9月 262008
 

脳トレ

Nintendo DSの「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」を監修したことで有名な川島隆太教授の講演を聞く機会があった.東北大学で開催された化学工学会秋季大会の特別講演でのことだ.川島教授は東北大学加齢医学研究所に所属され,脳の基礎研究および研究成果の社会還元に取り組んでおられる.

Nintendo DSの脳トレは世界で2000万本以上を売り上げている怪物ソフトだ.ソフト1本あたり140円が大学の収入になるということなので,東北大学にとっても物凄いインパクトがある.脳トレと他のゲームの違いは,利用中の脳の働きにある.普通のゲームを続けていると,脳はリラックス状態になる.これはゲームのジャンルに関係ない.のほほんとしたゲームはもちろん,激しいシューティング系のゲームでも,しばらく続けていると,脳はリラックス状態になる.指は激しく動いていても,脳は休んでいるわけだ.ところが,脳トレを行うと,脳が活性化する.脳の様々な場所が活発に働く.

脳科学から見た人間の本質

これは人間にとって非常に重要な意味を持つ.人間と他の動物を隔てているのは脳の前頭前野とされる.パスカルは「人間は考える葦である」と言ったが,脳科学的には,人間とは前頭前野が発達している動物である.前頭前野は人間らしい様々な活動を司っているが,残念なことに,その働きは加齢と共に低下する(20歳から直線的に下がる)ことが知られている.しかし,低下の仕方(直線の傾き)は様々で,変化させることもできる.このため,長い人生の中で,前頭前野の働きをどれだけ維持するかが重要である.

脳のスマートエイジング

脳細胞の数が年齢と共に減少することは周知の事実であるが,脳の働きは脳細胞の数で決まるわけではない.他の脳細胞と繋がっていない脳細胞は脳の働きに貢献しない.重要なのは,脳細胞の結合が強化されていることであり,結合を強化するためには,脳への刺激を繰り返すことが有効である.

ここで我々一般人が知りたいのは,どのような刺激を繰り返すのが効果的かという点であろう.実は,この疑問には既に回答が用意されていて,「音読」と「単純計算」が極めて有効であることが実証されている.面白いことに,音読と単純計算は単に脳(前頭前野)を活性化するだけでなく,何回繰り返しても脳を活性化し,その効果がなくならない.普通のゲームを続けると,脳がリラックス状態になるのとは対照的である.

まとめると,いつまでも活発な脳を維持したい,より深刻に言えば認知症を予防したいのであれば,毎日「音読」と「単純計算」を繰り返しなさいというのが答えであり,そのノウハウを詰め込んだゲームソフトが脳トレだ.

実際,学校で授業開始前に脳トレを少し実施すると,脳が活性化し,生徒の学習能力が向上するそうだ.これを聞いて思うのは,基礎学力を鍛える具体的な手段として有名になった「百ます計算」は,実は基礎学力を鍛えるだけでなく,授業開始時に脳を活性化させるという観点からも大きな効果があったに違いないということだ.今更ながら,考案者および実践者の先見の明に感嘆するばかりだ.

学習療法

今回の講演では,研究成果を社会に還元する活動として実施されている学習療法についての話があった.開発された教材を用いることにより,重度のアルツハイマー型認知症が治り,日常生活に全く支障がないレベルにまで回復したという事例が多数報告されているという.これは凄い成果であり,その成果に驚かされるのだが,さらに驚くべきことは,政治家も官僚も,この学習治療の普及に全く協力しようとしないことである.理由は単純で,安い教材を利用するだけの治療方法であるため,お金がかからない(搾取できない)からだ.日本の行政・立法の低俗ぶりには呆れる他ない.そのような状況のため,草の根活動に力を入れられているとのことだ.

ゲーム脳

講演後,随分昔に世間を騒がせた「ゲーム脳」について,一体あれは何だったのかと質問した.答えは「全くの嘘」というものだ.ゲーム脳は,マイナスイオン効果と並んでニセ科学の代表例とされているが,脳科学の権威に全くの嘘と断定していただき,スッキリした.

