2月 012012
 

本日(2012年2月1日),京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻に着任しました.ヒューマンシステム論分野という研究室を担当します.

教員として約18年,修士課程時代も含めると約20年もの長きにわたってお世話になった化学工学専攻プロセスシステム工学研究室を離れることになりました.(1992年修士課程進学→1994年助手→2004年助教授→2007年准教授→今2012年)

振り返ってみれば,本当に多くの方々に支えていただいて,今の自分があることに気付かされます.家族はもちろん,同僚である大学教職員,他大学の先生方,企業の方々,学協会の方々,卒業生や在学生,等々.とても数え上げることはできそうにありませんが,中でも,2人の元ボスには心から感謝しています.

1人は,当時大学院生だった私に研究者としての道を示して下さった恩師です.修士課程修了直後に助手として採用していただき,論文博士制度を利用して学位を取得すると,「留学は若いうちでないと意味がない.今すぐ行け.いくらあったら足りるんだ.300万円で足りるか.よし,それだけ研究室から出す」と言われ,学位を取得した8ヶ月後には既にアメリカで生活を始めていました.この恩師については,改めて書き留めておこうと思っています.

もう1人は,その恩師の後を継がれた元ボスです.全く使いものにならないばかりか,学位を取るとサッサと海外留学に行ってしまった私を忍の一字で見守って下さり,とうとう20年です.我ながら,これほど使いにくい部下はいなかったであろうと思います.元ボスのお陰で,私は好きな研究に好きなだけ取り組むことができ,研究費に困ることもなく,抜群に優秀な学生に恵まれ,今こうして次のステップに進む機会に恵まれています.

実際,プロセスシステム工学研究室での教員生活は最高に快適でした.研究環境は素晴らしく,数多くの共同研究に携わり,自分たちが開発した手法のいくつかは産業界で活用していただき,論文もそこそこ書き,いくつかの賞も授与していただき,海外にも頻繁に行かせていただき,これで文句を言ったら罰があたるという環境です.

それでも,いや,だからこそ,新しい環境に移らなければならないと考えました.端的に言えば,惰性で教育も研究もできてしまう環境では,もはや自分を成長させるのは困難ではないかと恐れたということです.ちょうどそのようなタイミングで,今回の異動の話があり,幸いにも,新しい環境に挑戦する機会を与えていただくことができました.

これまでに受けた数々の恩に報いるためにも,素晴らしい研究室を創り上げていきます.

今後ともよろしくお願いいたします.