4月 292010
 

本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー
養老孟司,竹村公太郎,PHP研究所,2008

元東京大学医学部教授の養老氏と元国交省河川局長の竹村氏の対談.副題の通り,環境,食料,エネルギーなど昨今騒がれている問題を広く取り上げている.対談だけに極論,暴論も混じっているが,頭の体操にはいい.面白く読めた.特に,竹村氏の問題の把握の仕方に興味をそそられた.竹村氏の文明論を読書候補リストに加えておこう.

前述の通り,本書「本質を見抜く力」は,養老氏と竹村氏の対談で構成されているのだが,第六章「日本の農業,本当の問題」のみ特別鼎談となっており,農業経済学者の神門氏が加わっている.専門家とはこういう人のことを指すのだろう.その指摘に,日本の農業の現状に,大きなショックを受けた.神門氏の発言を以下に抜粋して引用する.

農水省は5年以内に耕作放棄地を解消すると2007年に宣言したけれど,本音のところは,耕作放棄地の解消どころか,どれだけ耕作放棄地があるかを把握する気もないはずです.何かアリバイ的に法制度をいじくって終わりにするんじゃないですか.

農地の有効利用を阻んでいるのは,自然環境や農業生産技術の問題ではありません.農業生産にはさほど関心がないのに,漠然と将来の転用を期待して単なる資産として農地を持っている人達が多すぎます.こういう人たちは地域の計画的な土地利用や水管理にも非協力的です.

一部の片手間農家の目的は,農業収入ではなく,農地を使った「錬金術」です.いろいろな「錬金術」がありますが,代表的なのは,「保護すべき農地」の指定制度を,地権者に有利なように操作することです.普段は「保護すべき農地」の指定を受けて税金の減免とか農業補助金を享受する.そして,ショッピング・センターなどの転用事案が持ち上がったら「保護すべき農地」の指定を直ちに解除させて,莫大な農地売却益を得るというものです.

「保護すべき農地」は農水省のお金で,農地の整形もしてもらえます.この整形は,農業の作業効率も高めますが,それ以上に,転用機会に遭遇したときの農地の価値を高めます.「転用のための農地整形」とよく皮肉られます.

優良農地がどんどん耕作放棄され,無秩序に転用されています.そして,研究者もマスコミも農地利用の無秩序化という辛らつな現実から目をそむけています.日本農業は諸外国の農産物流入で崩壊するのではありません.片手間農家などの地権者のわがままと,それを容認する行政・研究者の無責任のせいで,自壊に向かっています.

要するに,日本の農業は正直者が馬鹿を見るように制度化されてしまっており,農水省や農協はそれを正すどころか,逆に強化しているのが実態だという.マスコミに期待できないことは改めて言うまでもないだろう.報道の自由を御旗に,真実の一面だけを大袈裟に取り立てて,ワイドショーに仕立てあげるばかりだ.

本書「本質を見抜く力」を読んで,地理学と博物学を見直した.もっと幅広い知識を身に付けないと,しょうもない人間で終わるなと自戒した.

目次

  • 人類史は、エネルギー争奪史
  • 温暖化対策に金をかけるな
  • 少子化万歳!小さいことが好きな日本人
  • 「水争い」をする必要がない日本の役割
  • 農業・漁業・林業 百年の計
  • 特別鼎談 日本の農業、本当の問題(養老孟司&竹村公太郎&神門善久)
  • いま、もっとも必要なのは「博物学」
4月 282010
 

回帰分析(最小二乗法)を理解しているか?

データ解析の初歩的な話をしておこう.工学部の学生や卒業生であれば,最小二乗法でデータから直線を求めるなんてことは大学1回生のころから実験データの整理などでやっているはずなのだが,まともに理解しているのはほとんどいない.データ解析の産業応用を幅広く手掛けていることもあって,多くの企業で出張講義(?)をさせていただくのだが,企業のエンジニアも理解していない.考えてみれば,それもそのはずで,大学では最小二乗法(または回帰分析)をまともに教えてもらう機会がないわけだ.いきなり,もっと難しい話に飛んでしまう.