昨今,少子化の影響もあってか,知育がもてはやされているが,怪しげな知育玩具を子供に与えるぐらいなら,「音読」と「単純計算」を繰り返させるのが無難だろう.育児であれば,絵本の読み聞かせが良いはずだ.大人であれば,Nintendo DSの脳トレでも買うか.

9月 252008
 

玉造温泉の「湯之助の宿 長楽園」に宿泊した翌日は,松江を訪れた.

宍道湖畔の美術館で,たまたまエリック・カール展が開催されていたので,観に行くことにする.本来なら入館料1000円のところが,その日は無料招待ということで,10時には駐車場が満車となり,臨時駐車場まで行くことになった.自宅には,”The very hungry caterpillar”と”Brown bear, brown bear, what do you see?”があるが,エリック・カール展を観て,あの絵がティッシュを利用した貼り絵であることを初めて知った.子供達も,エリック・カールが絵本を制作する様子を紹介したビデオに釘付けになっていた.大満足.

昼前に美術館を出て,出雲そばを食べに「きがる」という店に向かう.

出雲そばのお店 きがる@松江
出雲そばのお店 きがる@松江

とりあえず,わりこそばを注文する.加えて,「そばがき」というフワフワの食べ物と,そばの香りがいっぱいの「そばめし」も注文した.評判通り,出雲そばは非常に美味しかった.ここでも大満足.

わりこそばとそば飯@きがる
わりこそばとそば飯@きがる

そばがき@きがる
そばがき@きがる

お腹一杯になった後は,松江城に向かった.その後,買い物をしたり,和菓子を食べたりした後,神戸牛や松阪牛と並び称される「しまね和牛」を食べ,京都に戻った.

9月 242008
 

今回の出雲旅行では,玉造温泉の「湯之助の宿 長楽園」に宿泊した.長楽園を選んだ決め手は,120坪もある庭園混浴露天風呂「龍宮の湯」の存在だ.日本一の広さらしい.露天風呂付きの客室があるホテルも候補にしていたのだが,狭い露天風呂では楽しみが少なく,家族全員で入れないと楽しくないので,最終的に長楽園を選んだ.特に,玉造温泉にこだわったわけではない.

日本庭園@玉造温泉の長楽園
日本庭園@玉造温泉の長楽園

出雲大社と須佐神社を訪れた後,緑いっぱいで,のどかな山道を通り,午後4時過ぎに長楽園に到着した.車で敷地内に入ると,数名のホテル従業員の方々が屋外に待機しており,車を誘導してくれた.大きな荷物を持ってもらい,玄関を入ると,着物姿の女性従業員の方々がズラリと並んでお出迎え.チェックインの後,女性スタッフの案内で客室へ.評判通りの良い応対だ.

部屋に準備されていたお茶菓子を見付けた長男5歳と長女2歳はすぐに食べ出した.

和室でくつろぐ長女2歳@玉造温泉の長楽園
和室でくつろぐ長女2歳@玉造温泉の長楽園

夕食の時間を少し遅くしてもらい,早速,庭園混浴露天風呂「龍宮の湯」へと向かう.女性には専用の布が用意されているのだが,男性は小さいタオルのみ.まあ,別に気にはならないが.長男と長女は大きなお風呂に大喜びだった.

夕食は,食事用の個室でいただいた.

個室での夕食の一部@玉造温泉の長楽園
個室での夕食の一部@玉造温泉の長楽園

白魚の鍋@玉造温泉の長楽園
白魚の鍋@玉造温泉の長楽園

お子様ランチ@玉造温泉の長楽園
お子様ランチ@玉造温泉の長楽園

今回は,一泊二食で大人13,000円,幼児6,500円の「早割プラン」というのを利用した.入湯税なども含めて,家族4名で約4万円.実に快適な滞在だった.

