2月 282010
 

このブログの自己紹介のところに,大学教員の実態(給与編)なんていうページがある.アクセス数を見てみると,結構人気があるようだ.やはり,他人の懐には興味があるということか.

その大学教員の実態(給与編)には教育職俸給表に基づいて給与が決まるという話が書いてあるのだが,素人が実際の年間給与額を計算するのは難しい.そこで,京都大学教員の年間給与額のデータを掲載することにしよう.これが税込みの年収だ.

職位 平均年齢 下側25% [千円] 平均 [千円] 上側25% [千円]
教授 54.5 10,576 11,418 12,021
准教授 45.4 8,569 9,023 9,602
講師 44.1 7,746 8,283 8,873
助教 39.2 6,334 6,814 7,343

准教授ごときでは年収1000万円には到達しないことがわかる.1000万円を越えるのは教授のみで,年齢でいうと50歳以上となる.ただし,これは大学から支払われる給与であって,講演料や印税など,その他の収入は別だ.

2月 272010
 

昨年12月にメジャーバージョンアップが行われたメールソフト”Thunderbird“.使い勝手の良いメールソフトだが,とにかく検索が遅すぎて,検索する気にもなれなかった.しかし,”Thunderbird 3″になって,評判通り,検索機能は凄まじく改善された.アーカイブ機能も導入され,Gmailっぽく進化したようだ.

2月 262010
 

シンボル・コードの秘密―西洋文明に隠された異端メッセージ
ティム・ウォレス=マーフィー(Tim Wallace‐Murphy),大山晶(訳),原書房,2006

映画「ダ・ヴィンチ・コード」を見た人は多いと思うが,そのネタ本とされるのが,本書「シンボル・コードの秘密」なのだそうだ.さすがに,ルーヴル美術館のピラミッドの下にマグダラのマリアが眠っているとは書かれていないが,ロスリン礼拝堂やシャルトル大聖堂の彫刻やステンドグラスに隠された異端のメッセージ,それに関わるテンプル騎士団やレックス・デウス,フリーメーソン,さらにその異端思想の起源などが詳細に記載されている.

たまたま図書館で目に留まったので借りてみたのだが,とても面白かった.

ところで,異端思想と書いてはみたが,本当にイエスの教えを継承しているのは誰かと問われれば,答えはキリスト教会ではなく,千年を超えて教会から迫害を受けてきた異端の方であるというメッセージが読み取れる.聖書は史実で正しいと信じている人には悪いが,所詮は,ローマ皇帝の支配力と教会の権力を強化するために創作された(史実をねじ曲げた)ものだからだ.改めてニカイア公会議のことを持ち出すまでもないだろう.実際,かつて教会が隠滅を計った福音書が奇跡的に発見されるなどした結果,教会も見解の訂正を余儀なくされてきている.

本書「シンボル・コードの秘密」では,よく知られたことが指摘されている.例えば,聖母マリアにはイエス以外に子供がいたこと.イエスは妻帯者で,妻はマグダラのマリアであること.マグダラのマリアはイエスの第一の弟子でもあること.キリスト教会が使徒と認めるパウロは,イエスの教えを酷くねじ曲げたために,イエスの家族や本来の使徒から軽蔑され,追放されたこと...

本書「シンボル・コードの秘密」では,マグダラのマリア,黒い聖母崇拝,そしてテンプル騎士団について,かなりの紙面が割かれている.

(テンプル)騎士団の「規則」の起草にあたり,クレルヴォーのベルナールは,騎士全員が「ベタニアと,マリアとマルタの家に服従すること」,という条項を設けた.このことから,多くの研究者が長年主張しているあの説の信憑性が高まる.騎士団とシトー修道会が資金提供し影響をおよぼした偉大なノートルダム大聖堂は,教会の教えにあるようにイエスの母マリアに捧げられたのではなく,実際にはマグダラのマリアと彼女が産んだイエスの子に捧げられた,という説だ.

