2月 012011
 

死ぬときに後悔すること25―1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた
大津秀一,致知出版社,2009

まさにタイトルの通りの本.

自分が死ぬときに何を後悔する可能性があるのかについて考える参考になるが,それに加えて,自分の身近な人が余命何週間などと宣告されたときに,どのように接するとよいのかを知る手掛かりになる.病人のささやかな希望を思いやることもなく,家族の希望(食べろ,あれしろ,これするな)を病人に押し付けるようなことは厳に慎みたいと思った.

後悔しそうなことが25個書かれているわけだが,当然,後悔の内容は人それぞれだ.著者もそう断っている.でも,要するに,「まっとーな人生おくれよ!」ってことだと思う.いつも言っている台詞だ.人様の迷惑になるようなことは行わず,世のため人のために自分にできることを愚直に行う.でも,禁欲的である必要はない.人の道を歩んでいるかぎり,やりたいことをやりたいようにやればよい.

もう一つ,本書から得られる教訓は,今からでも死について考えるのに早過ぎることはないということだ.まあ,そんなことは言われなくても当然ではあるのだが,当然と思っているのは実は少数派なのかもしれない.無意識に死から逃げたがる人は多いだろう.しかし,結局のところ,事前に考えておかないから後悔するわけだ.備えあれば憂いなし.そう言えば,昔,備えよ常にとボーイスカウトで叩き込まれたな.

目を通しておいて損はしない本だと思う.

目次

第1章 健康・医療編─死ぬときに後悔すること1

1) 健康を大事にしなかったこと
2) たばこを止めなかったこと
3) 生前の意志を示さなかったこと
4) 治療の意味を見失ってしまったこと

第2章 心理編─死ぬときに後悔すること2

5) 自分のやりたいことをやらなかったこと
6) 夢をかなえられなかったこと
7) 悪事に手を染めた事
8) 感情に振り回された一生を過ごしたこと
9) 他人に優しくしなかったこと
10)自分が一番と信じて疑わなかったこと

第3章 社会・生活編─死ぬときに後悔すること3

11)遺産をどうするかを決めなかったこと
12)自分の葬儀を考えなかったこと
13)故郷に帰らなかったこと
14)美味しいものを食べておかなかったこと
15)仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
16)行きたい場所に旅行しなかったこと

第4章 人間編─死ぬときに後悔すること4

17)会いたい人に会っておかなかったこと
18)記憶に残る恋愛をしなかったこと
19)結婚をしなかったこと
20)子供を育てなかったこと
21)子供を結婚させなかったこと

第5章 宗教・哲学編─死ぬときに後悔すること5

22)自分の生きた証を残さなかったこと
23)生と死の問題を乗り越えられなかったこと
24)神仏の教えを知らなかったこと

第6章 最終編─死ぬときに後悔すること6

25)愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと