1月 172010
 

輪廻転生を信じると人生が変わる
山川紘矢,ダイヤモンド社,2009

大変いい本だ.癒されるという感覚だろうか.「ザ・シークレット」(ロンダ・バーン,角川書店)など数多くのスピリチュアル系書籍の翻訳を手掛けてきた著者による総集編とも言える.まだ,この類の本を読んだことがない人は,本書「輪廻転生を信じると人生が変わる」から読んでみるのもいいだろう.既に色々と読んできたという人も,本書から多くの気付きを得られるだろう.

ただ,本書をはじめ,この種の書籍を読むのには,恐らく,各人にとって相応しい時期というものがある.その時期が来ていない人は無理して読む必要はないし,また,そういう本とは巡り会わないだろう.私は読んで良かったと思うが,読んでみなさいとは言わない.

本書「輪廻転生を信じると人生が変わる」で著者が訴えていることは,自分を知ることの大切さだと思う.自分は何者なのか.何のために生まれてきたのか.それを知ることが幸せをつかむための鍵であるようだ.

自分を知ろうと努めた結果,我々が行き着く先は,ありのままを受け入れる状態だ.

過去にとらわれず,未来に期待せず,「今」という時に焦点を合わせて生きればいいのだと思います.

大切なのは,生きているすべての体験を十分に味わうことです.

ありのままを受け入れられるようになれば,幸せになれる.

(「さとる」とは)「こうあるべきだ」「何々でなければならない」「これは正しくて,あれは誤りだ」「この方が上だ」「この方が得をする」「勝つ方がいい」というような自分の体の中に深く根をはっている判断基準に一つひとつ気がついて,「この世には何でもあり得る」「良いも悪いもない」「さとってもさとらなくてもいい」「今の自分が最高」「この世はこのままで素晴らしい」ということが体の中から湧き上がってくることではないでしょうか.つまり,すべてを受け入れ,愛する,ということです.そうすると,地獄のような状況にいると思っていたのが,実は天国にいたことを発見するのです.

書かれていることが理解できるだろうか.我々は自分が経験することの一つ一つについて,良かった,悪かったとラベルを貼る.例えば,病気になるのは悪いことであり,入学試験に合格するのは良いことであるというように.もちろん,世間の常識ではそうだろう.しかし,果たして,本当にそうだろうか.

我々が何かを為すために生まれてきたのだとする.その使命を果たすために,やるべきこともあれば,やるべきでないこともあるだろう.何を為すべきだったのかを忘れてしまっていれば,それに気付く必要がある.入学試験に不合格となるのは,その道に進むのが望ましくないからなのかもしれない.病気になるのは,それによって何かに気付く必要があるからかもしれない.もしそうだとすると,人智の及ばない何かがあって,我々を見守っているということなのかもしれない.スピリチュアル系では,このような考え方もする.

病気に対して「ありがとう」と言えたとき,病気はその役割を終えて消えていくのだそうです.

本当の自分は自分の運命を知っているんです.

どうだろう.既にそう感じている人達には当然のことだろうが,そうでない人達にとっては神経を逆撫でされるような内容だろう.でも,それでよいと思う.こういう内容を生理的に受け付けられない人はいるはずだし,それで何も問題はないだろう.

思考を変えようとしてもだめです.変わるのを待ってください.何事も時期があり,目覚める時期,変わる時期がやってきます.

ただ,一つだけコメントしておこう.生理的に受け付けられないのは仕方ない.こればかりはどうしようもない.私もいくら努力しても干しぶどうは食べられない.しかし,「そんなことは全く科学的ではない」と批判したいのであれば,まずは十分に科学的知識を身に付けてからにした方がいい.例えば,心理学.

もうひとつ面白いのは,自分の脳にだまされている人が多いことです.脳は私たちの”道具”にすぎません.それなのに,脳がいかにも「俺が主役だ」と出しゃばっているのが今の社会です.

ともかく,本書のメッセージは,すべてを受け入れ,愛すれば,幸せになれるということだ.そして,自分が幸せになれれば,周囲の人を幸せにできるようになる.それが広がれば社会も良くなる.

幸せな人が増えていけば社会が変わります.新しい時代が始まります.新しい人との出会いもあるでしょう.競争社会ではなく,本当の自分でいられる助け合いの社会です.各自が自分の本当にやりたい仕事をして,社会に尽くすことができる社会です.

この文章を読んで,少し前に読んだ「“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事」(小暮真久,日本能率協会マネジメントセンター)を思い出した.そこで,著者である小暮氏は,自分の本当にやりたい仕事をして,社会に尽くしていると書いていた.

自分を愛し,自分をゆるし,自分に優しくなれれば,人を愛することも,ゆるすことも,楽にできるようになります.人生がすべてうまく回りはじめます.そのことを,「人生が円滑状況に入った」といいます.

私自身も,そのような状況になりたいと切に願っている.しかし,まだまだだ.本書「輪廻転生を信じると人生が変わる」では,人生の流れに乗って生きるための基本ルールが示されている.これらは大いに参考になるだろう.

  1. まず,今の自分を100パーセント受け入れることから始めましょう.
  2. 自分に優しくなること.
  3. 自分を知ること.
  4. 自分をゆるすこと.自分を愛すること.自由になること.
  5. 心配しないこと.
  6. 信心深くなること.
  7. 信頼すること.
  8. 直感(インスピレーション)を信じること.
  9. 感謝すること.
  10. 思いは必ず実現します.

まだまだではあるけれども,ここに書かれている方向には進んでいると思える.この人生でどこまで行けるのかはわからないが.

目次

  • 輪廻転生を信じると人生が変わる
  • 出会いには必ず何か目的がある
  • 危険をおかさなければ得られないものがある
  • すべては「自分を知ること」から始まる
  • すべてがひとつとわかれば「本当の自分」がわかる
  • 神は自分の中にあるもの
  • 見えないものがぼくの背中を押している
  • 時代は大きく変わり始めている
  • 実はすべてが計画されている
  • 自分に起こることは自分が引き起こしている
  • 私たちの生は壮大な宇宙の計画の一環
  • 人生に間違いはひとつもない
  • 今は目覚めの時代
  • 必要なら助けはいつでもやってくる
  • 過去にとらわれず,今に焦点を合わせて生きればいい
  • 人にはそれぞれ運命がある
  • 「さとり」はすべてを受け入れ,愛すること
  • 「ありがとう」という言葉の力
  • 人生は魂を磨く場所
  • あなたが幸せになることが地球を救う
  • 幸せな人が増えれば社会が変わる
  • どんな体験も楽しむこと
  • 人生の流れに乗って生きるための基本ルール
  • 道は自然に開けてくる
  • すべては,良きことのために