1月 212009
 

源氏物語 (下)
瀬戸内寂聴,講談社,1993

源氏物語 (上)」に引き続き,下巻を読んだ.

最近,小説や文学の類を全く読んでいなかったのだが,源氏物語は面白かった.確かに恋愛小説なのだが,個性豊かな登場人物が,男性も女性も各々に幸福と苦悩に満ちた人生を生きている.源氏物語で描かれているのは,主人公である源氏の君の生涯にとどまらず,その孫にあたる匂の宮と薫の青年期までを含む.栄華を極める源氏の君であるが,その生涯は決して順風満帆ではなく,若き日に犯した罪の報いを受ける他,最愛の紫の上に先立たれるなど,苦しみの多い晩年を過ごす.男女の会話や手紙には,ふんだんに和歌が使われ,実に雅である.千年前の平安朝貴族社会に想いを馳せながら,楽しく読んだ.

なお,今回読んだ源氏物語は簡略版のため,全54帖を網羅していない.特に,光源氏の没後を描いた宇治十帖などはバッサリと省略されていて,わずかに浮舟のみが記されている.

先に書いたとおり,まだ読んでいない人も,既に読んだ人も,「源氏物語千年紀」のウェブサイトに様々なコンテンツが用意されているので,一度見てみると良いだろう.

目次

  • 野分
  • 真木柱
  • 藤の裏葉
  • 若菜 上
  • 若菜 下
  • 柏木
  • 夕霧
  • 御法
  • 浮舟

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