8月 192014
 

子供たちがプチ高山病になりながらもユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)からの眺望を楽しんだ後,登山鉄道でクライネシャイデック(Kleine Scheidegg)まで戻り,持参したパン,ハム,チーズなどで昼食を取る.朝は雲に覆われていたクライネシャイデックも,午後には青空が広がり,絶好のハイキング日和となった.

当初,ユングフラウヨッホからクライネシャイデックに戻る途中にあるアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅で降車して,標高2320mのアイガーグレッチャーから標高2061mのクライネシャイデックまでのハイキングコースも歩くつもりだったが,アイガーグレッチャー駅付近が濃霧のため,途中下車せずに登山列車でそのままクライネシャイデックまで下りることにした.このハイキングコースはアイガーウォークと呼ばれ,ユングフラウ鉄道開通100周年を記念して新たに整備されたそうだ.

雄大な景色を眺めながらの贅沢な昼食の後,”Grindelwald”と書かれたゲートをくぐり,クライネシャイデックからグリンデルワルトへの長いハイキングを始める.

“クライネシャイデックからグリンデルワルトへのハイキング”
クライネシャイデックからグリンデルワルトへのハイキング

そびえ立つアイガー北壁に向かって,登山電車が走っていく.

“アイガー北壁と登山電車”
アイガー北壁と登山電車

まさに絵葉書にある風景といった景色を眺めながらのハイキングは最高に気持ちがよい.スイスに来たー!という感覚に満たされる.

しばらく歩くと,たくさんの牛に出会う.どの牛も首に大きな鈴(カウベル)をぶら下げて,カランカランと音を鳴らしながら歩いている.

“カウベルをぶら下げた牛たち”
カウベルをぶら下げた牛たち

さらに歩いて,再び登山鉄道が見えてくる頃には,標高も随分と下がり,景色が変わっているのに気付く.クライネシャイデック付近はほとんど草だけで木は生えていなかったのに,このあたりでは木が生い茂っている.

“前にヴェッターホルン,右にアイガー北壁を眺めながらのハイキング”
前にヴェッターホルン,右にアイガー北壁を眺めながらのハイキング

子供たちが小川や水飲み場を見付けるたびに立ち止まるので,なかなか進まない.こののんびりした雰囲気がいい.

“ハイキング途中に川の水に触れる子供たち”
ハイキング途中に川の水に触れる子供たち

このあたりまで来ると,最初の目的地であるアルピグレン(Alpigren)駅は近い.お花畑の向こうに駅舎が見えてくる.

“お花畑とアルピグレン駅に停車中の登山列車”
お花畑とアルピグレン駅に停車中の登山列車

アルピグレン駅の標高は1616mで,クライネシャイデックからは既に400m以上下りてきたことになる.アルピグレン駅から登山電車でグリンデルワルトまで行くこともできるが,まだまだ元気なので,そのままハイキングを続ける.

“アルピグレン駅そばのレストラン近くにある標識”
アルピグレン駅そばのレストラン近くにある標識

アルピグレン駅に近づくと,ハイキングコース沿いにレストランが見えてくる.このレストランの手前に標識があって,グリンデルワルトへの中上級者向けハイキングコース(白と赤の縞模様が目印)と初級者向けハイキングコース(黄色が目印)の両方が示されている.中上級者向けコースに迂闊に突き進んではいけない.グリンデルワルトまで緩やかな下り坂を歩くどころか,険しい山道を歩くことになる.

ほとんどのハイカーは初級者向けハイキングコースを下っていく.

“アイガー北壁を背にして走る登山列車から手を振ってくれる乗客”
アイガー北壁を背にして走る登山列車から手を振ってくれる乗客

アルピグレン駅の次はブランデック(Brandegg)駅まで歩く.このあたりのハイキングコースは,線路に近づいたり離れたりする.登山列車とすれ違うたびに,乗客が手を振ってくれる.

“グリンデルワルトに向けて下りていく登山列車”
グリンデルワルトに向けて下りていく登山列車

クライネシャイデックからグリンデルワルトへのハイキングコースを歩いていると,木でできた水飲み場?をよく見掛けた.ずっと水が流れている.

“よく見掛ける水飲み場?”
よく見掛ける水飲み場?

ブランデック駅を過ぎると,グリンデルワルトの町も随分と大きく見えてくる.と言っても,まだ小さい.疲れていたり,時間が遅くなったりしたら,ブランデック駅で登山列車に乗ってしまうのも賢明な方法だろう.

“近づいてくるヴェッターホルンとグリンデルワルト”
近づいてくるヴェッターホルンとグリンデルワルト

クライネシャイデックを13:30に出発してから3時間.かなりグリンデルワルトにかなり近づいた.しかし,ここからホテルまでまだ1時間かかった.

“クライネシャイデックから3時間でグリンデルワルトにかなり近づいた”
クライネシャイデックから3時間でグリンデルワルトにかなり近づいた

ホテルに戻ったのは17:30頃.道草しまくりで,のんびり4時間歩いたことになる.さすがに疲れたが,天気にも恵まれ,クライネシャイデックからグリンデルワルトへの素晴らしいハイキングを満喫できた.他のハイキングコースを知るわけではないが,このコースはお勧めだ.