朝食@玉造温泉の長楽園
朝食@玉造温泉の長楽園

9月 232008
 

出雲大社を参拝した.先々週に訪れた伊勢神宮と共に,日本を代表する神社であるが,圧倒的に人が少ない.そして,圧倒的に注連縄が大きい.神楽殿の注連縄は,太さ(外周)がなんと8mとか.

出雲大社の祭神は大国主大神(大国主命)で,縁結びの神様として知られている.また,大黒様でもある.大国主命が天照大神に出雲の国を譲るに際して,その見返りに建造されたとされるのが出雲大社で,実に由緒ある社だ.

大国主命と言えば,因幡の白兎を助けた話でも有名だ.銅鳥居の手前には,因幡の白兎のエピソードをモチーフにした像がある.

大国主命と因幡の白兎@出雲大社
大国主命と因幡の白兎@出雲大社

銅鳥居と拝殿@出雲大社
銅鳥居と拝殿@出雲大社

伊勢神宮を参拝しよう(実践編): 特別参宮など」で書いたとおり,伊勢神宮では,20年に一度,式年遷宮が執り行われ,正殿を始め御垣内の建物すべてが建て替えられ,さらに殿内の装束や神宝も新調される.これと同様に,出雲大社でも約70年に一度,大遷宮が執り行われる.今年から5年間は,ちょうど大遷宮の時期にあたり,既に大国主大神は本殿から拝殿に移されている.

出雲大社の本殿は,大社造りといわれる日本最古の神社建築様式で建てられており,とにかく高いという印象を受ける.建立当時の建物は高さ48mであったと言い伝えられているが,途方もない高さだ.

大社造りの本殿@出雲大社
大社造りの本殿@出雲大社

本殿の真後ろには,小さな素鵞社(そがのやしろ)がある.素鵞社の祭神は,大国主命の父神である素戔嗚尊(須佐之男命)だ.こちらもお参りしたのだが,個人的には,伊勢神宮もその他の神社も含めて,この素鵞社が一番良かった.素朴で小さな目立たない社なのだけれども.

素戔嗚尊(須佐之男命)を祭る素鵞社@出雲大社
素戔嗚尊(須佐之男命)を祭る素鵞社@出雲大社

出雲大社を参拝した後は,須佐神社へと向かう.


9月 232008
 

9月20−21日の一泊二日で,島根県に出掛けた.昨年の鳥取砂丘に続き,2年連続で中国山陰エリアへの旅行になる.これまで全く訪れたことのなかった地域だが,途方もない人混みに疲弊させられることもなく,海の幸,山の幸に恵まれ,温泉もあり,のんびりと旅行するには良いエリアだと思う.

今回の旅の目的は,歴史ある玉造温泉でのんびりして,日本海や宍道湖の海鮮料理,出雲そば,松江の和菓子など美味しいものを食べて,出雲大社と須佐神社に参拝するといったところだ.

まず,京都の自宅から日御碕を目指す.日御碕は大山隠岐国立公園にある島根半島最西端の岬で,その先にある経島がウミネコの繁殖地として知られている.そうは言っても,実は観光が目的ではなく,海鮮丼を食べるのが目的だ.

中国自動車道を経由して島根県に入り,自動車道で松江,玉造温泉を通過し,出雲大社の近くを通って,さらに北西へと進む.海岸沿いの道路を日御碕に向かって進むと,砂浜に突如として岩山が現れた.

古事記にある国譲りの舞台@稲佐浜
古事記にある国譲りの舞台@稲佐浜

「この岩山って,神様が力比べをしたってやつ?」というわけで,駐車場に車を止め,岩山を見物する.快晴の暑い日で,長男5歳と長女2歳は海に入って大はしゃぎだ.この砂浜は稲佐浜といい,天照大神の使者である武御雷神と大国主命の息子である武御名方命が力比べをした地とされる.この力比べには武御雷神が勝ち,大国主命が自身を祭る壮大な御殿(これが出雲大社になる)の建立を条件に,国(出雲)を譲ることに同意したというのが古事記にある話だ.建立当時の出雲大社は,高さ48mもある恐ろしく巨大な御殿だったと言い伝えられている.今でもかなり大きいが.

