1月 122011
 

asahi.comに「東大院生も3割、就職難 学生生活実態調査」という記事があった.そこには,東京大学に在学する大学院生の就職について,次のように書かれている.

就職の見通しについて、「かなり厳しい」「見通しがたたない」が36.3%で、前回36.1%から微増。文系に限れば、52.9%と半数以上が就職難の波を受けている。高年齢になるにつれ、明るい展望を抱く割合が減っていたという。

工学研究科に所属する私には,そもそも文系の大学院というもののイメージが湧かない.せいぜいMBAくらいだ.「元々,就職先なんてないのでは?」と思うのは世間知らずだからだろうか.

でも,まあ,興味があるのは理系だ.asahi.comの記事には書かれていないが,ネタ元である「2009年(第59回)学生生活実態調査の結果」を読むと,

就職の見通しは「かなり厳しい」と「たたない」が文科系52.9%,理科系29.9%

とまとめられている.これは大学院生を対象にした調査結果だが,そもそも大学院進学率がどうなっているかも把握しておかないと評価は難しい.「2008年学生生活実態調査」によると,大学院進学予定者は理系で69.3%,文系で28.0%となっている.さらに,「2007年学生生活実態調査」によると,理系が70.1%,文系が30.0%となっている.大雑把に,進学率は理系で70%,文系で30%と考えて差し支えないだろう.

ここまでの結果をまとめると,東京大学に進学した勝ち組学生さんのうち,理科系の21%(=70%×29.9%),文系の16%(=30%×52.9%)が,わざわざ大学院に進学した挙げ句,就職の見通しが「かなり厳しい」あるいは「たたない」ということだ.

子供を世間体の良い大学にぶち込むことに執心する親御さんの努力は報われているのだろうか.