9月 192013
 

ぜんぶわかる脳の事典―部位別・機能別にわかりやすくビジュアル解説
坂井建雄,久光正,成美堂出版,2011

医療関連データの解析,特に,脳や神経に関連するデータ(脳波や心電など)の解析を行う研究に携わらせていただくようになり,圧倒的に不足している基本知識を補うため,入門書を読んでいる.その1つが,本書「ぜんぶわかる 脳の事典」.脳だけでなく,神経系についての説明もあり,さらに,脳に関する病気のメカニズムと治療法まで網羅されているので,私の学習には非常に役立った.すべてのページに大きなカラーのイラストがあるのが有り難い.

本書を読んでわかったことの1つは,脳についてはまだまだわからないことだらけであるということだ.

あと,些細なことではあるが,どうも納得のいかない部分があった.ストレス状況下およびストレス解消後に,交感神経と副交感神経のどちらが優位になるかを説明している図があるのだが,天秤で軽い方が優位,重い方が優位でないとしている.しかし、私の感覚では、下になる(重い方)が優位だと思う.そのため,しばらく図の意味を理解することができなかった.

とても脳や神経系の各部の名称や薬の名称を覚えられそうにはないが,基本を知るには良い入門書だろう.

目次

Part1 脳の構造と機能

  • 脳の全体像
  • 脳の系統発生と発達
  • 脳を構成する細胞のしくみ
  • 大脳のしくみと働き
  • 間脳のしくみと働き
  • 小脳のしくみと働き
  • 脳幹のしくみと働き
  • 脳室のしくみと働き
  • 脳の血管循環のしくみ

Part2 神経系の構造と機能

  • 神経系の分類
  • 脳神経系のしくみと働き
  • 脊髄神経のしくみと働き
  • 自律神経のしくみと働き
  • 運動を司る神経の構造
  • 体性感覚を伝える神経の構造
  • 特殊感覚を伝える神経の構造

Part3 脳の高次機能と活動

  • 記憶のしくみ
  • 学習のしくみ
  • 感情・思考のしくみ
  • ストレス反応のしくみ
  • 睡眠のしくみ

Part4 脳の病気 メカニズムと治療法

  • 脳の検査
  • 脳神経疾患
  • 精神疾患・障害
  • 脳血管障害・腫瘍
9月 082013
 

金曜日に,京都大学全学教育シンポジウムに参加した.総長の基調講演「私の期待する全人教育」もあったが,最も印象深かったのは,東京工業大学リベラルアーツセンターの上田紀行教授(文化人類学)の講演「リベラルアーツと大学教育」だった.なお,東京工業大学リベラルアーツセンターというのは,池上彰氏らを教授,津田大介氏やパトリック・ハーラン氏らを非常勤講師に迎えているところだ.

上田教授が講演で紹介されたデータがハッキリと示していたのは,米国,中国,韓国と比較して,日本の生徒は,1)褒められる経験が圧倒的に少ない,2)自分に対する自信がない,ということだ.差があるとかいうレベルでなく,日本だけ異次元に思えた.気になったので,関連するデータを調べてみた.調査結果の一部を紹介しておこう.

まずは,「高校生の心と体の健康に関する調査」(2011年3月)から.この調査によると,「私は価値のある人間だと思う」という高校生が,米中韓で70%を超え,米国と中国では90%に迫るのに対して,日本では40%にすら届かない.この自己肯定感の低さは非常に気になるし,良くないことだと思う.自分自身を鼓舞して頑張ろうと思えるのも,人に優しくできるのも,その根底には自己肯定感が必要だと思うから.

私は価値のある人間だと思う
私は価値のある人間だと思う
高校生の心と体の健康に関する調査(2011年3月)

同じ調査から,もう1つ紹介しておこう.「自分が優秀だと思う」という高校生が,日本では15%しかいない.韓国で47%,中国で67%,米国に至っては88%もの高校生が「自分が優秀だと思う」と答えているのとは実に対照的だ.まあ,88%の高校生が自分が優秀だと思っていることに対して「舐めんなよ」と感じなくもないが,彼らがそう思えるのは,両親も含めて色々な人から褒められる経験が多いからだろうし,また勉強以外の様々な観点からも褒められるからだろう.翻って日本はどうか.日本人に問うてみよう.あなたは子供たちを褒めていますか.勉強だけでなく,趣味や遊びや様々なことについて,子供の行動に感心を持ち,子供を褒めたり,励ましたりしていますか.

