2月 162010
 

前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘
ブライアン・L. ワイス(Brian L. Weiss),山川紘矢(訳),山川亜希子(訳),PHP研究所,1996

恐怖症や不安の発作が頻繁に起こり,日常生活すらままならなかったキャサリンが,著者であるワイス博士の診察室を訪れる.精神科医として,ワイス博士はキャサリンに催眠療法を施した.退行催眠によって幼少期の辛い出来事を思い出したキャサリンだったが,症状は改善されなかった.そのため,ワイス博士は,彼女をさらに退行させることにした.そのとき,キャサリンが発した言葉はこうだ.

「アロンダ・・・,私は18歳です.建物の前に市場が見えます.かごがあります・・・時代は紀元前1863年です.」

キャサリンは退行するばかりか,前世について語り出したのだ.しかも,非常に鮮明に.その後の催眠治療の中で,キャサリンは様々な前世に戻り,その度に死と死後の世界について語った.前世は時代も場所も様々であったが,死んだ後に起こることは変わらなかった.催眠療法によって,キャサリンは自分の輪廻転生を再経験していた.

本書「前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘」は,輪廻転生など全く信じていなかった一科学者が,その患者と共に共有した衝撃的な体験をまとめたものだ.自分の前世と向き合ったキャサリンは,怖れや不安から完全に解放されたばかりでなく,光り輝くような美しさを発する魅力的な女性となり,治療前には考えられなかったような幸福な生活を送れるようになったという.前世療法という言葉は,この事実から来ている.

催眠治療で超意識状態になっているとき,キャサリンは自分の前世を語るだけでなく,死と生の間の中間生にいるときには,多くのマスター(精霊)たちの言葉を伝えることができた.本書「前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘」の原題「Many Lives, Many Masters」はそのことを意味している.本書にはマスター(精霊)たちの言葉も記されている.

ここまで来る前に,あなた方は自分の欠点に気がつかねばなりません.もしそれを怠ると,次の人生に,その欠点を持ち越すことになります.自分でため込んだ悪癖は,肉体を持っている時にだけ,取り除くことができるのです.

私達は自分と同じバイブレーションをもつ人とだけ,つき合っていればよいというわけではありません.自分と同じレベルの人に惹かれるのは,あたり前のことです.しかし,これは誤りです.自分のバイブレーションと合わない人達とつき合うことも,必要なのです.このような人々を助けることが大切なのです.

私達は直感的な力を与えられていて,その力に抵抗せずに従うべきなのです.その力に抵抗する者は,危険に遭います.

人の道は基本的には誰にとっても同じだ.人はこの世に生きている間に,その道を学ばねばならぬ.ある者は速く,他の者はゆっくりと学ぶ.慈悲,希望,信仰,愛.・・・.人はこれらすべてを学ばねばならぬ.

大切なことは忍耐とタイミングだ.・・・すべてのことには時がある.人生をあせってはならぬ.人生は多くの人々が期待するように,うまく予定通りにゆくことはない.したがって,人はその時々にやってくるものを受け入れ,それ以上を望まない方がよいのだ.

学びにもいろいろなレベルがあります.肉体を持たなければ学べないことがあるのです.

最後の第一六章には,マスター(精霊)たちのさらに多くの言葉が書き記されている.ベストセラーとなり,大きな社会的反響を引き起こしたのは当然のことだろう.

目次

  • プロローグ
  • 第一章〜第十六章
  • エピローグ