8月 182014
 

3泊したアパートメントSkyline House Ferienappartementsをチェックアウトして,バスでサンモリッツ駅に向かう.朝8時にチェックアウトしたいと伝えてあったのに,そのことを管理人さんが忘れていて,電話して急いで来てもらうというハプニングもあったが,無事にサンモリッツ駅に到着した.

今日は,サンモリッツ(St. Moritz)からグリンデルワルト(Grindelwalt)へ移動するが,ただ速やかに移動するのではなく,世界的に有名な観光列車である氷河急行(Glacier Express)に乗車するのが目的だ.

“氷河急行(Glacier
氷河急行(Glacier Express)

氷河急行のサンモリッツ駅出発時刻は10:02だが,ファーストバゲージサービス(Fast Baggage Service)を利用するためには,09:00までに荷物を預けなければならない.スーツケースを持って移動することも考えたが,ブリーク(Brig)での乗り換え時間が9分で,SBBのオンライン時刻表によると,Brig BahnhofplatzからBrigまで移動しなければならず,その移動に徒歩で7分かかるとのことなので,ファーストバゲージサービスを利用して身軽に行動することにした.

“ファーストバゲージサービスでサンモリッツからグリンデルワルトまでスーツケースを送る”
ファーストバゲージサービスでサンモリッツからグリンデルワルトまでスーツケースを送る

サンモリッツ(St. Moritz)とツェルマット(Zermatt)という2つの山岳リゾートを結ぶ氷河急行は,世界で最も有名,世界で最も人気,世界で最も美しい,そして世界で最も遅い急行列車として知られている.サンモリッツとツェルマットは約291kmの距離だが,全区間乗車すると約8時間かかる.

サンモリッツ(St. Moritz)駅10:02発,ブリーク(Brig Bahnhofplatz)駅16:40到着の氷河急行(Glacier Express 905)に乗車するため,事前にランチプレートを予約しておいた.日替わりのランチプレートは30CHF(30スイスフラン≒3390円)で高い気もするが,そもそもスイスでの外食が非常に高いことを考えると,リーズナブルな価格設定と言える.ただし,メニューがわからないため,2人分だけ予約しておき,後はパンを買っておくことにした.

氷河急行は全席指定で,食事を予約しているテーブルにだけ,ランチョンマットがセットしてある.ランチを予約している人は結構多いが,16号車では我々のテーブルだけだった

“ランチョンマットが敷いてある予約席@氷河急行”
ランチョンマットが敷いてある予約席@氷河急行

今回予約したのは2等車16号車11,12,13,18番席.これで4人掛けになるが,この番号の付け方は意味がわからない.

1等車は1+2列シート,2等車は2+2列シートになっている.2等車でも十分な広さだが,1人旅や2人旅だと,2列シートにどのように座るかが悩ましいかもしれない.我々は家族4人での乗車だったので,快適だった.

“氷河急行2等車の車内”
氷河急行2等車の車内

車内には,荷物置き場の他に,コートなどを掛けられるスペースも用意してある.ハンガーに吊してある緑色の服が,寒さ対策と雨対策を兼ねてハイキング用に持参したモンベルのアウターだ.

“氷河急行2等車の車内”
氷河急行2等車の車内

氷河急行では,各座席に設置されたオーディオ機器とイヤホンで,車窓風景や文化,氷河急行にまつわる話などのルート案内を聴くことができる.6カ国語が用意されており,日本語は6CHだ.走行中にベルが鳴ると,各車両前後の電光掲示板に番号が表示され,数秒してイヤホンから案内放送が流れる.サンモリッツとツェルマットの間で案内放送がある番号の数は74もあり,数分ごとに案内放送が流れる.全部聴こうとすると,イヤホンを付けたり外したりと結構忙しい.

“氷河急行ではイヤホンでルート案内が聴ける”
氷河急行ではイヤホンでルート案内が聴ける

1等車と2等車の間にはパノラマバーがあり,ここで飲み物や軽食を取ることもできる.このパノラマバーはTAG Heuerと提携しており,車両にTAG Heuer Special Edition Glacier Expressが展示してある.

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TAG Heuerと提携した氷河急行パノラマバー

サンモリッツを出発してから約1時間.11時になると,ドリンクの注文を取りに来てくれた.子供用にコーラを注文すると,グラスをテーブルに置いてくれた.

“11:00になって置かれたグラス@氷河急行”
11:00になって置かれたグラス@氷河急行

しかし,コーラは出てこない.まあ,12時までまだまだ時間があるので,コーラも昼に出てくるのだろう.子供たちは「コーラまだ?」「コーラいつ来るの?」と質問するが,知るわけないだろ!

20分ほどすると.ナプキン,ナイフ,フォークが置かれた.

“11:20になって置かれたナプキン,ナイフ,フォーク@氷河急行”
11:20になって置かれたナプキン,ナイフ,フォーク@氷河急行

いよいよランチプレートの登場か!と期待したが,食事は出てこない.コーラも出てこない.

待っている間に12時を過ぎ,クール(Chur)に到着した.サンモリッツからクールまではガラガラで,16号車には我々4人の他に,欧州の夫婦2人がいるだけだった.このため,貸切車両みたいなもので,子供たちは座席を好き勝手に移っていたが,クールで乗客がどっと乗り込んできて,いきなり満席になった.

