5月 042010
 

生きてるだけでまるもうけ
明石家さんま

何かのテレビ番組でだったと思うが,以前,私もこの言葉を聞いて,「その通り」と思った.

生きていることに感謝できるなら,きっと人生は素晴らしい.「幸福は自己に満足する人のものである」というアリストテレスの言葉,「われわれはわれわれのものを他と比較しないで喜ぼう.自分以上の幸福を見て苦しむ者は,決して幸福になれない」というセネカの言葉を噛みしめたい.

マルクス・アウレリウス・アントニヌスも「自省録」において,「人間には与えられるべきものが与えられている」,「現状に満足し,不平不満を言うな」,「何が起ころうとも,それを悪いこと・不幸と自分が考えなければ悪いこと・不幸にはならない.そう考える自由がある.」,「誰も自分に損害を与えることはできない.精神は自分のもの.」ということを繰り返し述べている.原因と結果の法則引き寄せの法則にも通じるものだろう.

自分自身がいかに人生を意識も感謝もせずに生きているか.このことは,例えば,「若きいのちの日記―愛と死の記録」(大島みち子,大和書房)のような本を読むと痛感せざるをえない.軟骨肉腫という不治の病に冒され,顔半分を失いながらも強く生きよう,愛する人のために一日でも長く生きようとした女性が,「自分の命がもう長くないと知った昨年の秋,私の頭の中は「生と死」のことでいっぱいだった.健康体であった十六年間,ただむやみと過ごしてきたことを後悔した.」と告白している.この日記は「自分を育てるのは自分―10代の君たちへ」(東井義雄,致知出版社)でも紹介されている.

病院の外に健康な日を三日ください.一週間とは欲ばりません,ただの三日でよろしいから病院の外に健康な日がいただきたい.

一日目は家族と過ごし,二日目は愛する人と過ごし,三日目は一人で思い出と遊び,三日間の健康をありがとうと,笑って永遠の眠りにつくでしょう.

一日一日の大切さと健康であることの有り難さに,改めて強烈に気付かされる.過去や未来でなく現在を大切にすべきこと,そして健康であることが何よりの幸福であることを,ショーペンハウエルも「幸福について」で繰り返し力説している.「一日一日が小さな一生なのだ」と.また,セネカは「その日その日を一生と見よ」と諭している.

日々の雑事にかまけて人生を疎かにするようなことのないように.吾日三省吾身.

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