ベルナールは新しい騎士団の団員全員に,ある特殊な要求を課した.「ベタニアと,マリアとマルタの家に服従すること」である.簡単に言えば,マグダラのマリアとイエスが築いた王家に服従と忠誠をちかえということだ.

黒い聖母にみせかけたマグダラのマリア崇拝は,テンプル騎士団によってその後も広がりをみせた.

イエスの本来の教えは,人間は如何にして神性に近づくかということであって,自分の死によって人類が救われるというものではない.そして,イエスの宗教,つまりユダヤ教を遡っていくと,古代エジプト文明に繋がっていく.

レックス・デウスの一族が保ち続けた「イエスは啓示に現れたのであって救済に現れたのではない」という重要な信念についてよく考えてみる必要がある.イエスが現れて啓示したのは,偉大なるいにしえの秘儀の道と至高の力である.この至高の力は,それに従うすべての者に,高潔,友愛,真実,正義という原理のもとに確実に築かれた生を要求する.蛇の巻きついたファラオの杖をもつモーセの像は,たんに彼が真のファラオで捨て子ではないという表明であり,彼が隣にいる兄アロンと同様に,そして,エジプトの王族と同様に,古代の神殿の神秘の参入者であったことを示しているのである.

古代エジプト文明というのは,人間を霊的に成長させるという観点で非常に進んだ文明だったのだろう.ピラミッドもそのための装置だとされる.

異端思想は,熾烈な迫害の中を生き抜かなくてはならなかったため,比喩的な表現やシンボルを多用する.そこにメッセージを隠すわけだ.それが本書「シンボル・コードの秘密」のテーマとなっている.錬金術(アルケミスト)というのも,その1つだろう.

錬金術とは,賢者の石を追い求めることではなく,不完全な人間という「卑金属」を完全な精神性という「金」に変える錬金術的なプロセスを婉曲に表現したものである.つまり,隠れた異端への道の寓意表現なのだ.

なかなか面白い本だが,本書を楽しむためには,ある程度,聖書を知っておく必要があるだろう.モーセ,洗礼者ヨハネ,マグダラのマリアなどと言われてピンと来ないようでは絶望的だ.そんな人は,まずは小説聖書などを読んでみたらいいだろう.

目次

  • シンボルの始まり
  • 聖書、エジプトに由来するユダヤ教、ふたつの対立するイエス観
  • 初期キリスト教とキリスト教シンボリズムの発達
  • 秘密の系譜が表に出る
  • エピローグ
2月 232010
 

聖なる予言
ジェームズ・レッドフィールド(James Redfield),山川紘矢(訳),山川亜希子(訳),角川書店,1996

人類の未来を予言する九つの知恵について書かれた写本が,南米ペルーの古代遺跡で発見された.しかし,教会を中心とする強大な勢力が,この写本を完全に隠滅しようとする.一体,九つの知恵とは何なのか.この写本をめぐる冒険フィクションが本書「聖なる予言」だ.実によく書けている.

主人公は,ペルーで出会う人々や次々と起こる事件から,一つずつ知恵を学んでゆく.それは,人間が霊的に成長するための知恵だ.第九の知恵まで辿り着いたとき,彼は知恵の全貌を次のようにまとめている.

