11月 102011
 

2011年11月9日,東京にて,AEC/APC Symposium Asia 2011が開催されました.この国際会議については,ウェブサイト(日本語版)にて以下のように説明されています.

AEC/APC Symposiumは、半導体メーカーと装置、材料、ソフトウエア、センサー、メトロロジーメーカーが一堂に会し、データ指向、自動診断などを通じて、よりインテリジェントで高効率な生産システムの構築を議論する場を提供しており、毎年、世界3ケ所(欧(3~4月)、米(9~10月)、アジア(台湾・日本、11~12月開催))で開催されています。

今回は,2009年に引き続いて,チュートリアル講演を引き受けさせていただきました.ゴージャスなことに,同時通訳付きの国際会議です.朝早くから通訳者との打ち合わせをするということで,学会事務局に手配していただいた学士会館に宿泊しました.今回の招待講演は1時間で,同時通訳をして下さる方は2人でした.朝の打ち合わせで確認されたのは,主に,1)学術用語(日本語と英語の対応),2)講演全体および各スライドで伝えたいこと,でした.講演スライドは事前に送付してあったので,単語はすべて調べておられ,それで問題ないかの確認をしました.分野によって用語が異なるので,通訳の方も大変です.それにしても,同時通訳って凄いですよね.本当に感心します.

チュートリアル講演を聴講し,懇親会等でコメントなどを下さった皆様,ありがとうございました.ご挨拶させていただいた何名かの方々(かなり高い割合だったと思います)からは,ウェブサイトおよび本ブログを読んでますよとの声もかけていただきました.恐縮です.何かのお役に立てているようでしたら幸いです.

一方,懇親会で質問等をしようと思っていたのに,できなかったという方もおられるかもしれません.申し訳ありませんでした.講演を聴いていただいた方々の質問にはできるだけ回答したいと思っていますので,遠慮なくメールでご連絡下さい.あるいは,ブログのコメント欄に書いていただいても結構です.

結局,懇親会では何も食べられませんでしたが,多くの方から,講演内容が良かったと仰っていただき,大変嬉しく思っています.今回は,敢えて地味な内容に徹しましたので,刺激が足りないと思われた方もおられると思います.しかし,講演で指摘したとおり,基本をしっかり押さえておかないと,いくら最先端の手法を振り回しても,データ解析はうまくいきません.また,実践的な方法を身に付けて,適材適所で使えるようになっておくことも必要です.今回のチュートリアル講演では,そのような観点から,いくつかの手法を紹介させていただきましたが,しっかりとメッセージを受け止めて下さった方がおられたので,この講演内容で良かったのだろうと思っています.

ただ,これまでに様々な共同研究を実施してきた経験から,データ解析の文化を社内に根付かせるのが大変であることは承知しています.推進するためには,地道な活動と,目に見える成果が必要になってきます.その一助として,研究会や会社等での講演依頼がありましたら,都合がつく限り(これが難しいという噂はありますが),喜んで対応させていただきます.遠慮なく,ご連絡下さい.

また,相関型Just-In-Timeモデリングや局所PLSに興味を持たれて,その導入を検討してみたいという方がおられましたら,論文等の資料を紹介させていただきます.あるいは,これも都合がつけばということになりますが,京都までお越しいただければ(あるいは呼んでいただければ),情報交換もさせていただけると思います.

このように産業応用を志向した研究を実施し,成果を残せてきているのは,共同研究で一緒に技術開発に取り組んできた企業の方々のお陰です.心より感謝しています.引き続き,よろしくお願いいたします.

Just-In-Timeモデルの参考文献

局所回帰モデルの鉄鋼プロセスへの応用

  • 茂森弘靖, 長尾亮, 平田直人, 南部康司, 池田展也, 水島成人, 加納学, 長谷部伸治: “局所回帰モデルを用いた鋼材の品質制御”, 計測自動制御学会論文集, Vol.44, No.4, pp.325-332 (2008)
  • 茂森弘靖, 南部康司, 長尾亮, 荒木義, 水島成人, 加納学, 長谷部伸治: “制約付き局所回帰モデルを用いた鋼材の平面形状制御”, 計測自動制御学会論文集, Vol.46, No.8, pp.472-479 (2010)
  • Hiroyasu Shigemori, Shuji Kawamura, Manabu Kano, Shinji Hasebe: “Optimum Quality Design System for Steel Products through Locally-Weighted Regression Model”, Journal of Process Control, Vol.21, Issue 2, pp.293-301 (2011)

相関型JITモデル

  • Koichi Fujiwara, Manabu Kano, Shinji Hasebe, and Akitoshi Takinami: “Soft-Sensor Development Using Correlation-Based Just-In-Time Modeling”, AIChE Journal, Vol.55, Issue 7, pp.1754-1765 (2009)
  • Koichi Fujiwara, Manabu Kano, and Shinji Hasebe: “Development of Correlation-based Clustering Method and Its Application to Software Sensing”, Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems, Vol.101, Issue 2, pp.130-138 (2010)
  • Koichi Fujiwara, Manabu Kano, Shinji Hasebe: “Development of Correlation-Based Pattern Recognition Algorithm and Adaptive Soft-Sensor Design”, Control Engineering Practice, in press

局所PLS

  • Sanghong Kim, Manabu Kano, Hiroshi Nakagawa, Shinji Hasebe: “Estimation of Active Pharmaceutical Ingredients Content Using Locally Weighted Partial Least Squares and Statistical Wavelength Selection”, International Journal of Pharmaceutics, in press

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