“クールで一気に満員になる氷河急行”
クールで一気に満員になる氷河急行

なるほど.クールから乗ってくる乗客を待っていたわけか.それで,なかなかランチプレートが出てこなかったわけだ.

クール駅に約20分停車した後,氷河急行は12:27に出発した.しばらくして,12:50になってパンが配られた.

“12:50になって置かれたパン@氷河急行”
12:50になって置かれたパン@氷河急行

さらに待つこと10分.13:00になって皿が置かれた.

もう午後1時ですよ.流石に,お腹が空きましたよ.

“13:00になって置かれた皿@氷河急行”
13:00になって置かれた皿@氷河急行

13:06頃,ようやく,待ちに待った食事が配られる.牛肉,ホウレン草のソテー,短いパスタみたいなの(味はあまりしない)の3種のランチプレートだ.

“テーブルでサーブされるランチプレート@氷河急行”
テーブルでサーブされるランチプレート@氷河急行

牛肉もホウレン草もとても美味しい.ホウレン草のソテーは,見た目はいまいちだが,子供たちも凄く美味しいと言ってたくさん食べた.恐らく主食であろうパスタみたいなのは,あまり好きではない.

ほぼ完食した頃,「おかわりはいかが?」と,牛肉,ホウレン草のソテー,パスタみたいなの,すべてを持って来てくれた.2人分を4人で分けて食べていたので,もちろんまだ食べられる状態なのだが,人数に関係なく,「ファミリーだからね!」とか言いながら,すべての料理を最初と同じくらい盛ってくれた.無茶苦茶サービスが良い.お陰で4人ともお腹一杯になった.

“氷河急行の美味しいランチプレート”
氷河急行の美味しいランチプレート

美味しくボリュームたっぷりのランチを食べ終わったところで,ディゼンティス/ミュスター(Disentis/Muster)駅に到着した.13:30から13:37までの7分間停車して,ここからの急勾配を登るために機関車を交換する.ディゼンティスまではレーティッシュ鉄道,ここからはマッターホルン・ゴッタルド鉄道になる.

“レーティッシュ鉄道からマッターホルン・ゴッタルド鉄道の機関車へ”
レーティッシュ鉄道からマッターホルン・ゴッタルド鉄道の機関車へ

氷河急行の始発であるサンモリッツ駅は標高1775mにあり,そこから標高585mのクールまで駆け下りる.この区間が風光明媚なことで有名な,ユネスコ世界遺産に登録されているアルブラ線になる.レーティッシュ鉄道からマッターホルン・ゴッタルド鉄道になり,機関車を交換するディゼンティス駅の標高は1130mで,ここから最高地点となる標高2033mのオーバーアルプ峠まで急勾配を駆け上がる.

マッターホルン・ゴッタルド鉄道の機関車はラックレールを利用して急勾配を登る.線路の中央にラックレールがある.

“急勾配を登るためのラックレール@氷河急行”
急勾配を登るためのラックレール@氷河急行

スイスアルプスの景色を車窓から眺めていたところ,ゴルフ場が目に飛び込んできた.こんなところにまでゴルフ場があるとは,凄い.

“標高2000mに近いところにあるゴルフ場”
標高2000mに近いところにあるゴルフ場

ディゼンティス駅を出発した後,コーヒーを注文した.でてきたのはハイジコーヒー.

“ハイジコーヒー@氷河急行”
ハイジコーヒー@氷河急行

この後,アンデルマット(Andermatt)を過ぎて,フルカトンネルへ.フルカトンネルは非常に長く,通過するのに15分もかかる.さらに1時間ほど氷河急行に乗り続けて,予定より3分ほど遅れて,16:43にブリーク(Brig Bahnhofplatz)駅に到着した.

ただでさえ乗り換え時間が短いのに,到着が遅れるとはついていない.残された時間は6分.時刻表では移動に徒歩7分かかる.それでも,ファーストバゲージサービスを利用して身軽になっていたのが幸いだ.駅に着くやいなや,もう1つのブリーク(Brig)駅に向かってダッシュ!

と思ったら,目の前に駅があった.これ徒歩1分の距離でしょう.ホームまでの移動を含めても,徒歩3分程度.余裕で間に合った.

6時間40分に及ぶ長い氷河急行の旅も終わり,ブリーク(Brig)駅からスピーツ(Spiez)駅を経由してインターラーケンオスト(Interlaken Ost)駅へ向かう.そこから登山鉄道でグリンデルワルト(Grindelwalt)まで行く.

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Berner Oberland Bahn(BOB)鉄道でグリンデルワルト(Grindelwalt)へ

ベルナーオーバーラント(BOB)鉄道のインターラーケンオスト駅とグリンデルワルト駅の区間はスイスパスが有効なので,追加料金は発生しない.

グリンデルワルト駅に到着して,写真を撮っていると,サンモリッツ駅で預けた荷物が目の前を通り過ぎていった.タグを見る限りベルン経由で送られているので,氷河急行に一緒に乗っていたわけではない.もしそうなら,間に合っていないはずだ.

“同じ列車に乗ってきたスーツケースと再会”
同じ列車に乗ってきたスーツケースと再会

グリンデルワルトに到着したのが18:39で,荷物受取の窓口が19:00で閉まるということだったので,運ばれていく荷物と一緒に駅舎に向かう.今回はファーストバゲージサービスで預けた荷物を無事に引き取ることができた.

グリンデルワルトには4泊して,ハイキングを楽しむつもりだ.