写本の知恵の一つひとつが私の心の中で融け合って,一つの意識となった.第一の知恵で明らかにされたように,私の人生の不思議な展開の仕方に気づいていた.そして第二の知恵が指摘するように,文化全体がこの不思議を感じ始め,私たちは新しい世界観を構築しつつあることを知った.第三と第四の知恵は,この宇宙は実は大きなエネルギー体であり,人間が対立をくり返しているのは,エネルギーが不足し,何とかそのエネルギーを他人から奪い取ろうとしているからだと,私に示してくれた.第五の知恵は,エネルギーをより高い次元から受け取ることによって,私たちはこの闘争を終わらせることができることを,明らかにしていた.この能力は私にとってもうほとんど習慣になっていた.第六の知恵は,私たちは何回もくり返している古いドラマを清算し,本当の自分を発見できると教えていたが,これも私の心に永久に刻みこまれていた.そして,第七の知恵によって,本当の自分の進化がスタートしたのだった.それはその時々に起こってくる問題と,霊感とその答えを通して進んでゆくのだ.この魔法のような流れに乗ることこそ,本当の幸福を得る秘密だった.そして,相手の最も良い点を引き出すという,人との新しいかかわり方を教えている第八の知恵は,この不思議な流れを保ち,答えを得るための大切な鍵だった.すべての知恵が一つの意識に統合した.それは,注意力と期待が高まったような感覚だった.残っているのは第九の知恵だった.それは私たちの進化の行方を明らかにしていた.

偶然の一致,エネルギー,そして幸福.フィクションの形で著者が語っているのは,20世紀終わりから存在感を増しつつある知恵,これからの千年紀の中心になるとされる知恵についてだ.端的に言えば,人間は何をするために生まれてくるのかを明らかにしようとするものだ.もちろん,引き寄せの法則などはその知恵の言い換えだ.では,地球上に物質的な肉体を持って生まれてきた我々は何をしないといけないのか.当然ながら,上記の知恵を身に付けなければならないということになるのだが,本書「聖なる予言」では,それらの知恵を具体的に解説している.冒険物語という仮面をかぶって.

偶然の一致が私たちを何か新しいものに導いてゆく時,私たちは成長し,より完全な人間となり,より高い波動の中に生きるのです.

第三の知恵を忘れないでね.宇宙はエネルギーよ.エネルギーは私たちの期待に反応します.人々もまた,そのエネルギー宇宙の一部でしょう.だから,私たちが質問を持っている時は,必ず誰か答えを持った人が現れるのよ.

自分の生活を振り返ってみると,いかに不注意に,ただ漫然と過ごしているかに気付かされる.大切なメッセージをいくつも見逃してきたのだろうなと思う.もっともっと意識的に生きる必要がありそうだ.大切なのは,自分の問いに集中することであるらしい.

それに気づくためには,観察者の立場に自分を置く必要があります.何か考えが浮かんだら,なぜと思わなければなりません.なぜ,この考えが今浮かんだのか? これは自分の人生の問題にどう関係しているのか?

エネルギーを充たし,自分の状況や問題に自分を集中させる.すると,直感という形で,どこへ行けばよいか,何をすればよいか導きを受け取ることができる.次に偶然の一致が次々に起きて,私たちをその方向へと動かしてゆく.

こういう考え方を受け入れがたいと感じる人も多いことだろう.いやむしろ,そういう人達が多数派ではないかと思う.それは,これまでの人生において既に洗脳されているからだ.イスラム原理主義とかキリスト教原理主義とかを見ていると痛々しいが,誰だって何らかの思い込みで頑なになって生きているだろう.その是非について議論するつもりはないが,お金儲けしたいとか,経済成長しないといけないとか,そういうのもすべて思い込みだ.もちろん,スピリチュアル系の考え方がいいと思うのだって,そうだ.その頑なさから解放されるためにはどうしたらよいか.その点についても本書「聖なる予言」に書かれている.

第二の知恵は,歴史的時間に対する我々の意識を,拡大させます.単に自分の一生からだけでなく,千年紀全体の見地に立って文化を観察する方法を,私たちに教えてくれます.それによって,私たちに自分の思い込みを気づかせ,そこから解放します.あなたはさっき,この長い歴史を体験しました.あなたは今,”より長い今”を生きています.今,人間世界を見た時,あなたははっきりと,この捉われ,つまり,経済発展への強固な思い込みに,気がつかなくてはなりません.(中略)誰もそれが悪いとは言っていません.実のところ,写本も,思い込みは必要な発展段階,すなわち,人間進化の一段階だと言っています.しかし今,我々はすでに,この世に十分長く,沈殿してきました.いまや,思い込みから目覚め,本来の疑問を再び考える時なのです.

