this material in an updated and extended form as a plenary presentation. Ideally, your talk would start the opening session (after the formalities) and be followed by a presentation by a representative of a major vendor company in advanced controls so that we get the full span from present-day reality and current problems in industrial automation in the chemical industry to the state of the art and the future in advanced control technology.

というわけで,イスタンブールには確実に行くことになりそうだが,またもや発表準備が大変なことになりそうだ.相当気合いを入れて取り掛からなければならない.

それでも,非常に有り難いのは,韓国ソウルで先月開催されたIFAC World Congressでの発表内容を高く評価してもらったことだ.この発表も招待講演で,O氏との共同作業によるものだが,その準備は途方もなく大変だった.

通常,国際会議に参加した際には,会議,旅,食事などについて頻繁にブログに書き込むのだが,先月のIFAC WCについては,帰国後,「韓国ソウルで焼き肉を食べる」と題して1件書いただけである.それもそのはず.IFAC WC開催期間中も含めて数週間ほど,平均睡眠時間3時間台と,寝不足に弱い私にとっては激しい日々が続いていたからだ.招待講演の準備も,発表当日の朝5時までかかって,何とか仕上げたという状態だ.

それだけ苦労したが故に,その内容が高い評価を得て,ADCHEMでの”plenary presentation”に繋がったことを本当に嬉しく思っている.

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