散々水遊びをした後,日御碕に向かう.ちょうど昼前になり,駐車場に車を止めて,海鮮丼を食べに行く.「花房」の日本海丼と「まの商店」のヒラマサの海鮮丼というのがガイドブックに紹介されていたので,どちらかにしようと思っていたところ,駐車場のすぐ横が「まの商店」だったので,ヒラマサの海鮮丼を食べることにした.

ヒラマサの海鮮丼@まの商店
ヒラマサの海鮮丼@まの商店

ヒラマサというのは魚の名前だが,白身のあっさりした味だった.鰻重のたれのように甘めの特製タレをかけていただく.美味しかったが,海鮮丼と一緒に出された吸い物の魚がさらに美味しかった.

親2人がヒラマサの海鮮丼,長男と長女はイカ玉子丼とわかめうどんを食べて,日御碕を後にした.次に向かうのは出雲大社だ.

今回の出雲・玉造温泉・松江旅行の総走行距離は796km(ハイオク約61L)だった.

9月 232008
 

7月に長男が「ナエトル」(ポケモンに出てくるキャラクター)を選んだのに続き,9月は長女が誕生日ケーキのデザインを選ぶ番だ.キティーちゃん,マイメロ,プリキュアなど色々な候補が挙がる中で,長男は「○○ちゃん,ゴーオンジャーがいい?」と,よくわからないまま「うん」と答える妹に誘導尋問を試みている.

最終的に,3歳になる長女が選んだのは,またしてもアンパンマン.「○○ちゃん,アンパンマンだ〜いすき!」とのことだ.

長女のバースデーケーキはアンパンマン
長女のバースデーケーキはアンパンマン

以下,これまでの実績を示しておこう.

9月 232008
 

9月17日(水)〜19日(金)に鹿児島県霧島市で開催された計測自動制御学会(SICE)制御部門主催の第37回制御理論シンポジウムに参加してきた.会場は霧島いわさきホテルで,スタッフのサービスも行き届いており,非常に良いところだった.

制御理論シンポジウムは,国内の制御理論研究者が一堂に会し,宿泊施設に泊まり込んで,じっくりと語り合うことを目的とした会議だそうだ.一応,制御関連の研究も手掛けている私だが,決して理論研究家ではないので,これまで制御理論シンポジウムに参加したことはなかった.ところが,私が一緒に技術開発に取り組んでいる産業界の方々から,「依頼されて制御理論シンポジウムに講演に行ったんですけど・・・」という話を少なからず聞いたので,百聞は一見にしかずということで参加を決めた.制御技術部会がジョイントで行う特別企画に参加するという目的もあった.

ちなみに,「依頼されて制御理論シンポジウムに講演に行ったんですけど・・・」の「・・・」の部分を単刀直入に,かつ独断と偏見で要約すると,「話が噛み合わない」ということだ.俗に言う理論と現実のギャップという奴なのだろう.産業界側からすると,「現実に困っている問題は様々あり,それを制御理論研究者に説明するのだが,興味を持ってもらえない.どうして,制御理論研究者は蛸壺から出てこないんですかね.」ということになる.もちろん,ここまでハッキリ言う人はおらず,皆さん私と違って大人なので,マイルドな言い方をされるのだが...