自分が優秀だと思う
自分が優秀だと思う
高校生の心と体の健康に関する調査(2011年3月)

勉強に限った場合,「高校生の勉強に関する調査報告書」(2010年4月)に,「自分の成績に満足しているか」という設問がある.この調査結果には,米国の特殊性がはっきり表れている.日中韓では20%前後の高校生しか成績に満足していないのに対して,なんと米国では80%もの学生が自分の成績に満足している.評価方法の違いなど色々な要因があるのだとは思うが,それにしても,この差はあまりに大きい.

自分の成績に満足しているか
自分の成績に満足しているか
高校生の勉強に関する調査報告書(2010年4月)

ここまで見てきたように,日本の高校生は自分に価値があるとも自分が優秀であるとも思えない状況だというのに,大人は,今の若者は云々とか,ゆとり世代は云々とか,全く懲りずに文句を言ってばかりなわけで,もうなんだか,目眩がする.教育シンポジウムでも様々な演者が話題提供をしていたが,要するに,勉強しない学生をどう鍛えるかみたいな話が多い.学生をどうこうしようの前に,自分たちが変わらないといけないのではないか.そうすれば,学生も自然に変わるはずだろう.

別の観点からの調査結果も紹介しておきたい.「中学生・高校生の生活と意識ー日本・アメリカ・中国・韓国の比較ー」(2009年2月)によると,「私の参加により,変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない」と思う中学生や高校生が,米中韓で60%を超えているのに対して,日本では30%しかいない.半分以下しかいない.これは根本的に,社会の在り方か育て方が違っているのだろう.

私の参加により,変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない
私の参加により,変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない
中学生・高校生の生活と意識ー日本・アメリカ・中国・韓国の比較ー(2009年2月)

似たような調査結果をもう1つ見ておこう.先と同じく,「中学生・高校生の生活と意識ー日本・アメリカ・中国・韓国の比較ー」(2009年2月)によると,「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」と思う高校生が,日本では80%を超えているのに対して,米中韓では50%前後にとどまる.

私個人の力では政府の決定に影響を与えられない
私個人の力では政府の決定に影響を与えられない
中学生・高校生の生活と意識ー日本・アメリカ・中国・韓国の比較ー(2009年2月)

さて,日本はこの国の将来を担う若者をどう育てていくべきなのか.2020年に東京でオリンピックが開催されることに決まったわけだが,それまでに,若者が自己肯定感を持てるような社会になっているとよいなと思う.

9月 072013
 

ゴルフ上達BOOK―もっと飛ばす!一発で入れる!
内藤雄士,成美堂出版,2002

クラブセットと一緒にいただいた本.著者は,アメリカにゴルフ留学し,日本人ツアープロのコーチを務めているとのこと.

確かに,グリップやアドレスに始まり,様々な状況での打ち方や練習方法まで網羅されており,連続写真も多く,初心者にもわかりやすく,また納得できる内容のガイドブックだと思う.ゴルフを始めることになり,とりあえず何か本を読もうと思っている人には良いだろう.

ただ,理屈がわかっても,その通りに体が動くわけではない.やはり,練習しないとね.それに,自分で自分のことを評価するのは難しい.やはり,ちゃんと習うのが良いだろうね.

目次

  • 1章 飛ぶ&曲がらない!ドライバーショット
  • 2章 グリーンを確実にとらえる!アイアンショット
  • 3章 1発で決める!アプローチ&バンカーショット
  • 4章 カップインを狙う!パッティング
  • 5章 スコアアップに直結!実戦ショットの超ハウツウ
  • 6章 90が切れる!これがゴルフの新常識