回帰分析(最小二乗法)で直線の傾きを求める

さて,説明変数(入力変数) x と目的変数(出力変数) y の測定データが与えられたとき, y=ax+b という直線でデータを近似することを考えよう.例えば,100人の身長 x と体重 y を計測して,身長から体重を計算する式 y=ax+b を構築することを考える.普通の教科書だと,ここで b をどうやって求めるかという話が来るのだが,そんなものは x と y 両方を平均 0 にしてしまえば無視できる.つまり, b=0 となる.ついでに, x と y 両方の標準偏差も 1 にしてしまおう.つまり, x と y 両方について,平均 0 かつ標準偏差(および分散) 1 とする.この操作は, x と y それぞれから平均を引いて,さらに標準偏差で割ればいいだけだ.以下では,説明変数(入力変数) x と目的変数(出力変数) y は共に平均 0 かつ標準偏差(および分散) 1 とする.このとき,問題は y=ax という直線の傾き a を求めることになる.

子供から大人まで様々な年齢の人達の身長 x と体重 y を測定したとしよう.そうすれば,身長 x と体重 y は強い正の相関を持つと予想される.つまり,身長が高ければ,体重は重いだろうというわけだ.このとき,回帰分析(最小二乗法)で傾き a を求めるとどうなるだろうか.身長 x と体重 y は共に平均 0 かつ標準偏差(および分散) 1 であるため, x-y 平面に測定データをプロットして散布図を描けば,データは斜め45度(傾き1)の直線の周りに分布する.ここまではいいだろうか.

多くの人はここで,回帰分析(最小二乗法)で求まる傾きは a=1 だと答える.自信を持って.なぜなら,データが斜め45度(傾き1)の直線の周りに分布するからだ.

しかし現実には,そうはならない.

簡単な計算で確かめることができるが,回帰分析(最小二乗法)で求まる傾きは, x と y の相関係数に等しくなる.したがって,傾きが1となるのは,すべてのデータが綺麗に一直線上にのったときだけだ.身長と体重の測定データにおいては,そんなことはありえない.散布図の名にふさわしく,データはばらつく.相関係数が正であることは間違いないだろうが,相関係数は1にはならない.つまり,現実に求まる直線は,妄想した直線よりも,もっと寝た(x軸側に偏った)直線にしかならない.

傾きが1にならないことを確かめる

このことを実際に数値例で確認してみよう. y = x + noise という式を使って,100点の測定データを発生させる.説明変数 x は正規分布に従うとし, noise も正規分布に従うとする.ここで, noise の大きさを色々と変えてみる.4種類の大きさの noise について実際にデータを発生させて,回帰分析(最小二乗法)を用いて直線を求めた結果を下図に示す.赤線が回帰分析(最小二乗法)の結果だ.

バラツキが大きくなると,明らかに直線は寝てしまう.傾きは相関係数に一致するのだから当然だ.図中の青線が求まると思っていた人はいないか?

回帰分析(最小二乗法)と主成分分析の傾きの違い
回帰分析(最小二乗法)と主成分分析の傾きの違い

傾き1の直線は求められるか?

さて,ここで注目して欲しいのは,図中の青線は傾き1の直線を描いたわけではなくて,100点の測定データから統計的手法によって求めた直線だということだ.回帰分析(最小二乗法)よりも,ずっとデータの分布を表現しているように思える.この青線はどうしたら求められるのだろうか.

実は,主成分分析を使っている.つまり,青線は第一主成分だ.主成分分析を知っている人なら,あぁ,そうか,と納得できるだろう.知らない人は仕方がない.主成分分析のテキストでも読んで勉強してみよう.損はしない.

産業界が抱える問題

問題は,このようなことも知らないで,産業界の実務で回帰分析(最小二乗法)が利用されていることだ.そのような状況で,まともな結論が導出できるとも思えない.もちろん回帰分析(最小二乗法)だけの所為ではないが,結果として,「データ解析は使えない」とか,「データ解析なんてただの数字遊びだ」とか,そんな戯れ言が罷り通るようになってきたのではないだろうか.いやいや,データ解析が悪いのではなくて,使い方が悪いんでしょと言いたくもなる.ところが,これを自信を持って言えるエンジニアが産業界に少ない.本当に少ない.最初の話に戻るが,教えられていないのだから当然とも言える.

ベイズだカーネルだと色々あるけれども,品質不良と戦う現場では,品質改善を目指して,膨大な要因を相手に,散布図を描いたり,相関係数を求めたりしていることだろう.その現場に,正しい知識を持ち込む必要がある.取り組むべき課題の1つだと思われる.