現実には,制御理論研究者でも,共同研究などで産業応用に取り組んでいる人は多い.ただ,一般的にシーズ志向であるため,自分の研究が直接的に適用できるような対象には興味があるが,そうではない問題(ニーズ)には興味がないという人もいるのだろう.また,制御対象が数式で与えられた状態から議論を開始する研究スタイルが身に染みているため,怪しげな制御対象を扱う気概がないという人もいるのだと思う.それが悪いとは思わない.研究者や教育者を志したからには,何か成し遂げたいものが心の中にあるだろう.それが成し遂げられるなら,それ以上に望むことなど何もない.だが,研究に閉塞感を感じるようなら,勇気を出して,外海に踏み出してみたらどうだろう.

さて,今回の霧島滞在中に,台風13号が直撃した.一時は予定通りに帰れないのではないかと心配したが,無事に京都まで戻ることができた.土曜日から家族旅行の予定をしていたため,本当に有り難かった.感謝したい.

それと,夜の親睦会で,プレミアム焼酎として知られる「魔王」や「佐藤」を飲ませていただいた.流石,地元,鹿児島.ありがとうございました.会議全体の印象としては,目的通りに,参加者が親睦を深めることができる工夫が随所に為されており,良い会議だと感じた.運営に携わられた先生方に感謝したい.

9月 082008
 

週末に,神宮(通称,伊勢神宮)を参拝してきた.伊勢神宮が正式名称ではないということは,つい最近知った.折角,伊勢神宮に参拝するなら,少しくらいは勉強しておこうと予習した成果だ.その成果の一部は,「伊勢神宮を参拝しよう(予習編)」にまとめてある.

参拝の順序

今回は,以下の順に参拝した.

    <外宮>

  1. 豊受大御神(とようけおおみかみ)を祭神とする豊受大神宮(とようけだいじんぐう)
  2. 豊受大御神の荒魂を祀る,外宮別宮の最高位である多賀宮(たかのみや)
  3. <内宮>

  4. 天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭神とする皇大神宮(こうたいじんぐう)
  5. 天照大御神の荒魂を祀る,内宮別宮の最高位である荒祭宮(あらまつりのみや)
  6. <別宮>

  7. 月讀尊(つきよみのみこと)を祭神とする月讀宮(つきよみのみや)
  8. 月讀尊の荒魂を祭神とする月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)
  9. 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)
  10. 伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)

祭神の名前を見ていると,まさに日本神話の世界だ.天照大御神と月讀尊は姉弟神であり,伊弉諾尊が黄泉国から戻って禊祓をした際に,左目から生まれたのが天照大御神,右目から生まれたのが月讀尊,鼻から生まれたのが須佐之男命(すさのおのみこと)とされる.須佐之男命を祭神とする神社としては,出雲の須佐神社が有名か.八岐大蛇退治など,神話の国らしい.ちなみに,天照大御神が太陽を象徴しているのに対して,月讀尊は月を象徴している.

豊受大神宮(外宮)@伊勢神宮
豊受大神宮(外宮)@伊勢神宮

観光地

伊勢神宮は,外宮から内宮へとお参りするのが習わしである.だが,実際には,内宮のみ参拝する観光客が多いのだろう.午前中に訪れた外宮は,それほど人が多くなかった.逆に,伊勢神宮についてそれなりの知識と心構えを持った人達が外宮を参拝しに来るとも言える.このため,外宮の方が,より静かな雰囲気の中でゆっくりとお参りできる.また,多くの人が荒祭宮も参拝していた.

昼,「あじっこ」で伊勢エビ雑炊を食べた後,内宮へと向かう.内宮への入口にあたる宇治橋に近い駐車場は満車で,臨時駐車場へと誘導する看板が道に出ていた.時間もないので,神宮会館の有料駐車場にとめることにした.この駐車場は,おかげ横丁に隣接しており,非常に便利だ.駐車料金も高くない.

神恩太鼓の大きな音を聞きながら,赤福本店などを眺めつつ,観光客でギューギュー詰めのおかげ横丁を通り抜け,宇治橋へと向かう.とにかく,人が多すぎ...

