5月 292010
 

人類は科学技術を発展させて,自分たちが目にする世界の仕組みを理解し,物質的に豊かな世界を作り出した.地球上には,ますます便利なものが溢れ,お金さえ出せば大概のモノは手に入るようになった.経済的発展を実現することができた日本人は,西洋諸国と共に,その豊かさを享受している.

ところが,そんな金持ち日本人が手に入れていないものがある.時間だ.

現代文明の礎が築かれた古代ギリシアには,よく考える人達がいた.ソクラテス,プラトン,アリストテレスなどの哲学者がその代表格だろう.彼らには時間があった.余暇があった.いつの世でも,哲学者は決まって余暇の重要性を説く.アリストテレスしかり,ショーペンハウエルしかり.古代ギリシアの哲学者たちには,どうして十分な余暇があったのだろうか.現代人は仕事で忙殺されているというのに...

答えは勿論,奴隷制度だ.倫理学の始祖であるアリストテレスも,奴隷を使うのは当然と思っている.そればかりか,奴隷のような精神を持つな,人間らしくあれと言い放っている.2000年後に生きている我々からすれば,一体どんな倫理やねん!と思わなくもない.

ともかく,古代ギリシアに限らず,奴隷の犠牲の上に文明が築かれた.やらなければならない労働を奴隷が担うことで,市民は余暇を持つことができた.

科学技術を発展させた人類は,その労働を機械に肩代わりさせることで,奴隷を解放しつつ,余暇を手に入れることができたのではないのか.もっと身近なところで言えば,冷蔵庫や洗濯機や炊飯器などの普及により,女性の家事負担は激減し,女性は余暇を手に入れた.それなのに,これだけ科学技術が発展した現代に,どうして,ほとんどの人が貧困にあえいでいるのだろうか.ゆとりのない生活を強いられているのだろうか.なにか根本的に間違ってきたのだろう.それを考えることなしに,幸福な人類の未来などありはしないし,まともな教育もできはしない.

  One Response to “技術と余暇: 奴隷が支える文明”

  1. In truth, immediately i didn

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