付録

今回の話は,このブログに書くような内容ではない気もするが,気になっていることでもあるので,書いてみた.私が担当する「プロセスデータ解析学」を受講すれば,こういう初歩的なことも習うわけだが,これも大学院向けの講義だ.学部では習わない.最小二乗法なんて,工学リテラシー(?)として必須だと思うのだが...

それはともかく,自分で確認してみたいという人のために,以下にMATLABのプログラムを記載しておこう.上図を作成するために使用したプログラムだ.簡単な短いプログラムなので,見ればわかるだろう(と期待する).


ndata = 100;

% explanatory variable
x = randn(ndata,1);
x = (x-repmat(mean(x),size(x)))./repmat(std(x),size(x));

% objective variable
noise = randn(ndata,1)*3;
y = x + noise;
y = (y-repmat(mean(y),size(y)))./repmat(std(y),size(y));

% multiple regression analysis
C_MRA = (x'*x)\(x'*y) % slope calculated by MRA

% principal component analysis
[U,S,V] = svd([x y]);
C_PCA = V(2,1)/V(1,1) % slope calculated by PCA

figure(1)
plot(x,y,'k.'),grid,hold on
y_MRA = C_MRA*[-4 4];
y_PCA = C_PCA*[-4 4];
plot([-4 4],y_MRA,'r-',[-4 4],y_PCA,'b-'),hold off
xlabel('x','fontsize',12)
ylabel('y','fontsize',12)
axis([-4 4 -4 4])
set(gca,'fontsize',12)
legend('data','MRA','PCA')

ちなみに,最初に触れた出張講義(?)は随時受け付けています.スケジュールが確保できればですが...

4月 272010
 

社会常識のない大学教員の本領を発揮しているわけではないと思うが,私の記憶が正しければ,生まれて初めて日本国内で小切手を処理した.ちょっとした解説記事を書いた原稿料なのだが,まさか小切手が郵送されてくるとは思わなかった.まず,大学に近い銀行に行って,小切手を換金したいのですがと訴えると,換金すると手数料がかかるので,口座振込にされますかとのこと.それなら口座振込でと答えて,店員さんに小切手を見てもらうと,この小切手は東京で発行(?)されたもののため,京都で処理すると800円以上の手数料がかかりますよとのことだ.東京の銀行窓口に持っていけば手数料がかからないとのことなので,それなら東京で処理しますと言って店を後にした.高々1万円の原稿料を換金(正確には口座振込)するのに800円も手数料を支払っている場合ではない.それにしても,手数料のなんと高額なことか...

小切手を見て,約10年前のアメリカ生活を思い出した.アメリカでの生活を始めるにあたり,とにかく銀行口座を開設しないと不便で仕方がない.オハイオ州コロンバスにあるオハイオ州立大学に隣接するローカルバンク(ハンティントン・バンク)の支店に行き,口座を開設したいと伝える.日本なら庶民が開設するのは普通預金口座に決まっているが,アメリカならとりあえず当座預金口座(小切手口座,Checking Account)を開いて,小切手帳(Checkbook)を手に入れる.コロンバスに住んでいたときは,電気,ガスなどの公共料金や電話,ケーブルテレビの支払いはすべて小切手だった.普段の買い物(1000円以上)は基本的にクレジットカードだったが.

アメリカでの小切手と言えば,もう1つ思い出がある.相手が誰だったか忘れたが,あるとき小切手をもらった.その小切手を発行(?)した銀行が上述のハンティントン・バンクだったのだが,小切手をもらった直後にロサンゼルスに行ったので,現地で換金してみようと思い,口座もないのにバンクオブアメリカの支店に行った.もしかしたら,ウェルズ・ファーゴだったかもしれない.ともかく,その銀行で換金したいと言って小切手を差し出すと,「これ,どこの銀行?」と言って突き返された.「どこって,ハンティントン・バンクなんですけど」と呟きながら店を後にした.もちろん,コロンバスに戻ってから換金したのは言うまでもない.

もう1つ,小切手と言えば,カナダでの出来事も思い出した.1999年秋だったと思うが,アルバータ大学を訪問して講演をさせてもらった.その後,講演料を小切手でいただいた.世話をして下さったアルバータ大学の教授が言うには,どこの銀行でも換金してもらえるからとのことだったのだが,実際に名前を聞いたこともない銀行の支店に行って小切手を換金したいと言うと,その銀行に口座を持っていないという理由で,換金してもらうのに凄く手間取った.すぐに飛行機で帰らないとダメだから何とかして欲しいと頼み込んで,なんとかなったのだけれども...

