3月 192010
 

道をひらく
松下幸之助,PHP研究所,1968

まえがきに,「本書は,PHP研究所の機関誌「PHP」の裏表紙に,これまで連載してきた短文の中から,121篇を選んでもとめたものである」と記されている.そのPHP研究所というのは,昭和21年に松下幸之助の提唱によって設立されたもので,PHPとは,平和(Peace),幸福(Happiness),繁栄(Prosperity)の頭文字である.このPHPという語に,松下幸之助の想いがよく表れていると思う.

本書を読むと,何度も繰り返し書かれているメッセージがある.そこには,日本国の繁栄と人々の幸福を心底願う松下幸之助の想いが溢れている.そして,日本国の繁栄と人々の幸福を実現してゆくために,志を立て,その実現に人生を賭け,額に汗して一生懸命働き,驕らず謙虚な気持ちで,我が身を三省しつつ生きようと綴られている.

さらに,いくつかの短文において,松下幸之助は日本国の行く末を案じている.恐らく,今,その懸念は現実のものとなっているのだろう.自分がやりたいことをやるというのは結構なことだが,そこに志も社会のために尽くしたいという想いもなければ,それはただの我が儘だろう.そんな我が儘ばかりしかいない社会は嫌だな.

目次

  • 運命を切りひらくために
  • 日々を新鮮な心で迎えるために
  • ともによりよく生きるために
  • みずから決断を下すときに
  • 困難にぶつかったときに
  • 自信を失ったときに
  • 仕事をより向上させるために
  • 事業をよりよく伸ばすために
  • 自主独立の信念をもつために
  • 国の道をひらくために