<現地パンフレットを参照してハイキング情報を追加>

  • Eigergetscher (2320m) – Kleine Scheidegg (2061m) : 1 h
  • Grindelwald (1034m) – Brandegg (1332m) – Alpigren (1615m) – Kleine Scheidegg (2061m) : 3 h 50 min
  • First (2168m) – Bachalpsee (2265m) – First : 2 h
  • First (2168m) – Schreckfeld (1955m) : 40 min
  • Schreckfeld (1955m) – Bort (1570m) : 50 min
  • Bort (1570m) – Grindelwald (1034m) : 1 h 10 min
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サンモリッツ(St. Moritz)からブリーク(Brig)まで氷河急行(Glacier Express)を利用して,グリンデルワルト(Grindelwalt)まで来た当日,天気は冴えずに雨が降ったり止んだりだった.ホテルのフロントで天気を尋ねると,明日は少し良くなるが,明後日はまた雨とのことだった.ネットで天気予報を見ても,確かにそのようだ.

グリンデルワルトではハイキング三昧の予定だが,メインイベントは標高3454mの欧州最高地点にあるユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅まで行き,アレッチ氷河や標高4158mのユングフラウを望むことだ.その日は良い天気であって欲しい.

そこで,グリンデルワルト到着翌日にユングフラウヨッホを目指すことにした.ただ,山の天気は変わりやすく,予想するのも難しいので,ユングフラウヨッホのライブカメラ映像を見て最終的に判断することにした.

当日の朝,グリンデルワルトは曇りで,アイガーなども雲に隠れている状態だったが,ユングフラウヨッホのライブカメラ映像では天気は悪くなく,アレッチ氷河やユングフラウもはっきり見えているようだった.このため,ユングフラウヨッホを目指すことにした.

“グリンデルワルト(Grindelwalt)駅@ユングフラウ鉄道”
グリンデルワルト(Grindelwalt)駅@ユングフラウ鉄道

グリンデルワルト駅でユングフラウVIPパス(Jungfrau VIP-Pass)を購入し,グリンデルワルト(Grindelwalt)駅08:17発,クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)駅08:49着の登山列車に乗る.

“ユングフラウVIPパス(Jungfrau
ユングフラウVIPパス(Jungfrau VIP-Pass)を購入

黄色と緑色の車両で,座席はなんとも素朴だ.

“グリンデルワルトからクライネシャイデックへ”
グリンデルワルトからクライネシャイデックへ

グリンデルワルトからクライネシャイデックまでは,ずっと曇りだった.しかし,クライネシャイデックの標高は2061mで,ユングフラウヨッホの3454mまでは,まだまだある.山を登るにつれて視界が開けることを期待するしかない.

“クライネシャイデックが見えてくる”
クライネシャイデックが見えてくる

クライネシャイデックに到着すると,すぐに,クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)駅09:00発,ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅09:52着の登山列車に乗り換える.電車は満員だ.

“クライネシャイデック(Kleine
クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)駅@ユングフラウ鉄道

標高2320mのアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅は完全に雲の中だった.駅舎以外には何も見えない.

“雲の中のアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅@ユングフラウ鉄道”
雲の中のアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅@ユングフラウ鉄道

ここから登山列車はアイガー(Eiger)とメンヒ(Mönch)の中を登っていく.ユングフラウヨッホ駅に到着するまで,ひたすらトンネルの中だ.

トンネル内で停車する標高2865mのアイガーヴァント(Eigerwand)駅は展望台になっているが,視界は絶不良だ.

“トンネル内のアイガーヴァント(Eigerwand)駅”
トンネル内のアイガーヴァント(Eigerwand)駅

“アイガーヴァント駅の展望台は視界不良”
アイガーヴァント駅の展望台は視界不良

トンネル内で停車する2つ目の駅,標高3160mのアイスメーア(Eismeer)駅も展望台になっているが,ここでは雲を突き抜けたようで,山の頂が見えるようになってきた.

“トンネル内のアイスメーア(Eismeer)駅”
トンネル内のアイスメーア(Eismeer)駅

“アイスメーア駅の展望台では視界が開けてきた”
アイスメーア駅の展望台では視界が開けてきた

そして,いよいよ標高3454m,トップ・オブ・ヨーロッパ(Top of Europe),欧州最高峰のユングフラウヨッホ駅に到着した.

実は2度目のユングフラウヨッホなので,私は完全にガイド役だ.それはともかく,すぐにスフィンクステラス(スフィンクス展望台)を目指す.この展望台は標高3571mにあり,ユングフラウヨッホ駅よりも100m以上高いが,そこをエレベーターで一気に上る.このエレベーターはスイス最速と言われるだけあって本当に速い.

“標高3571mのスフィンクステラス”
標高3571mのスフィンクステラス

スフィンクステラスに到着すると,すぐに無茶苦茶に寒い外に出る.快晴とはいかないが,アレッチ氷河もユングフラウもはっきりと見える.素晴らしい眺めだ.ユングフラウヨッホへのアタックは成功だ.