ちなみに,アメリカでESL(English as a Second Language)のクラスなんかに入ると,ちゃんと小切手の使い方も習う.

4月 262010
 

ロバート・モンロー「体外への旅」―未知世界の探訪はこうして始まった!
ロバート・モンロー(著),坂本政道(監修),川上友子(訳),ハート出版,2007

大いに読む価値がある.好き嫌いはあるだろうが,まあ,読んでみろと言いたい.理系向けだ.

ラジオ番組製作会社の社長であり,モンロー研究所の創設者であり,ヘミシンク技術の開発者であるロバート・モンローの最初の著作が本書「ロバート・モンロー「体外への旅」―未知世界の探訪はこうして始まった!」である.「体外への旅」というのが何とも胡散臭いが,原著が出版されたのは1971年である.著者が告白している通り,本書を出版するのには相当な覚悟が必要だったことだろう.キリスト教の教えとは相容れない内容であるし,社会的に迫害される危険性があると感じられたはずだ.

例えば,ハリウッド女優であるシャーリー・マクレーンの「アウト・オン・ア・リム」(角川書店)にも体外離脱の話が出てくる.マクレーンも出版するに際しての不安を吐露しているが,「アウト・オン・ア・リム」が小説仕立てで書かれているのとは対照的に,本書は実験記録である.理系な人なら,実験をしたら実験ノートをつけるというのは常識だろう.本書は,ロバート・モンローの実験ノートを編集したものである.普通の実験ノートと違うのは,近代科学が対象にしていない体外離脱を研究対象にしている点だ.

体外離脱を経験するまで,ロバート・モンローが死後の世界やスピリチュアルな事柄に強い興味を抱いていた様子はない.日曜日に教会にも通っていないくらいだ.恐らく,普通の,優秀なビジネスマンだったのだろう.本書を読んで驚くのは,そんなロバート・モンローが,事細かに体外離脱に関連する自身の体験を記録していることだ.努めて客観的に,起こった事柄を環境条件と共に淡々と記載している.凡人には決して真似できないことだ.仮に自分が体外離脱を経験したとしたら,パニックになるにしろ有頂天になるにしろ,正確な記録を取ることなど思い付きもしないだろう.この客観的で詳細な記録があったからこそ,様々な分野の科学者や医者を巻き込んでの研究にも発展したのだろう.しかも,体験の記録を取っただけではない.自分の体験について理解するために,様々な分野の文献を精力的に調べている.このような態度はまさに科学者の鏡だ.

もちろん,体外離脱について,あるいは物質を伴わない思考と感情の世界について解明されたわけではない.それでも,ロバート・モンローは,膨大な記録を取り,それを分析することで,「第二の体」が電気や磁気と関係するものであると指摘している.興味深いのは,これが,すべては振動だとするアセンション系や5次元系の主張と似通っている点だ.残念ながら,私の理解を超えているわけだが...

本書「体外への旅」で,ロバート・モンローは繰り返し指摘している.自分自身で体験するしかない,と.確かにその通りなのだろう.そして,こうも指摘している.必要なのは好奇心だけだ,と.

目次

  • それは驚きで始まった
  • 調査・探求
  • 始まった証拠集め
  • ロカール?
  • ロカール?
  • ロカール?(反転イメージ)
  • 死後の人々との出会い
  • 聖書に従えば
  • 私を助けてくれるのは誰?
  • 知的動物
  • 予知の始まり
  • つじつまの合わない事例
  • 「第二の体」
  • 意識と超意識
  • 「第二の状態」での性
  • 体外離脱のための予備練習
  • 体外離脱のためのプロセス
  • 体外離脱を客観的に分析する
  • 体外離脱を統計的に分類する
  • 結論に代えて
  • 仮説:基本原理か?
  • エピローグ
4月 252010
 

本物の化石を発掘できるのが,かつやま恐竜の森での「恐竜化石発掘体験」だ.

昨年春頃から「恐竜化石発掘体験に行こう!」と言い続けながら,長女が4歳になるのを待っていたら,恐竜化石発掘体験のシーズンが終わってしまった.長男6歳が「早く化石を発掘しに行こうよ!」とやかましいので,再開される4月を待って,早速,福井県勝山市のかつやま恐竜の森へ行ってきた.

