4月 232016
 

昨年11月に幕張で開催されたサイクルモードインターナショナルで実物確認と試乗をして,京都に戻ってすぐに予約したRIDLEY FENIX SL(リドレー・フェニックスSL)のJP15-7As(Team JP)カラー完成車(Sサイズ)が,5カ月も待ちに待った末に,本日,遂に納車された.

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RIDLEY FENIX SL & Campagnolo ZONDA & Garmin EDGE 520J

11時の開店と同時にコセキサイクリングセンターに行き,組みあがったリドレー・フェニックスSL完成車を受け取る.サイクルコンピュータGARMIN EDGE 520Jも注文しておいたので,それも取り付けておいてもらった.520J専用の液晶保護フィルムはサービス.ありがとうございます.

店の周りをグルリと周回し,ポジション,変速,ブレーキなどを確認した後,防犯登録をして,説明書や保証書など一式を受け取り,儀式は終了.意気揚々と,リドレー・フェニックスSLに乗って帰宅した.

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RIDLEY FENIX SL完成車:納品時のまま

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RIDLEY FENIX SL完成車:納品時のまま

実は,このリドレー・フェニックスSL完成車,昨年11月に予約したときに公開されていた仕様と,実際に納品された完成車の仕様とが異なる.まず,ブレーキセットがShimano BR-R561-Lという無名仕様から,Shimano 105 BR-5800に変更された.自腹を切ってブレーキを105に交換しようと考えていたので,この変更はラッキーだった.そしてもう一つ.カセット・スプロケットがShimano 105 11S 11-28Tから同11-32Tに変更された.この変更には賛否両論あると思うが,今まで乗っていたクロスバイクで一番軽いギアにしても坂道で必死に漕がないといけない貧脚の持ち主には,朗報と言えるだろう.

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RIDLEY FENIX SL:Tested on Pave

カラーリングもベルギーらしい.Made in Taiwanだけど...

自宅に戻って,心ゆくまで自転車を眺めたところで,作業に取り掛かる.最初の作業はフレームのガラスコーティングだ.専門業者に頼んで施工してもらう人もいるが,コスト削減のために,今回は(次回があるのか知らないが)自分でガラスコーティングすることにした.まあ,薬剤を塗るだけだから...

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RIDLEY FENIX SL:フレームのガラスコーティングとCampagnolo ZONDA

今回,ガラスコーティングをするに際して,綺麗な仕上がりを求めるのは勿論,失敗は絶対に避けたいので,徹底的に口コミなどを調べた.その結果,”AQUADROP GLASS COAT PREMIUM”を選択した.実際に購入したのは,「5年持続 硬化ガラスコーティング剤 AQUADROP GLASS COAT PREMIUM クロススポンジセット 軽・コンパクトカー用」という,作業に必要なスポンジやクロスが同梱されたセットだ.使いやすく,仕上がりも満足できるので,おすすめだ.

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ガラスコーティングにはAQUADROP GLASS COAT PREMIUMを使用

ガラスコーティングは三度塗りしたが,乾燥するのを待っている間に,もう1つの作業を実施する.完成車のホイールFulucrum Racing Sportからスプロケット(先述のShimano 105 11S 11-32T)を外し,事前に用意しておいたCampagnolo ZONDAに移植するという作業だ.清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入したリドレー・フェニックスSLなだけに,クロスバイクからロードバイクに乗り換える効果を強く実感したい.そのためには,Fulucrum Racing Sportを履いたままではいけないと判断した.ホイールも贅沢を言い出すとキリがないので,趣味で自転車に乗るレベルならコストパフォーマンスが最高と評判のカンパニョーロ・ゾンダを選んだ.これなら間違いない.リアのスポークがG3というのも格好いいし,おすすめだ.

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RIDLEY FENIX SL & Campagnolo ZONDA & Garmin EDGE 520J

ガラスコーティングが終わり,カンパニョーロ・ゾンダに履き替え,サイコンも装着し,遂に自分専用のリドレー・フェニックスSLが完成した.

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RIDLEY FENIX SL:カスタマイズ完了

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RIDLEY FENIX SL:カスタマイズ完了

...と思ったら,サドルを付け替えるのを忘れていた.ロードバイクに付けていたフィジーク・アリアンテVSXをロードバイクに付ける.ついでに,RIXEN & KAUL(リクセン&カウル)のサドルバッグも付けた.

