11月 172008
 

インディペンデンス国立歴史公園の散策を終え,SEPTAバス38番に乗って,フィラデルフィア美術館に向かう.運賃は2ドル.観光客にはPHLASH(フラッシュ)が便利だとガイドブックには書かれていたが,朝早いため,まだ運行していないようだ.フィラデルフィア美術館のバス停で降り,東側(ダウンタウン側)の入口に向かって歩くと,映画でお馴染みのロッキー・バルボアの彫像がある.ボクシング・グローブをはめて,両腕を高らかに挙げた姿だ.ロッキー・バルボア像は人気で,一緒に記念撮影する観光客も多い.

フィラデルフィア美術館の前にあるロッキー像
フィラデルフィア美術館の前にあるロッキー像

美術館の入口までは,大きな階段を上る.子供達とロッキーが駆け上がった階段なのだろう.こちらでも,階段を駆け上がる人,階段の上で両腕を挙げる人と様々だ.10時開館ということだったが,館内に入ると,既に行列ができていた.20人ほどだったか.大したことはない.

フィラデルフィア美術館
フィラデルフィア美術館

フィラデルフィア美術館の入館料は,大人12ドルだが,日曜日は”pay what you wish all day”ということで,好きなだけ寄付をする.もちろん,払わなくても構わない.私は,5ドルのオーディオツアー(self-guided audio tour)を申込み,5ドルの寄付と合わせて,合計10ドル支払った.

受付で,「日本語のオーディオツアーはあるか」と尋ねると,「ちょっと待って,確認する」ということになった.日本語のオーディオツアーを申し込む人なんて,ほとんどいないのだろう.しかし,大きな美術館では,主要作品を見逃さず,かつ作品を満喫するためには,オーディオツアーが非常に役に立つ.美術の教科書に登場するような有名な絵画や彫刻であっても,私のような無知な奴は,作品名と作者名を知っているのが関の山で,作品が書かれた背景や作品の特徴などは知るよしもないからだ.

幸い,日本語のオーディオツアーがあったので,それを借りる.英語のオーディオツアーを借りたいところだが,私の英語力では,美術用語はさっぱり分からない.なお,保証のために,受付で身分証明書を人質に取られるのだが,運転免許証などは持っていなかったため,クレジットカードを差し出した.

流石,全米第3位の美術館だけあって,見所も多い.インパクトがあったのは,日本の茶室.茶室の建物全体が,庭も含めて,そのまま再現されていた.もちろん,博物館としての巨大さと展示物の凄さでは,アメリカ国内ならメトロポリタン美術館(ニューヨーク),国外なら古代ギリシャの「ゼウスの大祭壇」や古代バビロニアの「イシュタール門」をそのまま奪ってきたペルガモン博物館(ベルリン)などの方が迫力があるだろう.

ルノワールの作品@フィラデルフィア美術館
ルノワールの作品@フィラデルフィア美術館

ヨーロッパ美術では,プーサンの「ヴィーナス誕生」,ゴッホの「ひまわり」,モネの「エプト川岸のポプラ」,セザンヌの「大水浴」などがズラリと並ぶ.目を引いたのは,ルーベンスの作品.作品名は忘れてしまったが,神話を題材にしたもので,手を鎖で繋がれた男性が鷹に肝臓を食いちぎられている絵だ.迫力が凄い.

プーサンの「ヴィーナス誕生」は有名なのだそうだが,同じ「ヴィーナス誕生」なら,ウフィッツ美術館(フィレンツェ)が所蔵するボッティチェリの作品が好きだ.

また,セザンヌの「大水浴」も時代を代表する傑作なのだそうだが,私如きでは,その良さがよく分からない.同じ「大水浴」なら,隣の部屋に飾られている,ルノワールの「大水浴」が好きだ.

ルノワールの作品@フィラデルフィア美術館
ルノワールの作品@フィラデルフィア美術館

さて,日本語オーディオツアーだが,”Director’s Delights Audio Tour”という名称で,34件の解説が収録されている.先に書いた日本の茶室,ルーベンス,ゴッホ,モネ,セザンヌなども網羅されている.これはお勧めだ.

フィラデルフィア美術館を一通り見終わると,既に12時を過ぎていた.入口の行列はさらに伸び,外まで続いている.帰りは,美術館から市庁舎までまっすぐ続く広い道を歩いて戻ることにした.

フィラデルフィア美術館から市中心部を臨む
フィラデルフィア美術館から市中心部を臨む

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