人類が思い込みから解放されて,本来考えるべきことを考え,やるべきことをやるとどうなるのか.本書「聖なる予言」では次のように書かれている.

一旦,覚醒した者が臨界多数に達し,写本の知恵が世界的な規模で広がり始めると,人類はまず,真剣に自己反省をする時期を経験します.私たちは自然がいかに美しく霊的であるか,理解します.(中略)多くの人々が今の職業から別の職業へと,移ってゆきます.なぜならば,自分は何者か,自分は何をすべきか明確な霊感を得はじめると,人々はしばしば,自分が間違った職業についていることを発見し,成長し続けるために違う種類の仕事に移るからです.(中略)次の文化的変化は,生産の自動化です.自動化を行う人たち,すなわち技術者にとっては,これは経済をより効率化するために必要だと感じられるでしょう.しかし,彼らの霊感がみがかれてくると,自動化が実際に行っているのは,すべての人々の時間を自由にして,各自が他の事柄を追求できるようにすることだと,わかるようになります.

ここまでは,まあ,想像がつく未来像だ.衝撃的なのは,その後だ.さらに人間が進化すると何が起こるのか.

今,私たちはエネルギーを増加させて,意識的に偶然の一致を体験できます.これは進化をより速く推し進め,波動をより高めてゆきます.私たちの使命は,エネルギーレベルをあげ続けることです.そしてエネルギーレベルがあがるに従って,私たち体の原子の振動レベルがあがります.それは,私たちがどんどん軽くなり,より純粋に霊的になるということです.第九の知恵は,人間が波動をあげ続けると,驚くべきことが起こり始めると言っています.人々があるレベルに達すると,そのグループ全体が突然,それよりも低いレベルで振動している人々からは,見えなくなってしまうのです.

これが,例えばマヤ文明が壮大な遺跡のみを残して忽然と歴史から姿を消した理由とされる.いわゆる,アセンションだ.えっ,マジですか?と思うが...

さて,本書を読んで,私の日常生活も少しだけ変わった.変わったというか,変えた.何を変えたかというと,ご飯の食べ方だ.本書「聖なる予言」には次のような場面が描かれている.

彼はベンチにすわると,非常にゆっくりと食べ始めた.食物を何十回もかみながら,ときどき私を見てにっこりした.(中略)彼は何回か食物を口に入れて,注意深く食べた.

食物はエネルギーを得る第一の方法です.しかし,食物のエネルギーを全部吸収するためには,食物に感謝して,よく味わわなければなりません.味は入口です.あなたは味に感謝しなければなりません.食べる前にお祈りをするのは,そのためです.それもただ感謝するだけではなく,食事を聖なる体験にするためです.そうすれば,食物のエネルギーがあなたの体に入るようになります.

かなり早食いなので,改めようと思った次第だ.これだけではなく,人間関係を良くするヒント,育児のヒントなども書かれている.ストーリーも面白いし,読んでみたらいいと思う.

目次

  • 変化のきざし
  • 今という時
  • エネルギー
  • 権力闘争
  • 神秘体験
  • 過去の清算
  • 流れに乗る
  • 人との新しいかかわり方
  • 新しい文化
2月 222010
 

幼稚園のリズム発表会で,年長さんの紙芝居「みんなの思い出」のときに,その組では論語を習っているという話が出てきた.最初に声を揃えて諳んじたのが,学而一―三.

