8月 292013
 

韓国ソウルで開催された国際会議WCCE9に参加してきた.WCCEを和訳すれば化学工学世界大会となるだろう.化学工学分野の大きな国際会議で,今回の参加登録者は約1700名とのこと.韓国に到着した日の夕方には,Dept. of Chemical & Biological Engineering, Seoul National University (SNU)主催の晩餐会”SNU Night”に招待していただき,美味しい韓国料理をご馳走になると共に,その化学工学&生物工学専攻の概要を紹介していただいた.招待客は世界各国から30名弱で,日本人は私を含めて5名だったと思う.

その概要説明で衝撃を受けたデータがある.Dept. of Chemical & Biological Engineering, Seoul National University (SNU)の教授(日本でいう教授,准教授,講師,助教をすべて含む)の1人あたり研究費が年間8000万円だというのだ.8000万韓国ウォンではなく,8000万日本円だ.

ちょっと待てよと.日本の大学は,一大学あたり数億円の予算獲得をどうするかで右往左往しているのではなかったか?と.

また,その概要説明では,研究資金の他に,論文数やImpact Factor,世界大学ランキングなど様々な情報が取り上げられ,例えばアメリカトップ5と比較してどうかというデータも示された.彼らが専攻として世界トップクラスと張り合おうとする強い意志が感じられた.

シンポジウム集合写真@韓国KAIST
シンポジウム集合写真@韓国KAIST

さて,国際会議WCCE9は金曜日まであり,会議終了後,Dept. of Chemical & Biomolecular Engineering, Korean Advanced Institute of Science and Technology (KAIST)が手配してくれたチャーターバスで,2時間かけてソウルからテジョンに移動した.Post WCCE9 Conferenceに参加するためだ.このシンポジウムには,化学工学,特にプロセスシステム工学分野の大御所を中心に,十数名が招待されていた.私もちゃっかり日本代表で招待していただいた.金曜日の夕方は歓迎レセプションで,ビュッフェ形式のレストランで楽しい時間を過ごさせていただいた.

シンポジウム会場@韓国KAIST
シンポジウム会場@韓国KAIST

土曜日.朝からシンポジウムで,その冒頭に,Dept. of Chemical & Biomolecular Engineering, Korean Advanced Institute of Science and Technology (KAIST)の概要説明があり,再び衝撃を受けた.この専攻の教授(日本でいう教授,准教授,講師,助教をすべて含む)の1人あたり研究費が年間6500万円だというのだ.

気になって京都大学の財務報告書を調べてみると,京都大学の教員1人あたりの研究関係経費は年間1945万円となっている.この数値には文系が混じっているため,工学系だけを抽出すればもっと大きな値になるだろう.しかし,2倍になったところで4000万円でしかない.SNUの半分だ.直接的に比較できる数値なのかは未確認だが,少なくとも研究予算では既に大差をつけられているのではないか.

シンポジウムの合間,ランチの後に,キャンパスツアーもあった.

キャンパスツアー@韓国KAIST
キャンパスツアー@韓国KAIST

キャンパスツアー@韓国KAIST
キャンパスツアー@韓国KAIST

今回はSNUとKAISTの双方に招待していただいて話を聞いたが,大学ランキング,論文インパクト,獲得研究費などへの強烈な関心が伺えた.それだけ競争が激しいのだろう.

KAISTでのシンポジウムが終わると,用意していただいたタクシーでテジョン駅に向かったが,駅周辺の道路が強烈に混んでいて,最後はスーツケースを引き摺りながら走った.幸いにも,韓国新幹線KTXの到着が遅れていて,間に合った.ちなみに,KTXの車内では無料でWiFiが使える.

韓国新幹線KTXでテジョンからソウルへ
韓国新幹線KTXでテジョンからソウルへ

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