参拝と言うよりも,観光地に見物に来ているという感覚だろう.神社側からすれば,このような状況で,神気,神威を保つのは容易なことではないと思う.皇大神宮の凄い人混みに比べて,荒祭宮を参拝している人はわずかだった.ゆっくりとお参りするなら,むしろ荒祭宮だろう.もちろん,皇大神宮を参拝してからということだが.

平成25年の式年遷宮で皇大神宮が移る敷地@伊勢神宮
平成25年の式年遷宮で皇大神宮が移る敷地@伊勢神宮

第62回神宮式年遷宮

20年に一度,伊勢神宮では式年遷宮が執り行われ,正殿(しょうでん)を始め御垣内(みかきうち)の建物すべてが建て替えられ,さらに殿内の装束や神宝も新調される.この式年遷宮に際して,御神体は新宮へと遷される.このため,豊受大神宮や皇大神宮,別宮の隣には,式年遷宮のための敷地が用意されている.

今回で62回目を迎える神宮式年遷宮は,持統天皇4年(690年)に第1回が執り行われて以来,1300年にわたって脈々と続けれてきた伝統行事である.既に,平成25年の式年遷宮に向けて,平成17年から諸祭・行事が進行中である.

「そんな頻繁に建て替えるのかよ!」と思うかもしれないが,技術伝承という観点からも,この20年という期間はよく考えられているとされる.唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)と呼ばれる正殿の建築様式,殿内の装束や神宝など,これらの製造技術を後世に伝えられなければ,いずれ朽ちてしまう.伝統技能を継承し,携わる職人を育成するためには,50年とか100年に一度ではダメというわけだ.

今回の参拝がちょうど式年遷宮の期間中であるのも縁であろうと,わずかではあるが,外宮神楽殿にて式年遷宮へ奉賛を申し出た.住所と氏名を記帳し,式年遷宮のために献金したところ,特別参宮章という小さな紙と,色々な記念品をいただいた.正直,献金が少額なだけに申し訳ない気がする.

式年遷宮へ奉賛していただいた特別参宮章@伊勢神宮
式年遷宮へ奉賛していただいた特別参宮章@伊勢神宮

この特別参宮章を持参すると,外宮および内宮の正宮にて,一般の参拝客は入れない場所(お賽銭箱が置いてある場所の内側,綺麗に砂利が敷かれた,正殿に近いところ)で,神主に案内していただいて,特別に参拝することができる.ただし,正装でなければならない.男性ならネクタイとジャケットが必須,女性ならスーツだ.さて,うちの家族はどうだったか.当然ながら,この残暑が厳しい最中でも,スーツを着用して参拝に出掛けた.これも予習の成果だ.子供達は,襟付きではあるものの,普段着っぽい服だったのだが,優しい神主さんが「本来はお子様も正装でないといけませんが」と言いつつ,お参りを許してくださった.

まず,塩で清めていただき,神主について垣の内側へと進む.正殿の正面まで来ると,「二礼二拍手一礼にてお参りして下さい」と神主が言われるので,そのようにお参りさせていただいた.子供達には,「ここは神様のおうちだから,走ったり,声を出したりしたらダメ.2回おじぎして,2回パンパンと手を叩いて,最後に1回御礼をするの.いい?」と言い聞かせた.長男5歳は参拝中一言も発さず,行儀良く,お参りできた.一方,長女2歳には何のことか分かるはずもなく,

「大きい石がいっぱいやね〜.」

「ここに神様がいはるの?」

「神様は,ここ?」

と終始喋り続けていた.

ちなみに,式年遷宮の奉賛記念にいただいたのは,香りが凄く良い扇子と式年遷宮について書かれた冊子(写真集).

式年遷宮へ奉賛していただいた扇子@伊勢神宮
式年遷宮へ奉賛していただいた扇子@伊勢神宮

式年遷宮へ奉賛していただいた冊子@伊勢神宮
式年遷宮へ奉賛していただいた冊子@伊勢神宮

月讀宮

外宮と内宮の参拝を終えた後,おかげ横丁でカキ氷と赤福餅を食べ,月讀宮へと向かった.もう午後4時過ぎということもあり,こちらはほとんど参拝客もいず,静寂の中,お参りをした.

