2月 282013
 

先日,進路希望調査を実施しましたが,見事なまでに,有名企業が揃いました.優秀な学生諸君であれば,そのような有名企業への就職も叶うことでしょう.

ここで,いくつか考えておいて欲しいことがあります.

我々が所属するシステム科学専攻や情報学研究科に学校推薦枠を設けるので是非学生に来てもらいたいと企業が言って下さるのは誰のおかげか.今の学生諸君ではありません.企業に就職した先輩らが活躍されているおかげです.京都大学ブランドも含めて,諸君は非常に恵まれた立場にあるわけです.そのことに感謝できる人間であってもらいたいと思っています.さらに,その恵まれた境遇を利用して就職したのであれば,後に続く後輩のためにも,さすが京大卒業生は凄いなと思われるような活躍をしてくれることを願っています.率直に言って,企業は,あるいは社会は,諸君に物凄い期待を寄せているわけです.リーダーシップを発揮して欲しいと.その期待に応えようとする意気込みを持ち続けて,社会で自分の為すべきことを為してもらえることを切に願っています.

京都大学大学院に入学できたのは自分が頭が良いからだし,入学金も授業料も支払っているのだから,そんな義理はないという学生がいるかもしれませんが,そのような考え方は不届き千万です.もちろん様々な事情はあったでしょうが,大学院に進学できるまで育ててくれた両親その他がいてくれたからこそ,今の諸君があるわけです.また,諸君が大学院で教育を受けて研究のイロハを学ぶために,京都大学では年間174万円(学部も含む平均値なので諸君の場合はこの金額を遙かに上回るでしょう)を投じています.このようなことも含めて,どれだけ周囲に助けられて,ここまでやってきたかに思いを馳せることも大切なことだと思います.

さて,話は変わりますが,次の希望調査までに,これまでは注目していなかった業界や企業にも目を向けてみて下さい.恐らく,非常に狭い視野でしか企業を見てこなかった学生が多いと思います.とりあえず,システム科学専攻に求人票を出して下さっている企業だけでも構わないので,先入観に囚われずに,その事業内容などをパンフレットやウェブで確認してみて下さい.思い込んでいたのとは全く異なる事業を手掛けていたり,むしろそういう事業が中核に成長していたりすることに気付くでしょう.もちろん,当専攻に求人票が来ない企業の中に,素晴らしい企業がたくさんあります.すべてを調べ上げるなんてことは到底できそうにありませんが,一生に一度の新卒での就職活動です.思い切って視野を広げて臨んで下さい.

ガイダンスで述べたことも忘れずに!

健闘を祈ります.

2月 102013
 

長いタイトルの通り.

ノートパソコン故障!海外出張まで7時間!!どうする!?」に書いたように,これまでメインマシン(というか唯一のパソコン)として使用していたSONY VAIO SのSSDが壊れてしまった.SSD256GB2枚でRAID0を構成していたのだが,どうしようもない状態に陥った.幸い,作業データはクラウドに保存してあったため,緊急避難的に,インストールしたソフトウェアもそのままの状態で保管してあった古いSONY VAIO Zを復活させて,アメリカに持参した.

帰国後,Parallels Desktop 8 for Macを利用して,Windows 7 64bitのシステムごとSONY VAIO Zの中身すべてを,手配しておいたMacBook Air 13インチ(Core i7, 8GB Memory, 512GB SSD)に放り込んだ.正直,USBケーブルで2台を繋ぐだけで,MacBook AirでWindows環境がそのまま使えるようになるとは驚きだ.

さて,徐々にWindowsからMacへの移行を進めたいのだが,これまでWindows環境ではID Managerを利用してパスワードを管理していた.非常によくできたフリーソフトで大変お世話になったのだが,Mac版はない.そこで,色々と調査した結果,MacやWindowsなどのマルチプラットフォームに対応していて,無料で,しかも評価の高いパスワード管理ソフトとして,KeePass Password Safeに辿り着いた.

WindowsでもMacでも使えるのは有り難いのだが,問題は100個以上は登録してあるID ManagerのデータベースをKeePass Password Safeへ移動させる方法だ.どちらのソフトも当然ながらインポートやエクスポートの機能はあるが,そのままでは行き来できない.しかし,世の中には凄い人達がいるもので,ID ManagerでエクスポートしたXMLファイルをKeePass Password Safeでインポートできる形式に変換してくれるソフトIDM2KeePassがある.これを利用させていただき,とても簡単に移行が完了した.

開発者の皆様,ありがとうございます.

2月 072013
 

「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学
山鳥重,筑摩書房,2002

著者の山鳥氏は,大学教授であり,脳の高次機能障害の臨床医としての経験を踏まえて,「わかる」とはどういうことかを解説している.

これまで,「わかる」とか「わからない」とかについて無自覚であった人には,目から鱗のような内容が書いてあるのかもしれないが,正直なところ,多くの学生と一緒に過ごしてきて,「わかる」とか「わからない」とかについて色々と考えてきた私は,本書からあまり得るものがなかったように思う.タイトルを見て期待しすぎたか...

丁寧に書かれてあるし,凡人なら「当然だよね」と一顧だにせずに素通りしそうなことについて,「いや,それは実は凄いことなんですよ」と指摘してくれているので,まさにタイトルの通りで,「わかる」とはどういうことかをきちんと説明してくれている.文章が冗長はあるが,決して悪い本ではない.

目次

  • 第1章 「わかる」ための素材
  • 第2章 「わかる」ための手がかり―記号
  • 第3章 「わかる」ための土台―記憶
  • 第4章 「わかる」にもいろいろある
  • 第5章 どんな時に「わかった」と思うのか
  • 第6章 「わかる」ためにはなにが必要か
  • 終章 より大きく深く「わかる」ために
2月 032013
 

2月3日節分ですね.本日は,家族で吉田神社節分祭に行くつもりです.

さて,2月になり,いよいよ修士論文や卒業論文の提出と発表会が迫ってきました.これまでに私が書いた,学生に目を通しておいてもらいたいメモを列挙しておきます.発表準備をしている学生さんは参考にして下さい.

先日,研究室内で修論発表練習を実施したときには,「詰め込みすぎスライド」が気になりました.頑張って研究をして,その結果をあますところなく紹介したいという気持ちはわかるのですが,分野違いの人達に研究の詳細をマシンガントークのように語っても理解なんてしてもらえません.そもそも興味を持ってもらえなかったら,何も伝わりません.「詰め込みすぎスライド」を作成する学生は,根本的に戦略を間違えているように思います.

冷静になって,自分の都合を優先するのではなく,発表の目的を明確にした上で,内容に優先順位をつけ,発表する事項を絞り込まないといけません.このとき,何よりもまず重要になるのが,研究の背景と目的です.これが伝わらないと研究していることそのものを否定されかねません.特に,発表会に参加する聴衆がどのような人達であるかを意識するようにしましょう.玄人向けと素人向けでは当然話すべき内容が変わります.

それでは,以下が発表のためのアドバイス一覧です.少なくとも当研究室学生は全員目を通しておいて下さい.

Good luck!