「子曰く,巧言令色,鮮し仁.」

幼稚園で論語を習っているとは知らなかった.なかなかやるじゃん.長男はその組ではないが,長男も長女も,それ知ってる知ってる

2月 212010
 

長男6歳と長女4歳が通っている幼稚園主催のリズム発表会が,近くの会館の大ホールを借りて開催された.場所も時間も昨年のリズム発表会と同じだ.12:00開場,12:30開演というスケジュールで,昨年は11:30頃に行列に並びに出掛けたところ,既に数十人ぐらいの列ができていたので,今年はさらに早く11:10頃に到着するように家を出た.長男と長女の2人が出演するので,確実に良い席を確保するためだ.前日から,「パパとママは一番前の列に座っているからね」と宣言しておいた.予定通り,最前列左側を確保した.昨年と同じ場所だ.ステージを見上げる格好になるのだが,ビデオ&写真撮影には非常にいい.

長男は3回目のリズム発表会になる.さすがに年長さんともなると皆しっかりしている.合奏もさまになっている.

年長さんの合奏@幼稚園のリズム発表会
年長さんの合奏@幼稚園のリズム発表会

一方,年少さんの劇は面白いの一言に尽きる.長女の組は,森の動物たちが登場するお話だったのだが,まるでストーリーがわからなかった.最初,冬眠からなかなか目覚めない熊さんを他の動物たちが起こしてあげるというのはわかった.ところが,その後の話がサッパリ分からなかった.それでも,みんな楽しそうに跳んだり歌ったり,こちらも幸せな気分になる.

年少さんの劇@幼稚園のリズム発表会
年少さんの劇@幼稚園のリズム発表会

この幼稚園のリズム発表会で毎年恒例の出し物になっているのが,年長さんの紙芝居「みんなの思い出」だ.その一年にあったことを,大きな絵に描いて,ステージで1つずつ紹介してくれる.遠足,運動会,幼稚園での出来事など.これは実に秀逸で,親が感激できる.

年長さんの紙芝居@幼稚園のリズム発表会
年長さんの紙芝居@幼稚園のリズム発表会

最後の出し物は,年長さんの劇「ロボット・カミィ」だった.さすが年長さん.ばっちり話の筋が分かった.

年長さんの劇@幼稚園のリズム発表会
年長さんの劇@幼稚園のリズム発表会

幼稚園の先生方,ありがとうございました.今年もリズム発表会を満喫させてもらいました.

2月 202010
 

日本人の知らない日本語
蛇蔵&海野凪子,メディアファクトリー,2009

日本語学校の教師が,日本語学校の日常を語るマンガ.凄く面白い.買わなくてもいいとは思うが,お薦め.

「しゃもじ」って室町時代のギャル語なの!?とか.

日本人として,正しく美しい日本語を使いたいと改めて思う.

目次

  • 外国人の素朴な疑問は超難問
  • そんな日本語使いません
  • 間違いな敬語
  • トコロかわれば
  • 知られざる仮名の過去
  • 世界の漢字
  • そうだったんだ!日本語
  • 日本のルール
  • 日本語学校にて
  • 日本いいクニ
2月 192010
 

ベネッセから進研ゼミ小学講座「チャレンジ1ねんせい」のダイレクトメールが物凄い勢いで送られてくる.それまでは,幼稚園児向けの「こどもちゃれんじ」だった.ダイレクトメールは問題ない.問題なのは勧誘方法だ.

恐ろしく簡単に言うと,「小学校入学前にしっかり準備しておかないと,悲惨なことになりますよ」と徹底的に親の恐怖心を煽った上で,「進研ゼミをやっておけば大丈夫」と来る.これって,霊感商法で高額商品を売りつけるのと似ていないだろうか.違うのは,商品が低額であることかな.もちろん,悲惨なことが悪霊によって引き起こされるなんてことは書いていないが,不安を煽るというのは同じ手口だ.この手のダイレクトメールに目を通すことはほとんどないが,彼女は気に入らないと言っていた.同感だ.

