5月 022009
 

ノースウェスト航空NW25便にて,デトロイト空港から成田空港へ到着した.

到着前に,乗客全員に調査票が配付され,記入を求められる.記入するのは,氏名,国籍,性別,生年月日,パスポート番号,到着月日,便名,座席番号,滞在した国名,連絡先,発熱や咳などの症状の有無,など.旅行者は旅程を詳細に報告する必要がある.ちなみに,調査表には豚インフルエンザ(swine flu)とは一言も書かれていない.あくまでも,インフルエンザ一般を想定した調査票になっている.

成田空港のゲートに到着後も座席に座っているように求められ,しばらく待つと,完全装備の検疫官が多数,飛行機に乗り込み,乗客全員を一人ずつ検査していく.体温を測定しているのだろう.

検疫官による豚インフルエンザ感染検査@成田空港
検疫官による豚インフルエンザ感染検査@成田空港

検査後,機内で乗客全員にマスクが配付された.昨日利用したワシントンのリーガン・ナショナル空港,本日利用したプロヴィデンス空港とデトロイト空港でも,マスクをしている人は見掛けなかった.ところが,日本に到着すると状況は一変.多くの人達がマスクをしている.実に不思議だ.

それでも,グロトンのCVSでマスクが売り切れていたくらいだから,確かに米国でも需要は高まっているに違いない.USA TODAYにも,3Mかどこかがマスクの増産を開始したと書いてあった.

検疫官によるマスク配付@成田空港
検疫官によるマスク配付@成田空港

インフルエンザだから,潜伏期間は1週間くらいだろうか.そうであれば,かなり高い確率で空港での検査は通り抜けてしまうことが予想される.このため,調査票を提出した乗客に対して,地域の保健所から健康状態の確認があるそうだ.

さて,今回の新型インフルエンザは「豚インフルエンザ(swine flu)」と呼ばれているが,これは誤解を招くとして,名称変更が試みられている.ホワイトハウスなどアメリカでは「H1N1型インフルエンザ」,その他では「北アメリカインフルエンザ」,イスラエルでは「メキシコインフルエンザ」などと呼んでいるそうだ.

確かに,「豚インフルエンザ(swine flu)」という呼称は誤解を招く.誰しも,「豚が悪い」と思うだろう.豚肉は買わないし,食べない.さらに行き過ぎると,鳥インフルエンザのときのように,飼育されている豚を処分するという話にまで発展しかねない.実際,エジプトでは処分したとか.科学的には意味がないにもかかわらずだ.まさに風評被害とでも呼べるような状況にある.苦境に立たされている養豚業界は,「北アメリカインフルエンザ」でも「メキシコインフルエンザ」でも歓迎するという声明を出しているそうだ.一方,メキシコ政府は,「メキシコインフルエンザ」という呼び方をしないようにと,イスラエルに申し入れたらしい.経済に多大な悪影響が出ることは必至のため,メキシコ政府も苦しいところだ.

WHOが豚インフルエンザのレベルをパンデミック(Level 6)の1つ下(Level 5)まで引き上げたというニュースが,USA TODAYの一面にあった.香港インフルエンザ以来といわれる今回のインフルエンザの流行だが,早期の事態収拾が望まれる.

ちなみに,この機に乗じて販売される怪しげなマスクを買ったりするくらいなら,石鹸での手洗いとうがいをこまめにすることだ.それが一番の予防策になる.

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