10月 152008
 

フラワーレメディーズ ウィズダム―花びらの癒しの手紙、心への返信
エドワード・バッチ,中央アート出版社,2005

フラワー・レメディーと言われても???な人も多いだろう.単純化して言ってしまえば,草花が持つ治癒力を利用する治療法だ.バッチフラワーとして,小瓶に入った液体が販売されている.なお,偽物があるそうなので注意!

しかし,これでは,フラワー・レメディーが目指すものの一部すら表現できていない.フラワー・レメディーは非常に奥深い.本書は,フラワーレメディーの開発者であるエドワード・バッチ博士が生前に残した小著をまとめたもので,病とは何かについて改めて考えさせてくれる.

バッチ博士はイギリスで名医として知られていたが,現代医学の限界を感じ取り,自然界に活路を求めて,優れた治癒力を持つ草花を探し始めた.人工的な物質は一切利用せず,採取したばかりの草花を綺麗な水と太陽光で処理するだけ.重要なことは,病気の症状に応じて処方するのではなく,患者の抱える心の問題を明らかにし,患者自身がその欠点に対処し,その対極にある徳を磨くための助けとなるように処方する点だ.このため,患者自身が自分の内面と向き合う必要があるし,医師にもそれを助ける能力が要求される.

現代医学で薬物を処方するのとは全く異なることが理解していただけただろうか.バッチ博士は,病も恵みであると言う.病気は,人間がどのような心の問題を抱えているかを教えてくれる.自分自身の内面と向き合い,不安や傲慢など自分の欠点を見付けることができれば,その反対の徳(憐れみなど)を磨くことによって,健康で幸せになれる.人間は,その魂と調和しているとき,健康で幸せになる.これが,バッチ博士の思想である.

本書には,バッチ博士が見出したフラワー・レメディー数十種がまとめられている.自分の内面を見つめ,欠点を認め,自分の魂との調和を望むのであれば,試してみる価値はあるだろう.

目次

フラワーレメディーの発見

  • 最初に発見されたレメディーとその使用法
    忍耐と持続をもってすれば,どんな癒しにも対応するレメディーが発見できる.
  • レメディーとその性格

自らを解放する

  • 健康と病
    全力をつくして生きるならば,失敗は1つもない.
  • 生まれた使命を知る
    完全な人とは,自分が無敵の聖なる存在であることを知っている人.
  • 自分自身になる
    健康は幸せによって判断できる.
  • 魂の声
    魂に抵抗する人格が,体に結果するものが病.
  • 病の元凶
    どんな人の人生にも,干渉してはならない.
  • 十二の美徳と十二の欠点
    不調和は,細菌や寒さや熱など,外部の影響にあるのではなく,原因の多くは私たちの内側にある.
  • 神性を自覚する
    神性の力を通して,すべてが可能になる.
  • 十二の薬草
    十二の薬草が,救いの手を差し伸べる.
  • 病の真の性質
    幸せで調和した状態にあれば,自然界のどんなものからも傷つけられない.
  • 自由を得るために自由を与える
    周囲のどんなものにも自由を与えていれば,私たちは自由になる.
  • 癒し
    体の病が問題なのではない.大切なのは心の状態.

十二人の癒し手

  • 「不安」に
  • 「不安定」に
  • 現状への「無関心」に
  • 「孤独」に
  • 「影響と考えに過敏」な人に
  • 「落胆あるいは絶望」に
  • 「他人にかまけすぎる人」に

自らを癒す

  • 病の原因を直視する
    真の治療とは,症状だけでなく,病の根本原因を直視すること.
  • 病を理解する根本原則
    五つの根本原因を理解すれば,病は予防でき阻止できる.
  • 病の七大原因
    人類の真の中心的な病とは,高慢,残酷,憎悪,自己愛,無知,不安,貪欲という七つの欠点である.
  • 病根を絶つ
    苦しみを和らげる大手段とは,自己愛を他への献身に転換すること.
  • 健全な教育
    親の務めは子に対し,一時的に導きと保護を与え,やがてひとり立ちさせることにある.
  • 新しい医学
    治療は物質的な手段の領域から,霊的,精神的領域へと移行する.
  • 自らを癒す秘訣
    良心と直感を通して魂が話しかけられる平和な空気をつくり出す.
  • 宇宙との調和
    宇宙と調和し,同胞愛を育てる.