2月 182010
 

オーディエンス・レスポンス・アナライザー(クリッカー)の購入&評価」に書いたように,オーディエンス・レスポンス・システムであるKEEPAD JAPAN社のTurningPoint ARSを自分が担当する大学院の講義「プロセスデータ解析学」で試用してみたところ,学生には大変好評であった.そこで,大学院の講義以外にも使用するため,KEEPAD JAPAN社のTurningPoint ARSを研究室でも購入した.今回はクリッカーが60個だ.自分が担当する学部講義の受講者数にあわせてある.

学部での講義に加えて,学外での講演やセミナーでも活用するつもりだ.乞うご期待.

2月 162010
 

前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘
ブライアン・L. ワイス(Brian L. Weiss),山川紘矢(訳),山川亜希子(訳),PHP研究所,1996

恐怖症や不安の発作が頻繁に起こり,日常生活すらままならなかったキャサリンが,著者であるワイス博士の診察室を訪れる.精神科医として,ワイス博士はキャサリンに催眠療法を施した.退行催眠によって幼少期の辛い出来事を思い出したキャサリンだったが,症状は改善されなかった.そのため,ワイス博士は,彼女をさらに退行させることにした.そのとき,キャサリンが発した言葉はこうだ.

「アロンダ・・・,私は18歳です.建物の前に市場が見えます.かごがあります・・・時代は紀元前1863年です.」

キャサリンは退行するばかりか,前世について語り出したのだ.しかも,非常に鮮明に.その後の催眠治療の中で,キャサリンは様々な前世に戻り,その度に死と死後の世界について語った.前世は時代も場所も様々であったが,死んだ後に起こることは変わらなかった.催眠療法によって,キャサリンは自分の輪廻転生を再経験していた.

本書「前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘」は,輪廻転生など全く信じていなかった一科学者が,その患者と共に共有した衝撃的な体験をまとめたものだ.自分の前世と向き合ったキャサリンは,怖れや不安から完全に解放されたばかりでなく,光り輝くような美しさを発する魅力的な女性となり,治療前には考えられなかったような幸福な生活を送れるようになったという.前世療法という言葉は,この事実から来ている.

催眠治療で超意識状態になっているとき,キャサリンは自分の前世を語るだけでなく,死と生の間の中間生にいるときには,多くのマスター(精霊)たちの言葉を伝えることができた.本書「前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘」の原題「Many Lives, Many Masters」はそのことを意味している.本書にはマスター(精霊)たちの言葉も記されている.

ここまで来る前に,あなた方は自分の欠点に気がつかねばなりません.もしそれを怠ると,次の人生に,その欠点を持ち越すことになります.自分でため込んだ悪癖は,肉体を持っている時にだけ,取り除くことができるのです.

私達は自分と同じバイブレーションをもつ人とだけ,つき合っていればよいというわけではありません.自分と同じレベルの人に惹かれるのは,あたり前のことです.しかし,これは誤りです.自分のバイブレーションと合わない人達とつき合うことも,必要なのです.このような人々を助けることが大切なのです.

私達は直感的な力を与えられていて,その力に抵抗せずに従うべきなのです.その力に抵抗する者は,危険に遭います.

人の道は基本的には誰にとっても同じだ.人はこの世に生きている間に,その道を学ばねばならぬ.ある者は速く,他の者はゆっくりと学ぶ.慈悲,希望,信仰,愛.・・・.人はこれらすべてを学ばねばならぬ.

大切なことは忍耐とタイミングだ.・・・すべてのことには時がある.人生をあせってはならぬ.人生は多くの人々が期待するように,うまく予定通りにゆくことはない.したがって,人はその時々にやってくるものを受け入れ,それ以上を望まない方がよいのだ.

学びにもいろいろなレベルがあります.肉体を持たなければ学べないことがあるのです.

最後の第一六章には,マスター(精霊)たちのさらに多くの言葉が書き記されている.ベストセラーとなり,大きな社会的反響を引き起こしたのは当然のことだろう.

目次

  • プロローグ
  • 第一章〜第十六章
  • エピローグ