4月 222010
 

新年度になると,研究室に新しい学生が配属される.研究を開始するにあたり,とにかく,文献(学術論文)の検索方法を知る必要がある.ここでは,”Web of Science“(Thomson Reuters Professional KK)の使い方をまとめておく.Thomson Reutersがマニュアルや音声ガイドなどを提供しているので,そのまま紹介する.

もちろん,Web of Scienceは無料サービスではないが,大学など所属機関が契約していれば利用できる.わからなければ,所属機関の図書館などで確認しよう.京都大学の場合は,京都大学図書館電子リソースからアクセスできる.

Web of Scienceの概要

「包括的な収録範囲を誇る,世界を代表する学術文献データベース」というWeb of Scienceの概要については,Web of Scienceに説明があるので,何ができるのかを知るためにも,まずは製品概要を読んでおこう.例えば,「Web of Science が選ばれている理由」として,次のような理由が挙げられている.

  • 総合的で関連性が高い収録範囲:Web of Scienceに収録されている学術雑誌はすべて、客観的な評価プロセスにより、高い水準にあるものを集めており、役に立たない余分な情報を削ぎ落とした、正確で意味があり、タイムリーなデータを提供します。
  • 引用文献検索:過去の研究を追跡して現在の進展状況をモニターし、ご自分の研究論文を誰が引用しているかを知り、同僚の研究のインパクトを推し測り、今日の最もホットな議論をたどることができます。
  • 著者情報の特定が容易:同じ著者が執筆した論文を 1 回の検索で簡単に特定できます。適切な著者を即座に発見できるため、似たような著者名や同じ名前の複数の著者で困ることがなくなります。
  • 充実した洞察をもたらす分析オプション:Analyze Tool を使用して、隠れた傾向やパターンの発見、最新の研究分野の把握、代表的な研究者/研究機関/学術雑誌の特定が可能です。また、Citation Report(引用レポート)で文献引用活動を捕捉し、見やすい形式のレポートを即座に作成して、個人や研究機関に関する重要な引用文献情報を表示できます。引用マップにより、引用文献のつながりを視覚化して、論文の引用関係を発見できます。
  • 広範囲に及ぶ会議録を収録:個別の会議録、学術会議全体、または一連の学術会議の影響と重要性を追跡できます。研究の成功と資金獲得に役立つ最新の動向を把握し、自らの業績の真の影響力を示す業績指標を作成できます。
  • 100 年以上前まで遡るデータ:100 年以上に及ぶ重要データを追跡し、必要とする裏付け(または反証)データを発見できます。過去に遡るデータが多いほど、より深く総合的な検索を実行し、時系列に沿って傾向を詳細に追跡することができます。

Web of Scienceの使用方法

Web of Scienceの使い方について知るためには,Web of Science ヘルプセンターを利用するのが効率的だ.簡易マニュアル,ユーザーガイド,音声ガイド,FAQなどを利用できる.

とりあえず,手っ取り早くWeb of Scienceを使えるようになりたいという人には,「Quick Reference Guide (クイック・リファレンス・ガイド)」がお薦めだ.20頁ほどの資料で,基本的な使い方を網羅している.

じっくりと使用方法を学びたいという人には,音声ガイドが役立つだろう.Web of Scienceの様々な機能について,それぞれ10分程度の音声とスライドによる説明が用意されている.

例えば,以下のような音声ガイドがある.

  • 検索のヒント: 検索フィールドの選びかたや,AND,ワイルドカードなどの使い方を簡単に説明しています.(9分)
  • 著者名からの検索: 著者名や機関名を使った検索を説明しています.さらに著者名索引などの便利な機能についても説明しています.(12分)
  • 引用文献検索: 引用文献から論文を逆引きする方法について説明しています.(9分)
  • 検索式の保存とアラートの設定: 検索式の保存,アラート設定,検索式を他の利用者と共有するためにデスクトップに保存する方法について説明しています.(8分)
  • 検索結果の保存 – EndNote Webへの保存: 検索結果の印刷,ダウンロードなどの保存方法と,EndNote Webへの保存について説明しています。(6分)
  • クイックツアー・EndNote Web(文献管理ソフト)の利用方法: 論文作成に必要な文献をオンラインで管理し、引用文献リストを簡単に作成する方法について説明しています。(10分)

EndNote Webと連携させれば,文献検索だけでなく,文献管理まで行える.他にも様々な音声ガイドがあるので,必要に応じて参照するといい.また,パワーポイントファイルをダウンロードできるようになっているので,それで勉強してもいいだろう.

Web of Scienceの使用方法まとめ

とりあえず,Web of Science ヘルプセンターを利用することを勧めるが,手元に資料を置いておきたいと考えるのも当然だ.そこで,Quick Reference Guide (クイック・リファレンス・ガイド)と基本的な音声ガイドのパワーポイントファイルをまとめて,使用方法解説書を作成した.プロセスシステム工学研究室に配属された学生向けに作成したものだが,ここに置いておこう.

★ Web of Scienceの使用方法解説書 [PDF 7.5 MB] ★