最後に,猿田彦神社を訪れ,伊勢を後にした.

その他

帰宅する途中,松阪で松阪牛を食べた

自宅から伊勢までは車で片道2時間半ほど.新名神ができたので,随分と便利になったと思う.ただ,カーナビは地図情報が古く,新名神に対応していないため,草津田上JCT(名神)から亀山JCT(東名阪)の区間は迷子になる.長男5歳はそれが面白かったようで,道のないところを三角形(自車の現在値)が進んでいくのを見て,「機械が迷子になってるで!」と喜んでいた.


9月 082008
 

伊勢神宮を参拝しよう(予習編)」に書いたとおり,家族で伊勢に出掛け,「美味しい松阪牛を食べに行こう(予習編)」に書いたとおり,松阪牛を食べた.

当初の予定では,伊勢にある「一升びん松寿亭」で松阪牛を食べることにしていた.しかし,参拝を終えたのが午後5時過ぎで,赤福餅やかき氷を食べたばかりで全くお腹が空いておらず,しかも子供二人が眠たいモードに突入していたので,松阪まで移動してから夕食を食べることにした.

最終的に選んだのは,一升びん本店.子供連れで高級店に行くのもはばかられたため,庶民的な店で,かつ美味しいと評判の店を選んだ.

一升びん本店@松阪
一升びん本店@松阪

まさに庶民的な焼き肉屋さんという感じだが,ちゃんとメニューに松阪牛がある.松阪まで来て普通の肉を食べている場合ではないので,松阪牛あぶり焼,松阪牛カルビ,松阪牛ハラミなどを注文した.

松坂牛あぶり焼2300円@一升びん本店
松阪牛あぶり焼2300円@一升びん本店

特に松阪牛あぶり焼は柔らかくて美味しかった.子供達も美味しいと言うのだが,実に微妙だ,

パパ:「このお肉,美味しいやろ?」

長男&長女:「うん.」

パパ:「このお肉(2300円)とウィンナー(350円)とどっちが美味しい?」

長男&長女:「う〜ん...」

パパ:(その程度かよ...)

家族4人で1万円強.まあ,そんなものだろう.

一升びん

住所: 三重県松阪市南町232-3

電話: 0598-26-4457

9月 072008
 

伊勢神宮を参拝しよう(予習編)」に書いたとおり,家族4人で伊勢を訪れた.

伊勢といえば伊勢エビなわけだが,それほどエビが好きなわけではない彼女と私なだけに,高いお金を出してまで伊勢エビを食べようという意気込みがない.しかし,長男5歳と長女2歳がエビが大好きと言うので,食べに行かないわけにもいかない.

そんな事情で,京都市立図書館で借りたガイドブックを調べ尽くした結果,昼ご飯に,伊勢神宮(外宮)からも近い「あじっこ」という店を選んだ.伊勢エビが一匹丸ごと入った雑炊が千円以下と書いてある.これならコストパフォーマンスが高い.

というわけで,実際に行ってきた.店は少し奥まったところにあり,車で行くと分かりづらい.結局,至近距離から店に電話して,駐車場の場所を尋ねた.店構えは歴史を感じさせる.

炉端焼き あじっこ@伊勢
炉端焼き あじっこ@伊勢

お昼のメニューは雑炊と定食のみということで,雑炊を2つと定食を1つ注文した.雑炊はもちろん伊勢エビの雑炊,定食は刺身の定食だった.どちらも美味しく,子供も大満足.

伊勢エビ雑炊@炉端焼き あじっこ
伊勢エビ雑炊@炉端焼き あじっこ

しかし,料理そのものはともかく,サービスがまるでなってない.お客に対して挨拶をする気もないし,何かと気遣う気配もない.だから,閑散としていたのだろう.