週末や祝祭日には,恐竜化石発掘体験は1日2〜3回開催されるようだ.朝,子供たちがダラダラしてしまうと,11:00開始(10:30受付)の体験には間に合わない可能性もあるので,慎重に13:30開始の午後の体験を予約しておいた.ところが,かつやま恐竜の森に到着したのが10時過ぎで,午前の体験にはまだ空きがあるということだったので,午前の恐竜化石発掘体験に変更してもらった.

集合時間までスギヤマリュウのローラー滑り台などで遊び,開始5分ほど前に,どきどき恐竜発掘ランドに行く.

どきどき恐竜発掘ランド@かつやま恐竜の森
どきどき恐竜発掘ランド@かつやま恐竜の森

まず,ベンチに座り,化石発掘についての説明を受ける.この恐竜化石発掘体験のために,フクイラプトルやフクイサウルスの化石発掘現場から,ジュラ紀(白亜紀だったか?)の岩石を運んできて,どきどき恐竜発掘ランドに置いてあるそうだ.本来なら専門家が必死になって探す石が,目の前に転がっているので,お手軽に化石を発掘できるというわけだ.しかも,発掘した化石は1人1つ持ち帰ることができる.ただし,石に含まれているのは基本的に植物か貝の化石で,もし貴重な動物の化石が発見されれば,それは持ち帰ることはできない.

ジュラ紀の岩石と言っても,そのすべてに化石が入っているわけではない.説明によると,化石が入っている岩石にはたくさん入っており,化石が入っていない岩石には全然入っていないのだそうだ.このため,大当たりの宝の石を見付けるのが肝心な作業になる.

ハンマーなど化石発掘道具とゴーグルを借りて,化石発掘に挑む.奥の方まで行って,とにかく化石が入っていそうな岩石を探す.もちろん,化石発掘経験なんてないので,どんな岩石がいいのかは知るよしもない.

恐竜化石発掘に熱中する長男長女@かつやま恐竜の森
恐竜化石発掘に熱中する長男長女@かつやま恐竜の森

黒くて脆い大きめの石を見付けた.ハンマーで叩かなくても,簡単に砕けるような石なのだが,表面には木か草の化石が見える.その石を長男と長女が奪い合いつつ砕いていると,違う化石が出てきた.丸みを帯びていて細長いので,どうも貝のようだ.

オレンジ色の帽子を被った指導員の方が近くに来られたときに,その石を見ていただいた.「ん〜,これは二枚貝の化石かな.」と言いながら,取り出したルーペで表面を見た後,「これは,◇○△※×△□▽の化石だね.いい化石を見付けたね〜.これと同じ化石が博物館にも展示してあるよ.もっと良いのだけどね.」と解説して下さった.化石の正式な学名を教えてもらったのだが,覚えるのは無理だった.

発掘した二枚貝?の化石@かつやま恐竜の森
発掘した二枚貝?の化石@かつやま恐竜の森

恐竜化石発掘体験は1時間.アッという間だった.ビニール袋にいっぱい石を入れておいたのだが,持ち帰れるのは1人1個だけだというので,二枚貝の化石ともう植物の化石を軍手に包んで持ち帰ることにした.

4月 252010
 

恐竜化石発掘体験に参加するため,福井県勝山市のかつやま恐竜の森までやって来た.駐車場は無料で,それほど混雑しているわけでもなかったので,昼食は公園の外で食べることにして,事前に探しておいた和食「グリル やまだ」へと向かう.

名古屋と言えば味噌カツだが,福井と言えばソースカツ丼なのだろうか.どこまで認知されているのかは知らないが,福井県立恐竜博物館で見た恐竜映画(アニメ)にまでソースカツ丼が登場していたので,少なくとも地元では名物の1つとして認知されているのだろう.

かつやま恐竜の森から「グリル やまだ」までは車で2〜3分.すぐ近くだった.しかも道を曲がる必要すらない.まっすぐ進んだらオレンジ色の看板が見えてきた.

駐車場に車をとめて店内へ,大衆食堂っぽいところだ.入口を入り,手前左側がカウンター,手前右側がテーブル席,奥が座敷になっている.テーブル席に座り,彼女と私はカツ丼,長男6歳は焼き肉定食(一番ゴージャス),長女4歳はちびっ子丼を注文する.普通?のカツ丼は存在しない.ここでカツ丼と言えばソースカツ丼になる.

