11月 112009
 

化学工学会の会員なら既に読んだと思うが,11月号に,学生企画の経営者インタビューが掲載されている.今回は,先日の洛窓会(京都大学化学工学の同窓会)の講演会で講演いただいた,住友化学副社長の神田氏だ.大先輩にあたる.

記事を読んでおいたらいいが,最後の発言のみ,ここで紹介しておこう.

立場が上になれば人間そのものが評価されますので,専門的なところは絶対に必要ですが,そこだけで勝負しようとはしない方がいいのではないでしょうか.そういう意味で,本を読んだり,美術作品を鑑賞したり,映画を見たりといったことも決してむだではありません.人間性というのは若いときからの蓄積に左右されますね.若いときからどういう本を読み,何を考えて,どういう人と接してきたかということが積み重なってその人間をつくり上げていくわけです.

私みたいな雑魚が吠えても大した影響はないが,そういうことだ.研究室でも,このブログでも,本を読めと馬鹿の一つ覚えみたいに言うのも,そうかと言えば,旅行やミュージカルや美術館の話を書くのも,そういうことだ.インタビューした学生がどれだけ身に染みて理解しているかは知らないが,あと10年,20年も経てば,何をしてきたかが自分を見れば分かることに気付くだろう.万が一,40歳にもなって気付かないなら,「子曰く,年四十にして悪まるるは,其れ終らんのみ」という論語の言葉でも贈るしかない.

読書については今更書くこともないが,私が読んで良かった本は「年齢別の本棚: 心から推奨する書籍」にまとめてある.参考になれば幸いだが,所詮は,私のレベルに合ったものでしかない.なぜなら,「人はみな,わかることだけを聞いている」(ゲーテ)のであり,「誰しも自分以上のものの見方はできない」(ショーペンハウアー)からだ.

一方,人との繋がりについては,学生に「素晴らしい人と繋がれ!」と言ってみても仕方がないと思うから,私が見込んだ人を呼んで講演をお願いしているわけだ.講演だけでなく,ポケットマネーで昼食会を開くのも,そういうことだ.良縁を結んで欲しいと願うからだ.「研究・技術・自分のマネジメント: ビジネスと研究」や「研究・技術・自分のマネジメント: 人生は経営」を見てもらえば,その意図は推し量ってもらえるだろうか.

さて,このインタビューで,神田さんは今を大切にするという態度を強調しておられる.これも多くの賢者が異口同音に述べてきたことだ.参考までに,いくつか挙げておこう.

さあ,今やるべきことに全力を尽くそう!

  2 Responses to “化学工学会誌の経営者インタビュー記事”

  1. 色々検索しておりまして、

    経営者で検索していたらここにたどり着きました。

    とても興味深い記事を書かれていますね。

    私の友人ですが、こちらも面白い記事を書いているので、是非遊びに来てくださいね。

    http://blog.livedoor.jp/yume2323/

  2. 小林 哲人さん,サイトを推薦していただき,ありがとうございます.読ませてもらいます.

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