12月 252008
 

技術者のためのマネジメント入門―生きたMOTのすべて
伊丹敬之(編), 森健一(編),日本経済新聞出版社,2006

計9人の著者が一章ずつを執筆している.このような寄せ書き形式の本は,統一感がなくなりがちだが,本書は比較的うまくまとめられている.著者全員が東京理科大学MOTの教員であることが奏功しているのだろう.様々な観点からMOTを見ることができるという点に,本書の価値がある.エピローグの座談会も良い企画で,特に小川棟梁を招いたのが秀逸.

ただ,誤字等が目立つのはいただけない.あと,個人の好き嫌いの問題だが,はじめの哲学の話は説教じみていて,好きでない.短気な人は,ここで挫折してしまうのは勿体ないので,第I部から読み始めると良いと思う.なお,私が哲学嫌いというわけではない.むしろ,哲学については色々と本を読んできたために,心気臭く感じたのだろう.

目次

  • 技術経営(MOT)とは何か
  • 技術経営の哲学
  • 戦略が技術を育て,技術が戦略をドライブする
  • 技術を活かすマーケティング
  • イノベーションを推進する組織
  • プロジェクトを動かす
  • 新事業を創る,コンセプトを創る
  • 技術を市場に翻訳する,市場を技術に翻訳する
  • 起業家から経営者へ
  • 技術が生み出すビジネスモデル
  • 古くて新しいMOT

MOT初学者が読むテキストとしては,本書「技術者のためのマネジメント入門―生きたMOTのすべて」よりも,「MOT[技術経営]入門」を推奨する.また,「技術経営入門 改訂版」は,体系的に学習するのには適していないという意味で,テキストというよりは用語集だろう.以上が3冊を読んでの感想.あと10冊ほど読む予定なので,このコメントは随時修正していく.

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