普通サイズの(ソース)カツ丼@グリルやまだ
普通サイズの(ソース)カツ丼@グリルやまだ

カツ丼にはサラダと味噌汁がついてくる.カツのボリュームは十分だ.調子に乗ってカツ丼(大)なんて頼まなくて良かった.カツ丼は美味しいのだが,ソース味を食べ続けていると,やや飽きてきてしまう.これも私が年老いた証拠だろうか...

みんなカツ丼が大いに気に入ったようだ.長女のちびっ子丼はミニカツ丼で,小さく切ったソースカツがご飯にのっている.「おいしい!おいしい!」と言いながら食べていた.味噌汁の他に,ポテトチップスとリンゴ味の乳酸飲料がついていた.長男は焼き肉を食べながら,彼女のソースカツを横取りしていた.1枚以上食べたのではないだろうか.焼き肉も美味しく,彼女は絶賛していた.

グリルやまだ (かつ丼・かつ重 / 比島、勝山)
★★★☆☆ 3.0

4月 252010
 

恐竜化石発掘体験に参加するため,福井県勝山市のかつやま恐竜の森まで来たので,その敷地内にある福井県立恐竜博物館も見学する.

日本には恐竜がいなかったなんていうのは昔話で,福井県では,フクイサウルスという全長5m程度の草食恐竜の他,フクイラプトルという肉食恐竜の化石も発見されている.それらの化石に加えて,この福井県立恐竜博物館では,世界各地の30体以上の恐竜骨格(実物と模型)などが展示されている.骨格だけではなく,巨大な動く恐竜(大型復元ジオラマ)も展示されており,子供たちは吸い付けられていた.

恐竜に関する日本国内最大の博物館だけあって,なかなか見応えがある.

大きな銀色の球状の建物が目印だ.

4月 252010
 

昨年春頃から,「恐竜化石発掘体験に行こう!」と私から言い出しながらも,参加条件が4歳以上とのことなので,長女が4歳なってからねと言っていたら,恐竜化石発掘体験のシーズンが終わってしまった.長男6歳が「早く化石を発掘しに行こうよ!」とやかましいので,再開される4月を待って,早速,福井県勝山市のかつやま恐竜の森へ行ってきた.

事前に,恐竜化石発掘体験を予約する.週末や祝祭日は1日2〜3回開催されるようだ.午前の体験だと間に合わない可能性もあるので,慎重に午後の体験を予約しておく.

かつやま恐竜の森は朝8:30開園,かつやま恐竜の森内にある福井県立恐竜博物館は朝9:00開館だ.そんなに全力で早起きして行くほどのこともないと思い,朝7時頃に自宅を出発する.京都東ICから名神高速に乗り,北陸道の福井北ICで降り,ひたすら西へ.片道3時間強だった.高速道路料金が1050円なので助かる.

結婚するまでは,毎年何回も福井県勝山市に来ていた.スキージャム勝山で日帰りスキーを楽しむために.ところが,この10年間近く,勝山には来ていないと思う.以前にはなかった立派な道路ができていて,しかもそれがカーナビには登録されていなくて,驚いた.福井北ICからかつやま恐竜の森までの道路はガラガラ.ほとんど車が走っていない.ただ,ゴールデンウィーク中は渋滞するらしい.

かつやま恐竜の森の敷地内に入ると,恐竜がお出迎え.色々な恐竜がいて,子供たちは大喜び.

イグアノドン?@かつやま恐竜の森
イグアノドン?@かつやま恐竜の森

トリケラトプス@かつやま恐竜の森
トリケラトプス@かつやま恐竜の森

恐竜化石発掘体験の受付をしている公園管理事務所と恐竜博物館の間に広場があって,子供たちは早速,スギヤマリュウのローラー滑り台などで遊ぶ.そのローラー滑り台の終点では,ティラノサウルス?が大きな口を開いて待っている.

スギヤマリュウのローラー滑り台@かつやま恐竜の森
スギヤマリュウのローラー滑り台@かつやま恐竜の森

滑り台の下にティラノサウルス?@かつやま恐竜の森
滑り台の下にティラノサウルス?@かつやま恐竜の森

恐竜博物館を越えて,かつやま恐竜の森をさらに奥へ行くと,ティラノサウルス広場があって,そこには大きな遊具が設置されている.子供たちはティラノサウルス広場で夕方まで遊んでいた.

