1月 102015
 

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修身教授録第1講:学年始めの挨拶

自分の身に降りかかる事柄のすべてを,好悪の感情を交えることなく,天命として謹んで受け入れることが,我々にとっての最善の人生態度です.諸々の因縁を辱(かたじけな)く思い,疎かにしてはなりません.ここに修養の根本目標があり,真の人間生活はここから出発します.

第1講の後,「先生が僕らの組を受け持つことが天命とは思えない」という生徒に,先生は「若くてまだ人生の苦労をしていないのだから信じられなくても構いません.ただ,そう信じられる人と信じられない人との生き方は将来どう違ってくるかは考えてみて下さい」と答えたとある.

修身教授録第2講:人間と生まれて

人生の根本目標は人として生をこの世に受けたことの真の意義を自覚して,これを実現する以外にありません.意義を知らなければ,人の形をして生まれても,真に生き甲斐のある生き方はできません.人間として生を与えられたことに感謝してこそ,人生も真に厳粛となるのです.

第2講を受けた生徒が「今日も先生静かに入って来られて,丁寧に礼をされる.こんなに丁寧に礼をされる先生は初めてなので,みんなが不思議な感じを受ける」という感想を残している.

修身教授録第3講:生をこの国土にうけて

我々が日本民族の一員としてこの国土に生まれてきたことは無量の因縁の重なり合った結果です.我々が日本を愛するのは,外国と比較して日本が優れているからではなく,深い因縁があるからです.ここに腰を据えなければ,口先だけで「愛国」と言っても,真の力を持ちません.

第3講の冒頭で,歌人赤彦の「髙山の頂にして親と子の心相寄るはあはれなるかな」という歌を板書して,「なかなか良い歌でしょう」と先生は言われたとある.

修身教授録第4講:生を教育に求めて

諸君らは,この二度とない人生を教育のために生きようとしています.各人は名もない捨石として果てるとも,国を支える一支持点となることに人生の意義があります.次代を双肩に担う国民を創り出す教育者の責務は重大です.教育にて安心立命できる境涯に達しなければなりません.

第5講:教育者の道

卒業を目当てに形式的な勉強で十分と考え,自己を人間的に成長させることを考えないなら,内面的には既に下り坂です.教科を教えるのみならず相手の魂に火を点け全人格を導くのは至難中の至難事であり,教師自身が常に自ら学び続けるのでなければ真に教えることはできません.

第5講の後,「諸君も今から気を付けて,弾力のある人間にならなければ駄目です.ところで弾力のある人間になる最初の着手点は,何と言ってもまず読書でしょう.ですから,若いうちから務めて良書を読むことです.また,若いうちは,文学や詩歌など大いに読むがよいでしょう」と先生が言われたとある.

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