“ユングフラウヨッホのスフィンクステラスから望むアレッチ氷河”
ユングフラウヨッホのスフィンクステラスから望むアレッチ氷河

“スフィンクステラスから望むユングフラウ”
スフィンクステラスから望むユングフラウ

ひとしきりスフィンクステラスからの眺望を楽しんだ後,エレベーターで下に降りて,雪原に出る.

“ユングフラウヨッホの360°のパノラマ”
ユングフラウヨッホの360°のパノラマ

雪の上に行きたい!とはしゃいでいた子供たちだが,しばらく外にいると,「寒い」「しんどい」「ちょっと気持ち悪い」と言い出した.どうやらプチ高山病になったようだ.大人でも息苦しいし,思うように体が動かないので,子供なら尚更だろう.

多少は暖かい建物の中に戻って,アルパイン・センセーションとアイス・パレスをサッと見て,早めに下山することにした.

“アルパイン・センセーションの「スイスの小さな夢物語」@ユングフラウヨッホ”
アルパイン・センセーションの「スイスの小さな夢物語」@ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ駅12:00発,クライネシャイデック駅12:50着の列車に乗車した.ユングフラウヨッホには約2時間滞在したことになる.下山する列車も満員で,特に中国人観光客の多さが目立った.

“ユングフラウヨッホ駅から下山する列車内”
ユングフラウヨッホ駅から下山する列車内

ユングフラウヨッホ駅からクライネシャイデック駅に向かう途中,改札に来た車掌さんがチョコレートを乗客全員に配ってくれた.

“車掌さんにもらったチョコレート@ユングフラウ鉄道”
車掌さんにもらったチョコレート@ユングフラウ鉄道

クライネシャイデックでランチを食べて,休憩したら,いよいよハイキングだ.

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ベルナーオーバーラント(Berner Oberland)に滞在して,ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)を目指したり,展望台に行ったり,ハイキングしたりするなら,ユングフラウ鉄道(Jungfraubahnen)を利用することになる.

実は,この登山鉄道の料金が馬鹿にならない.例えば,インターラーケンオスト(Interlaken Ost)駅からユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅までの往復料金は約200CHFで2万円を超える.これに,フィルスト(First)へのロープウェイ往復料金やシーニゲプラッテ(Schynige Platte)への登山鉄道往復料金などを加えると,それぞれが50〜70CHFほどするので,合計では凄い金額になる.スイスパスやスイスカードを持っていれば最大50%の割引が適用されるが,それでも積算していくと高額になる.

1日しか滞在しないなら仕方ないが,数日間滞在するのであれば,ユングフラウ鉄道パスを利用すれば,お得にベルナーオーバーラントでレジャーを楽しむことができる.

ユングフラウ鉄道一押しのパスは,6日間有効のユングフラウ鉄道パス(Jungfraubahnen Pass)だ.大人普通料金は250CHF(≒28250円)だが,スイスパスやスイスカードを持っていれば185CHF(≒20905円)になる.ユングフラウ鉄道グループの全路線に加えて,メンリッヘンとグリンデルワルトの村内バス,トゥーン湖とブリエンツ湖の定期船が乗り放題になるので,長期滞在者には大変お得なパスだ.

しかし,ユングフラウ鉄道パスについては注意しなければならないことがある.それは,アイガーグレッチャー駅とユングフラウヨッホ駅の区間は無料ではなく,50%割引にしかならないことだ.当然ながら,この区間の料金が高いので,ユングフラウヨッホに行くと追加料金が馬鹿にならない.

“ユングフラウVIPパス(Jungfrau
ユングフラウVIPパス(Jungfrau VIP-Pass)

もしベルナーオーバーラント滞在(パスを使う日)が3日間で,ユングフラウヨッホに1度だけ行くのであれば,ユングフラウ鉄道パスの代わりに,ユングフラウVIPパス(Jungfrau VIP-Pass)を購入するのがよいかもしれない.

実際,今回の家族旅行ではユングフラウVIPパスを利用した.

ユングフラウVIPパスは3日間有効で,大人普通料金は235CHF(≒26555円),スイスパスやスイスカードを持っていれば180CHF(≒20340円)になる.ユングフラウVIPパスの魅力は,ユングフラウヨッホ駅までの往復が1回できることだ.つまり,ユングフラウ鉄道パスのように,ユングフラウヨッホに行くために追加料金が発生することがない.ただし,メンリッヒェンなどへのロープウェイや,トゥーン湖とブリエンツ湖の定期船には乗れない.

ユングフラウ鉄道パスとユングフラウVIPパスの違いを理解した上で,自分の旅行にあったパスを選びたい.

今回の家族旅行ではグリンデルワルトに4泊したが,ユングフラウVIPパスで十分だった.特に,グリンデルワルトに来るときはサンモリッツからの移動にスイスセーバーフレキシーパスを利用し,グリンデルワルトを去るときはバーゼルまでの移動にスイスセーバーフレキシーパスを利用するので,過不足なくユングフラウVIPパスを活用することができた.