10月 152008
 

不安感―一挙に乗り越え、自在心
ベンジャミン・クレーム,シェア・ジャパン出版,2000

人間は何のためにこの地上に生まれてきて,死ぬのか.古来,賢者や聖人はこの問いに対する答えを求め,見出してきた.残念ながら,凡俗はその答えを無視して,利己的欲求に従う生活を少なくとも数千年にわたって続けてきたわけだが.いや,アトランティスやそれより古代の文明も含めれば,数十万年か...

20世紀の終わり頃から,物質主義への嫌悪感・倦怠感からか,世界的に霊的(スピリチュアル的)な見方が広く受け入れられるようになってきた.特定の宗教に肩入れするということではなく,より精神的な(目には見えない)部分に着目する人達が増えてきたということだ.霊的なものの見方にも,恐らく様々な立場があるのだろうが,基本的には,人間はより高いレベルを目指して成長するためにこの世に生まれてきたとされる.最終的に目指すところは,人間としての完成である.あらゆる徳に満ちあふれ,すべての行動が慈愛に動機づけられる,そんな人間だろうか.もちろん,わずか数十年の人生で,そんなレベルに到達できるはずがない.そこで,輪廻転生ということになる.何度も地上に生を受けながら,完成を目指すというわけだ.

そのようなことを誰かが信じるか信じないか,そんなことは私の問題ではない.自分自身がどう生きるか,それが問題だ.本書では,この宇宙を律する法則として,「原因と結果の法則」が取り上げられる.東洋思想では,カルマの法則と呼ばれたりするものだ.要するに,因果応報.昨今流行の「引き寄せの法則」は,「原因と結果の法則」を言い換えたものにすぎない.単純化すれば,現在の自分の状態(環境も何もかも含めて)は,過去の自分の思考と行動の結果でしかなく,未来の自分の状態は,過去および現在の自分の思考と行動の結果でしかないということだ.このため,今この瞬間に,正しく思考し,正しく行動しなければならないということになる.問題は,「正しく」とは何であるのかということだろう.この問いに答えるためには,自分自身を注意深く見つめるしかない.なぜなら,この世に生まれてきた目的(なすべきこと)は,人それぞれに異なるからだ.

本書は,このような事柄について,色々と書かれている.一般受けするとは到底思えないが,本書を読んで何かを得る人も確実にいることだろう.

目次

  • 序文
  • 秘教
  • 教えの源
  • エネルギー
  • 七種の光線
  • 再生誕と輪廻転生
  • 原因と結果の法則(カルマ)
  • 進化の大計画
  • デーヴァ界(天使界)の進化
  • 進化とイニシエーション
  • 覚者方
  • キリスト
  • アンチ・キリスト
  • 人間の発祥
  • 瞑想と奉仕
  • 霊性
  • 将来の変化
  • 付記:世界大師の出現と新しい文明

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