12月 172009
 

日本の難点
宮台真司,幻冬舎,2009

私が理解できた範囲では,「そりゃそうだ」とか,「なるほど」と思えるところも多かった.しかし,理解できなかったところも少なくない.それは,著者の宮台氏に言わせれば,私が馬鹿だということになるのだろう.「本書はこれ以上はあり得ないというほど,噛み砕いて書かれています」と書いてあるのだから.確かに,社会学の知識をほとんど何も持ち合わせていないので,そう見なされても仕方がない.ということは,本書は社会学に心得のある人達向けに書かれた本だということになる.専門用語っぽい(分からないので判断できない)カタカナ語がたくさん登場する.

共感するのは,昨今のメディアが大衆に媚びており,弱者の味方を装って人気を取ろうとしか考えておらず,ポピュリズム臭が酷く,望ましい社会の実現を妨害するようなことばかりしているということ.政治も全く同じだということ.諸外国に比べて,政治家やメディアのレベルが低いこと(これは民度が低いということ).環境問題は政治問題であり,日本は大失敗をやらかしているということ.農業政策を抜本的に変えないと日本の安全保障が立ち行かないこと.早期教育は意味ないんじゃないかということ.その他諸々...

よくわからないのは,宮台氏の昔はナンパ師でした自慢とか,難しい書き方とか...

以上から,本書で取り扱われている話題の広さはわかるだろう.社会学者が現代社会をどのように眺め,どのように解釈し,どのように関わっているのかを知るという意味で,本書「日本の難点」を読んだらいいと思う.本書がベストかどうかは知らないが,何かしらの気付きは得られるだろう.

目次

  • 人間関係はどうなるのか――(コミュニケーション論・メディア論)
  • 教育をどうするのか――(若者論・教育論)
  • 「幸福」とはどういうことなのか――(幸福論)
  • アメリカはどうなっているのか――(米国論)
  • 日本をどうするのか――(日本論)

 Leave a Reply

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>