2月 272009
 

2009年度の京都大学工学部入学試験において,最大の話題は国語を受験科目としたことだろう.

考えるための基盤は国語なので,国語を重視する姿勢は高く評価したい.ただし,工学部生にとって重要なのは,読解力に加えて,論理的に考える力,正しく表現する(書く,話す)力なので,間違っても「このときの作者の気持ちは?」みたいな問題はやめてもらいたい.まあ,さすが京大,そういう問題は出題していない.古文の必要性は微妙なところだが,その程度の教養は身に付けておきなさいというメッセージだろう.

これまで国語が受験科目でなかったため,京都大学工学部は国語嫌いの受験生にとって魅力的であったに違いない.実際,予備校などの分析によると,2009年度入試では,相当数の受験生が京都大学から大阪大学に逃げたらしい.優秀な受験生が京都大学を避けるとしたら問題だが,優秀なら避けないという説もある.ともかく,入学試験というのは,大学が社会に対して,どのような学生に来てもらいたいと考えているかを意思表示する重要なイベントなので,信念を貫いてもらいたい.

ところで,予備校や新聞社のウェブサイトに,大学入試問題のスキャン画像があるが,こういうものの著作権ってどうなっているのだろう.不勉強でわかっていない.

2009年度京都大学入学試験理系国語問題 [PDF 272KB]