10月 152008
 

私は誰か―不朽の智恵に学ぶ
ベンジャミン・クレーム,シェア・ジャパン出版,2000

著者の講話と質疑応答をまとめたもので,「不安感―一挙に乗り越え、自在心」の続編.内容としては,大きく変わるわけではない.人間はいかに生きるべきか,これから社会はどうなるのか,などについて述べられている.付記は前作と同一.

本書も一般受けするとは到底思えないが,本書を読んで何かを得る人も確実にいることだろう.

目次

  • 不安を感じる心
  • 固定観念
  • 恐れは思考の産物
  • 死を恐れそして生を恐れる
  • 比較,競争意識
  • ヘラクレスの試練
  • 「自我」とは何か
  • 不滅の存在
  • 新しい時代の祈り
  • 真我の体験
  • 恐怖の影響を緩和する
  • 恐怖心と光線構造
  • 瞑想中の体験
  • 無執着であることと関わり合わないことの違い
  • ヘラクレスの伝説の秘教的意味
  • 付記:世界大師の出現と新しい文明

10月 152008
 

不安感―一挙に乗り越え、自在心
ベンジャミン・クレーム,シェア・ジャパン出版,2000

人間は何のためにこの地上に生まれてきて,死ぬのか.古来,賢者や聖人はこの問いに対する答えを求め,見出してきた.残念ながら,凡俗はその答えを無視して,利己的欲求に従う生活を少なくとも数千年にわたって続けてきたわけだが.いや,アトランティスやそれより古代の文明も含めれば,数十万年か...

20世紀の終わり頃から,物質主義への嫌悪感・倦怠感からか,世界的に霊的(スピリチュアル的)な見方が広く受け入れられるようになってきた.特定の宗教に肩入れするということではなく,より精神的な(目には見えない)部分に着目する人達が増えてきたということだ.霊的なものの見方にも,恐らく様々な立場があるのだろうが,基本的には,人間はより高いレベルを目指して成長するためにこの世に生まれてきたとされる.最終的に目指すところは,人間としての完成である.あらゆる徳に満ちあふれ,すべての行動が慈愛に動機づけられる,そんな人間だろうか.もちろん,わずか数十年の人生で,そんなレベルに到達できるはずがない.そこで,輪廻転生ということになる.何度も地上に生を受けながら,完成を目指すというわけだ.

そのようなことを誰かが信じるか信じないか,そんなことは私の問題ではない.自分自身がどう生きるか,それが問題だ.本書では,この宇宙を律する法則として,「原因と結果の法則」が取り上げられる.東洋思想では,カルマの法則と呼ばれたりするものだ.要するに,因果応報.昨今流行の「引き寄せの法則」は,「原因と結果の法則」を言い換えたものにすぎない.単純化すれば,現在の自分の状態(環境も何もかも含めて)は,過去の自分の思考と行動の結果でしかなく,未来の自分の状態は,過去および現在の自分の思考と行動の結果でしかないということだ.このため,今この瞬間に,正しく思考し,正しく行動しなければならないということになる.問題は,「正しく」とは何であるのかということだろう.この問いに答えるためには,自分自身を注意深く見つめるしかない.なぜなら,この世に生まれてきた目的(なすべきこと)は,人それぞれに異なるからだ.

本書は,このような事柄について,色々と書かれている.一般受けするとは到底思えないが,本書を読んで何かを得る人も確実にいることだろう.

目次

  • 序文
  • 秘教
  • 教えの源
  • エネルギー
  • 七種の光線
  • 再生誕と輪廻転生
  • 原因と結果の法則(カルマ)
  • 進化の大計画
  • デーヴァ界(天使界)の進化
  • 進化とイニシエーション
  • 覚者方
  • キリスト
  • アンチ・キリスト
  • 人間の発祥
  • 瞑想と奉仕
  • 霊性
  • 将来の変化
  • 付記:世界大師の出現と新しい文明