ティラノサウルス広場@かつやま恐竜の森
ティラノサウルス広場@かつやま恐竜の森

広い公園で遊具もあり,入園も駐車場も無料なので,近くに住んでいれば子供を連れてくるのに抜群の場所だろう.

4月 222010
 

新年度になると,研究室に新しい学生が配属される.研究を開始するにあたり,とにかく,文献(学術論文)の検索方法を知る必要がある.ここでは,”Web of Science“(Thomson Reuters Professional KK)の使い方をまとめておく.Thomson Reutersがマニュアルや音声ガイドなどを提供しているので,そのまま紹介する.

もちろん,Web of Scienceは無料サービスではないが,大学など所属機関が契約していれば利用できる.わからなければ,所属機関の図書館などで確認しよう.京都大学の場合は,京都大学図書館電子リソースからアクセスできる.

Web of Scienceの概要

「包括的な収録範囲を誇る,世界を代表する学術文献データベース」というWeb of Scienceの概要については,Web of Scienceに説明があるので,何ができるのかを知るためにも,まずは製品概要を読んでおこう.例えば,「Web of Science が選ばれている理由」として,次のような理由が挙げられている.

  • 総合的で関連性が高い収録範囲:Web of Scienceに収録されている学術雑誌はすべて、客観的な評価プロセスにより、高い水準にあるものを集めており、役に立たない余分な情報を削ぎ落とした、正確で意味があり、タイムリーなデータを提供します。
  • 引用文献検索:過去の研究を追跡して現在の進展状況をモニターし、ご自分の研究論文を誰が引用しているかを知り、同僚の研究のインパクトを推し測り、今日の最もホットな議論をたどることができます。
  • 著者情報の特定が容易:同じ著者が執筆した論文を 1 回の検索で簡単に特定できます。適切な著者を即座に発見できるため、似たような著者名や同じ名前の複数の著者で困ることがなくなります。
  • 充実した洞察をもたらす分析オプション:Analyze Tool を使用して、隠れた傾向やパターンの発見、最新の研究分野の把握、代表的な研究者/研究機関/学術雑誌の特定が可能です。また、Citation Report(引用レポート)で文献引用活動を捕捉し、見やすい形式のレポートを即座に作成して、個人や研究機関に関する重要な引用文献情報を表示できます。引用マップにより、引用文献のつながりを視覚化して、論文の引用関係を発見できます。
  • 広範囲に及ぶ会議録を収録:個別の会議録、学術会議全体、または一連の学術会議の影響と重要性を追跡できます。研究の成功と資金獲得に役立つ最新の動向を把握し、自らの業績の真の影響力を示す業績指標を作成できます。
  • 100 年以上前まで遡るデータ:100 年以上に及ぶ重要データを追跡し、必要とする裏付け(または反証)データを発見できます。過去に遡るデータが多いほど、より深く総合的な検索を実行し、時系列に沿って傾向を詳細に追跡することができます。

Web of Scienceの使用方法

Web of Scienceの使い方について知るためには,Web of Science ヘルプセンターを利用するのが効率的だ.簡易マニュアル,ユーザーガイド,音声ガイド,FAQなどを利用できる.

とりあえず,手っ取り早くWeb of Scienceを使えるようになりたいという人には,「Quick Reference Guide (クイック・リファレンス・ガイド)」がお薦めだ.20頁ほどの資料で,基本的な使い方を網羅している.

じっくりと使用方法を学びたいという人には,音声ガイドが役立つだろう.Web of Scienceの様々な機能について,それぞれ10分程度の音声とスライドによる説明が用意されている.

例えば,以下のような音声ガイドがある.

  • 検索のヒント: 検索フィールドの選びかたや,AND,ワイルドカードなどの使い方を簡単に説明しています.(9分)
  • 著者名からの検索: 著者名や機関名を使った検索を説明しています.さらに著者名索引などの便利な機能についても説明しています.(12分)
  • 引用文献検索: 引用文献から論文を逆引きする方法について説明しています.(9分)
  • 検索式の保存とアラートの設定: 検索式の保存,アラート設定,検索式を他の利用者と共有するためにデスクトップに保存する方法について説明しています.(8分)
  • 検索結果の保存 – EndNote Webへの保存: 検索結果の印刷,ダウンロードなどの保存方法と,EndNote Webへの保存について説明しています。(6分)
  • クイックツアー・EndNote Web(文献管理ソフト)の利用方法: 論文作成に必要な文献をオンラインで管理し、引用文献リストを簡単に作成する方法について説明しています。(10分)

EndNote Webと連携させれば,文献検索だけでなく,文献管理まで行える.他にも様々な音声ガイドがあるので,必要に応じて参照するといい.また,パワーポイントファイルをダウンロードできるようになっているので,それで勉強してもいいだろう.

