5月 242009
 

「吉田松陰一日一言―魂を鼓舞する感奮語録」(川口雅昭(編),致知出版社,2006)を読んで気に入った言葉をメモしておく.敢えてコメントは付さずにおこう.何を感じるかは人それぞれだから.

学問

学問の道,人の禽獣に異る所以を知るより要なるはなし.「講孟劄記」

学を言ふは志を主とす.「講孟劄記」

楽しむに天下を以てし,憂ふるに天下を以てすと,是れ聖学の骨子なり.凡そ聖学の主とする所,己れを修むと人を治むの二途に過ぎず.「講孟劄記」

凡そ学をなすの要は己が為めにするにあり.己が為めにするは君子の学なり.人の為めにするは小人の学なり.「講孟劄記」

今世学問をする者己れの年少を恃み,何事も他日と推延ぶる者あり,殊て知らず,人生一世間,白駒の隙を過ぐるが如し,仮令百年の命を全くすとも,誠に暫時の間なり.「講孟劄記」

大凡十歳前後より四十歳比迄,三十余年中学問を勤む.而して其の最も自ら励むことは中十年にあるなり.「武教全書講録」

士に貴ぶ所は徳なり,才に非ず.行なり学に非ず.「講孟劄記」

読書

天下国家の為め一身を愛惜し給へ.閑暇には読書に勉め給へ.「桂小五郎あて書翰」

凡そ読書の功は昼夜を舎てず,寸陰を惜しみて是れを励むに非ざれば,其の功を見ることなし.「講孟劄記」

万巻の書を読むに非ざるよりは,寧んぞ千秋の人たるを得ん.一己の労を軽んずるに非ざるよりは,寧んぞ兆民の安きを致すを淂ん。「松下村塾聯」

人古今に通ぜず,聖賢を師とせずんば,則ち鄙夫のみ.読書尚友は君子の事なり.「土規七則」

経書を読むの第一義は,聖賢に阿(おもね)らぬこと要なり.「講孟劄記」

気節行義は村塾の第一義なり,徒に書を読むのみに非ざるなり.

吾れの自ら処るは当に学者を以てすべし.謂ふ所の学なるものは書を読み詩を作るの謂に非ず.身の職を尽して世用に供するのみ.「寡欲録」

教育

人才は之れを育するに道あらば,則ち成るものなり.「異賊防禦の策」

学校の盛衰は全く先生の賢愚に存す.「吉日録」

人才育せざるべからず.(中略)蓋し人各々能あり不能あり,物の斉しからざるは物の情なり.(中略)斉しからざる人を一斉ならしめんとせず,所謂才なる者を育することを務むべし.(中略)今の弊,闔国の人をして皆一斉ならしめんと欲するに在り.而して却って其の間,才なる者特出するを見ず.

余は初めより大人を以て志を立て,己れを正しうして物を正しくせんとするなり.若しかくの如くにして,功なくして徒死するとも,吾れ敢へて悔いざるなり.「講孟劄記」

大丈夫斯の世に生れては,志を立つること高大なるを貴ぶ.

君子に貴ぶ所のものは志のみ,胆のみ.胆なく志なくんば,則ち区々の才知将た何の用か之れを為さん.

夫れ重きを以て任と為す者,才を以て恃と為すに足らず.知を以て恃と為すに足らず.必ずや志を以て気を率ゐ,黽勉事に従ひて而る後可なり.

道の精なると精ならざると,業の成ると成らざるとは,志の立つと立たざるとに在るのみ.故に士たる者は其の志を立てざるべからず.

学を言ふは志を主とす.「講孟劄記」

徳・誠

積徳積善でなくては大事は出来ず.

士に貴ぶ所は徳なり,才に非ず.行なり学に非ず.「講孟劄記」

聖賢の貴ぶ所は,議論に在らずして,事業に在り.多言を費すことなく,積誠之れを蓄へよ.「久坂玄瑞への言葉」

「行住坐臥,暫くも放心せば則ち必ず変に臨みて常を失ひ,一生の恪勤,一事に於て闕滅す.変の至るや知るべからず」と云ふは,細行を矝まざれば,遂に大徳を累はすと云ふと同一種の語にして,最も謹厳なる語なり.「武教全書講録」

生き方

古より志士仁人,恩に感じ報を図るや,往々一身の力を尽し,而して之れに継ぐに死を以てす.

死而後己の四字は言簡にして義広し.堅忍果決,確乎として抜くべからざるものは,是れを舎きて術なきなり.「士規七則」

凡そ生れて人たらば,宜しく人の禽獣に異る所以を知るべし.蓋し人には五倫あり,而して君臣父子を最も大なりと為す.「士規七則」

綱常名分を以て己が責と為し,天下後世を以て己が任と為すべし.「久坂玄瑞に復する書」

老兄の為す所学ぶ所,事々皆実なり,但だ軽用妄拳して以て小成に安んずることなかれ.

今人未だ曾て心を尽さず.故に其の一杯の所を知ること能はず.「講孟劄記」

その他

憂楽の変は己れに在りて,物に在らんや.「賞月雅草」

得難くして失ひ易き者は時なり.

材を達し徳を成す総べて酸辛.

賢母あらば賢子あり.

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