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RIDLEY FENIX SL + fi’zi:k Aliante VSX

事前に調査しまくって候補を絞り込み,昨年11月のサイクルモードインターナショナルで試乗して最終的にリドレー・フェニックスSLを選択し,速攻で予約してから5カ月.ここに至るまで本当に長かった.でも,やっと手に入れることができた.待った時間が長かっただけに,手に入れた喜びも一入だ.さ,乗りまくるぞ!!


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(補足)初めてロードバイクを購入するという人は,私のように完成車を買うにしても,自転車以外に必要なものが山ほどあるので,予算オーバーには気を付けましょう.リドレー・フェニックスSLは税抜き305000円が定価ですが,ヘルメット,ビンディングペダル,ビンディングシューズ,サドルバッグ,フロント&バックライト,工具,ポンプ,予備チューブ,ディプレイスタンドなどを買い揃えると,10万円くらいすぐに突破します.私の場合,ホイール,サイクルコンピュータ,メンテナンススタンド,3本ローラー,ウェア(冬用・夏用のジャージやアンダーウェアなど),サングラス,ボトルケージ,ツールボトル,メンテナンスグッズなども購入したので,すべて加算すると,軽く完成車価格を上回ります.というか,その2倍くらい支出しています.本当に恐ろしい趣味ですね...

4月 232016
 

四肢切断 中村久子先生の一生
黒瀬昇次郎, 致知出版社, 2012

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中村久子は明治三十年に生まれ,畳み職人の父と母にたいそう可愛がられていた.ところが,三歳で突発性脱疽となり,ある日,左手がポロッともげ落ちてしまう.もはや手足を切断するしかないという状況で,両手の肘より先と両足の膝より下を切り落とされることになった.なんとか一命をとりとめたものの,達磨のような姿で生きていかなくてはならない.明治から,大正,昭和にかけての頃である.差別も凄まじかっただろう.さらに,七歳で父が急死し,母は無理心中も考えたという.

自分がいなくなっても生きていけるようにと母に異常なほど厳しく育てられた久子は,二十歳のとき,これ以上母や義理の父に迷惑をかけまいと,一人で生きていくことを決意する.それでも,身体障害者に国から支給される生活保護費「扶助料」は受け取らず,自分自身を見世物小屋に売り,自分の治療費のために母が背負った借金を返済した上で,達磨姿の見世物芸人として奴隷のような生活を送る道を選ぶ.

その後の人生も凄惨そのものである.しかし,

両手両足を切り落とされたこの体こそが,自分に人間というものを,人間としてどう生きるかということを教えてくれた,最高最大の先生であったのだ

という境地にまでいたり,高潔に生きていく.重度の障害者でありながら凜々しく生きる座古愛子という人物や親鸞の教えとの出会いが強く影響したという.そして,41歳のとき,中村久子はヘレン・ケラーと対面する.身体障害者を励ますために来日していたヘレン・ケラーは中村久子の全身に手で触れ,泣きながら抱きしめたという.

その後,「人生に絶望なし.いかなる人生にも決して絶望はない」と,身体障害者の自立を訴える活動に身を投じ,障害者に人間の誇りを訴え続けた.昭和36年,中村久子は身体障害者の模範として天皇陛下に拝謁し,お言葉をいただいている.その中村久子が「ある ある ある」という詩を残している.

さわやかな秋の朝

「タオル取ってちょうだい」

「おーい」と答える良人がある

「ハーイ」という娘がおる

歯をみがく義歯の取り外しかおを洗う

短いけれど指のない

まるいつよい手が何でもしてくれる

断端に骨のないやわらかい腕もある

何でもしてくれる短い手もある

あるあるある

みんなある

さわやかな秋の朝

知足者富とはまさにこのことだと思う.

本書「四肢切断 中村久子先生の一生」は,この中村久子に傾倒し,その生涯を調べ伝えることに尽力した著者の講演録である.

目次

  1. 達磨のように
  2. 死の断崖に立つ
  3. 厳しい教育
  4. 見せ物芸人
  5. 続く悲運
  6. 向上心
  7. 座古先生との出会い
  8. 生まれて、生きて、生かされる
  9. 誇りと厳しさ
  10. ある、ある、ある
  11. あとがき