Web of Scienceの使用方法まとめ

とりあえず,Web of Science ヘルプセンターを利用することを勧めるが,手元に資料を置いておきたいと考えるのも当然だ.そこで,Quick Reference Guide (クイック・リファレンス・ガイド)と基本的な音声ガイドのパワーポイントファイルをまとめて,使用方法解説書を作成した.プロセスシステム工学研究室に配属された学生向けに作成したものだが,ここに置いておこう.

★ Web of Scienceの使用方法解説書 [PDF 7.5 MB] ★

4月 202010
 

ヘミシンク入門―未知領域への扉を開く夢の技術
坂本政道,植田睦子,ハート出版,2006

本書「ヘミシンク入門」は,ロバート・モンローが開発したヘミシンクと呼ばれる音響技術の入門書であり,特に「ゲートウェイ・エクスペリエンス」というヘミシンク教材のマニュアルという位置づけになっている.

ヘミシンクやロバート・モンローと聞いて,「は?何それ」と思う人は普通(流行には疎そうだが),「あー,あの体外離脱するやつね」と言う人は知ったかぶり評論家タイプ,実践してますよという人は強者ということになるだろう.さて,そのヘミシンク(Hemi-Sync)だが,左右の耳に異なる周波数の音を流すバイノーラルビートにより,左右の脳を均等に機能させ,様々な意識状態へと導く効果があるとされている.具体的には,知的能力の向上や深いリラクゼーションなど日常生活に役立つ効果のほか,体外離脱や死後体験といったトンデモ系と言われかねない意識状態を体験することも可能とされる.

バイノーラルビートの原理をもう少し説明すると,異なる周波数,例えば1000Hzと1005Hzの可聴音をそれぞれ左耳と右耳に流すと,その2つの周波数のずれに対応する5Hzのビート音が脳内で発生するという現象だ.ここで重要なのは,脳内で発生するバイノーラルビートの周波数5Hzというのは可聴域にないため,耳で直接聞くことはできない(聞いていると実感できない)こと,ところが,この原理を用いれば,7-13Hzのアルファ波や4-7Hzのシータ波が現れる状態に脳を人工的に誘導できることだ.ヘミシンクでどのような体験ができるかは個人的な問題として,その原理は科学的だ.

なぜ私が本書「ヘミシンク入門」なんかを読んでいるかというと,「バシャールx坂本政道 人類、その起源と未来」においてヘミシンクという語が連呼されていて,興味を持ったから.そして,ネットで調べてみたところ,体外離脱するぞ!というミーハーな目的だけでなく,深いリラックスや睡眠だとか,記憶力向上だとか,その他もろもろの日常生活に役立つ効果もあることがわかったから.さらに,試しにいくつかのヘミシンクCDを購入してみたので,基本原理と正しい使用方法を修得しておきたかったから.

本書「ヘミシンク入門」は,「ゲートウェイ・エクスペリエンス」というCD教材を用いて,モンロー研究所のヘミシンク・セミナーを自宅で体験するための指導書という位置づけであるため,私のように「ゲートウェイ・エクスペリエンス」なんて持ってない人には関係ない記述もあるが,ヘミシンクの基本を学ぶという意味では十分に役立った.

目次

  • ロバート・モンローとは
  • ヘミシンクとは何でしょうか
  • ヘミシンクの正しい聴き方
  • メンタル・ツール(効果絶大な想像上の道具)
  • フォーカス・レベルとは
  • フォーカス10(肉体は眠り意識は目覚める)
  • フォーカス12(空間からの自由)
  • ヘミシンクと体外離脱
  • フォーカス15(時間からの自由)
  • フォーカス21(あの世とこの世の架け橋)
  • ヘミシンクの効果を最大限に引き出すために
  • 市販ヘミシンクCD
  • Q&A